CKB、晴天のィヨコハマで攻めの20周年「ルーキーに戻ってチンピラかまします」

8

662

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 34 88
  • 540 シェア

クレイジーケンバンドが9月2日、神奈川・横浜赤レンガ野外特設ステージにてバンド結成20周年ライブ「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」を開催した。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。

大きなサイズで見る(全12件)

物販やフードコートが並び、クラシックカー展示やFMヨコハマのラジオ収録なども行われた開演前の赤レンガ倉庫。

物販やフードコートが並び、クラシックカー展示やFMヨコハマのラジオ収録なども行われた開演前の赤レンガ倉庫。[拡大]

CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST ALBUM 愛の世界(初回限定盤)

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST ALBUM 愛の世界(初回限定盤)」
Amazon.co.jp

CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST ALBUM 愛の世界(通常盤)

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND ALL TIME BEST ALBUM 愛の世界(通常盤)」
Amazon.co.jp

クールスRC、ダックテイルズ、ZAZOUなどのバンドで活動しながら職業作曲家としても活躍していた“東洋一のサウンドマシーン”横山剣(Vo)が、地元横浜を拠点に1997年に結成したクレイジーケンバンド。さまざまなジャンルを独自のフィルターを通してポップに表現した楽曲は、幅広い支持を集めている。結成20周年を記念して行われた今回のライブには老若男女が集い、横浜の海に面した開放的な野外特設会場はピースフルな空気に満ちあふれていた。台風接近による悪天候も懸念されたが、当日は見事な晴れ模様。会場後方の芝生エリアにはレジャーシートを敷き、親子でくつろぎながらライブを楽しむ家族連れも多く見られた。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。[拡大]

開演時刻になると、DJで会場を盛り上げていたMIGHTY CROWNがCKBのメンバーを呼び込む。すると突然、会場後方からバイクのエンジンをふかす音が響き、メンバーがバイクやスクーター、人力車に乗って続々と登場。強烈なエンジン音と共に最後に姿を現した横山は、猛スピードでステージへと向かい、豪快な銅鑼の合図でライブをスタートさせた。1曲目に歌われたのは、結成当初からのレパートリー「スージー・ウォンの世界」だ。場内に設置された3つのスクリーンでは、1997年のCKB結成当時の貴重なライブ映像が、ステージで演奏する現在のCKBの姿と交互に映し出された。

横山剣

横山剣[拡大]

序盤は「GT」や「太陽のプレイメイト」といった軽快なナンバーで観客も体を揺らして盛り上がったが、「Loco Loco Sunset Cruise」や「せぷてんばぁ」では中西圭一の演奏するフルートがさわやかな空の下に響き、客席はリラックスムードに。ひたすら「中華街」を連呼する「中華街」、イベント会場への出店もあった業務用食品卸会社・西原商会の社歌もメロウなボッサアレンジで歌われ、さらに「本牧ビーチ・フィールド」「本牧仕様のサーファーガール」といったご当地ナンバーが夕暮れ前の最高のシチュエーションで披露された。続く「けむり」からは一転、「タイに行きたい」「路面電車」「シンガプーラ」などCKBならではのディープなゾーンに突入。ステージ上に置かれたマーライオンの目が赤や青に怪しく光り、陽が落ち行く場内のムードと相まって異様な光景を作り上げた。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。[拡大]

「タオル」のアウトロから「音楽力」につながるメドレーでは、ゲストのFull Of HarmonyとISO(I.S.O.P.)が合流し、美しいハーモニーを響かせた。小野瀬雅生(G)をフィーチャーしたインストの“小野瀬雅生ショウ”を挟んで登場した2組目のゲスト・RHYMESTERは、2002年発表の「肉体関係 part 2 逆featuring クレイジーケンバンド」で生コラボ。「お邪魔いたします」と小走りでステージに現れたRHYMESTERの3人は、1曲で場内のボルテージをマックスまで引き上げた。「BOMB! CUTE! BOMB!」「HONOLULU BBQ」は洞口信也(B)がハンドマイクでユーモラスに歌い上げ、「BRAND NEW HONDA」からライブは終盤戦へ。MOON DOGSへの提供曲でCKB初期からのレパートリーとなっていた「LADY MUSTANG」には、MOON DOGSのボーカルだったIKURAがゲストで登場。その後ファンキーなジェームス・ブラウンメドレーで観客を熱狂させたCKBは、「流星ドライブ」で爽快に本編を締めくくり、横山は「またアンコールでお会いしましょう!」と再びバイクにまたがりステージを去った。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。[拡大]

