現在・過去・未来をつないだDEAD ENDワンマンライブ

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約20年ぶりに復活を果たした伝説のバンド、DEAD ENDが東京と大阪で全国ツアー「Tour 2009“Metamorphosis”」を開催。その東京公演を11月20日にSHIBUYA-AXで行った。

ライブ終演後、関係者たちに向けての挨拶でMORRIE(写真)は「DEAD ENDは死ぬまで存続する」と発言。この意味深長なコメントが何を意味するのか、ファンは今後の彼らの動向から目が離せそうにない。

ライブ終演後、関係者たちに向けての挨拶でMORRIE(写真)は「DEAD ENDは死ぬまで存続する」と発言。この意味深長なコメントが何を意味するのか、ファンは今後の彼らの動向から目が離せそうにない。

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20年の空白をまったく感じさせなかったDEAD ENDのステージ。ぜひこれからも、定期的な活動を期待したい。

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今回のツアーは20年ぶりのオリジナルアルバム「METAMORPHOSIS」を引っさげて実施されたもの。11月11日にリリースされた本作はオリコンウィークリーチャートで初登場14位を記録しており、如何に今回の復活が待ち望まれていたかが伺える。

オープニングSE「疑似ヴィーナス」にあわせ、ステージ上にメンバーがひとりずつ登場すると、フロアからは大歓声が沸き起こった。最後にMORRIE(Vo)がステージに現れると、ニューアルバムのオープニング同様に「摩天楼ゲーム」からライブはスタート。今回のツアーにはMINATO(Dr)は不参加となってしまったが、代わりにドラマーを務めた真矢(LUNA SEA)はMINATOに負けず劣らずのパワフルなプレイでバンドを支えた。

ライブ前半はニューアルバムからのナンバーが続き、ステージ上の4人は“2009年のDEAD END”を提示。観客が最新DEAD ENDに心酔した頃、「用意はええか? 君たちもこいつを聴いて死んでくれる?」というMORRIEの呼びかけに続いて初期のメタルチューン「Frenzy」が繰り出された。そこからバンドは「Danse Macabre」「Psychomania」「I Can Hear The Rain」といった80年代の代表曲を次々に披露。当時のイメージを彷彿とさせながらも、確実に現代版にアップデートされた名曲の数々に、フロアの観客は歓喜に満ちた笑顔で歓声を送った。

ライブ終盤に突入すると、再び新作から「Kill Me Baby」「Guillotine」を演奏。インディーズ盤「DEAD LINE」からの人気曲「Perfume of Violence」を挟んで、新作の中でもっともファスト&ヘヴィな「Devil Sleep」が披露されると、観客はさらに大きな歓声で圧倒的なプレイに応えた。

ライブ本編のラストナンバーは、新作同様に「冥合」。たった2本だったものの、今回のツアーが再結成を祝うような懐メロ的なものではなく、単に“新作「METAMORPHOSIS」のツアー”であることがこのセットリストからも伺える。20年の空白はあったものの、DEAD ENDはメンバーにとっても、そしてファンにとっても常に“続いていた”バンドだったことが、この日のライブで証明されたのではないだろうか。10分にもおよぶミディアムテンポの大作「冥合」を聴いて、そう肌で感じた観客も多かったはずだ。

圧巻のパフォーマンスを経て、ライブ本編が終了。観客は大きな手拍子でアンコールを求め続ける。そして再びステージに現れた4人は、新作から「Princess」と、80年代のラストアルバムとなった「ZERO」から「I'm In A Coma」が立て続けにプレイされた。どちらもDEAD ENDのムーディな部分を強く表した楽曲で、特に「Princess」では新曲とは思えないほどの激しいリアクションを客席から得ていた。

二度目のアンコールでは、MORRIEの「次、何やるかわかってるよね?」というMCに続いて、「Beyond the Reincarnation」「Song of A Lunatic」を披露。往年のライブを彷彿とさせる選曲に、当時からのファンは「“あの”DEAD ENDが帰ってきた」と、そしてリアルタイムでDEAD ENDを通過していないファンは「これが“あの”DEAD ENDか!」と実感したことだろう。特に「Song of A Lunatic」では、曲の世界観を見事に表現した演出も用意。聴き手に余韻を残す印象的な演出を経て、二度にわたるアンコールは終了した。

会場の灯りが付き、終演を告げるアナウンスも流れ始め、ここでライブは終了するものと思われた。しかし、フロアの観客はアンコールを求める手拍子を、さらに大きな音で続ける。この手拍子に後押しされるかのように、メンバーはステージに登場。"CRAZY" COOL-JOE(B)は黄色い阪神タイガースのユニフォームに着替え、よりリラックスした雰囲気をかもし出していた。MORRIEが客席に「20年前に観てる人? 初めて観る人?」と問いかけると、半々といった割合で手が上がった。そんな観客に向かって「みなさん来てくれて、今日はありがとう」と告げると、バンドは最後の最後に初期の疾走チューン「The Awakening」をプレゼント。予想外のナンバーに、観客はこの日一番の歓声で応えた。こうして2時間20分にわたる約20年ぶりのライブツアーは幕を閉じた。

「Tour 2009“Metamorphosis”」@SHIBUYA-AX セットリスト

SE. 疑似ヴィーナス
01. 摩天楼ゲーム
02. テレパシー
03. Dress Burning
04. 神猿
05. Frenzy
06. Danse Macabre
07. Psychomania
08. I Can Hear The Rain
09. Promised Land
10. The Godsend
11. Kill Me Baby
12. Guillotine
13. Perfume of Violence
14. Devil Sleep
15. 冥合
--ENCORE 1--
E1. Princess
E2. I'm In A Coma
--ENCORE 2--
E3. Beyond the Reincarnation
E4. Song of A Lunatic
--ENCORE 3--
E5. The Awakening

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音楽ナタリー @natalie_mu

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