アンコールを受けて再びメンバーと共にステージに上がった横山は、20周年という節目について「これからまたルーキーに戻った気分でチンピラかましますんで、これからもよろしくお願いします。あと4、5、6、7、80年ぐらいは演りますんでね。長生きしてね。OK」とコメント。すっかり夜の帳が下りた会場を見渡すと、「冷えてきたから温めよう」と「不良倶楽部」を熱唱した。その後の「タイガー&ドラゴン」では場内がさらに熱く盛り上がったが、横山はサビの途中で「貸した金の……ウイー!!」と曲をストップさせてしまう。再びスタートした演奏は軽快なスカアレンジに一変し、ステージには彼らが尊敬する横浜の先輩・CHIBOW(SKA-9)の姿が。CHIBOWは「タイガー&ドラゴン」スカバージョンを横山と共に歌い、「20周年おめでとうございます」とエールを送った。アンコールにはFIRE BALLも登場し、「UNDER THE BLUE LIGHT ~ハマのテーマ~」で大盛り上がり。FIRE BALLはさらにもう1曲、横山と共に「Wonderful Days」を歌い、場内をハッピーなムードで包み込んだ。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」の様子。[拡大]

最後に「生きる。」を熱唱し、横山がスクーターに乗って退場した頃にはすでに開演から3時間を過ぎていたが、CKBはダブルアンコールに応えて三たびステージへ。初期のレパートリーから「発光!深夜族」「愛の世界」の2曲が披露され、横山が「ありがとうございました」と挨拶すると、横浜の海に浮かぶ船からタイミングよく汽笛が鳴る。横山は「ほら、もう船の汽笛も終わりにしろって」と名残惜しそうにつぶやき、時間の都合であと1曲のみのところを、ステージ袖のスタッフと相談して急遽2曲歌うことに。横山は「葉山ツイスト」で観客を躍らせ、ラストはロッカバラード「ガールフレンド」でフィニッシュ。ゲストもステージに集合する中、横山が「そんなわけで、今夜のショウは、終ーわーりー!」と叫ぶと、ステージ上には何発もの花火が打ち上がり、横浜の夜空を鮮やかに彩った。

このライブの模様は、11月にWOWOWで独占放送される。

この記事の画像(全12件)

クレイジーケンバンド「CRAZY KEN BAND 20TH ATTACK! CKB[攻]」
2017年9月2日 横浜赤レンガ野外特設ステージ セットリスト

01. スージー・ウォンの世界
02. GT
03. ☆☆☆☆☆
04. 欧陽菲菲
05. 太陽のプレイメイト
06. Loco Loco Suset Cruise~Free Bossa
07. せぷてんばぁ
08. 中華街大作戦~Bossa西原商会~本牧ビーチ・フィールド~本牧仕様のサーファーガール
09. けむり~ざくろ~右手のあいつ
10. タイに行きたい~路面電車
11. シンガプーラ
12. ランタン~ランタンPart2~ランタンPart3
13. タオル~音楽力 with Full Of Harmony×ISO
14. Midnight Cruiser~波音~ボックスフィッシュ・パラダイス~マカロニ・イタリアン~サマー・アンセム~肉体関係part2 feat RHYMESTER
15. 37°C
16. MPC~BOMB! CUTE! BOMB!~HONOLULU BBQ
17. BRAND NEW HONDA
18. 逆輸入ツイスト
19. LADY MUSTUNG with IKURA~ポップコーン~JBメドレー
20. 流星ドライブ
<アンコール>
21. 不良倶楽部
22. Let's Go CKB~タイガー&ドラゴン(通常ver)~タイガー&ドラゴン(ska ver)with CHIBOW
23. SOUL!SOUL!SOUL!~赤い靴~マリンタワーゴーゴー~タツノオトシゴ~よこはま・たそがれ~UNDER THE BLUE LIGHT ~ハマのテーマ~ ~Wonderful Days with FIRE BALL
24. 生きる。
<ダブルアンコール>
25. 発光!深夜族
26. 愛の世界
27. 葉山ツイスト
28. ガールフレンド

全文を表示
撮影:小河俊哉 / 岩屋光俊 / 岡田友貴

読者の反応

  • 8

IRON Challengerくまたろう🐻💙💛 @crazykumataro

【ライブレポート】CKB、晴天のィヨコハマで攻めの20周年「ルーキーに戻ってチンピラかまします」(写真12枚) - 音楽ナタリー https://t.co/f6pmuSwqOD 赤レンガに出現したCKBテーマパーク、そこで展開された史上最大のCKBショー、まさに極楽でした!

コメントを読む(8件)

クレイジーケンバンドの画像

関連商品

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 クレイジーケンバンド / RHYMESTER / FIRE BALL / Full Of Harmony / MIGHTY CROWN / IKURA の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。