THE ORAL CIGARETTES、新たな一歩踏み出した初の武道館ライブ

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THE ORAL CIGARETTESが6月16日に自身初となる東京・日本武道館でのワンマンライブを開催した。

THE ORAL CIGARETTES(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle Photography])

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THE ORAL CIGARETTESの日本武道館公演の様子。(撮影:鈴木公平)

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このライブは全国ツアー「唇ワンマンツアー UNOFFICIAL DINING TOUR 2017」の追加公演として実施された単独公演。チケットは発売開始からほどなくして完売し、会場は日本武道館公演を待ちわびていた大勢のTHE ORAL CIGARETTESのファンで埋め尽くされた。

オーラルのライブでは恒例となっている“4本打ち”で開演がアナウンスされたあと、ステージと客席を隔てる紗幕にオープニング映像が流された。紗幕にステージに立つメンバーのシルエットが浮かび、彼らは1曲目「5150」でライブの口火を切った。山中拓也(Vo, G)は優しげな表情で噛みしめるように会場全体をゆっくりと見渡しながら歌唱。この曲ではステージに火柱が上がり、2曲目「Shala La」では多数のレーザーが場内を飛び交うなど、序盤からド派手な演出で彼らのパフォーマンスが彩られた。

続けて「そんな簡単に言うな」とメンバーと観客が繰り返し叫び、ヘッドバンギングに興じた「カンタンナコト」などが5曲が披露された。「もうすでに楽しすぎます」と語った山中をはじめ、メンバーは汗だくになりながらも充実感に満ちた表情を見せる。これからも武道館公演を何度も行いたいという決意を表明しつつ、「でもさ、“初めて”ってなんでも特別やろ?」とこの日が特別な日であることをアピール。その後「STARGET」「嫌い」と人気曲を連投して会場のボルテージを一段と高めた。

山中拓也(Vo, G)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle Photography])

山中拓也(Vo, G)(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle Photography])[拡大]

ライブ中盤、スポットライトが当てられた中西雅哉(Dr)がドラムソロを披露し、鈴木重伸(G)、あきらかにあきら(B)もそれぞれソロプレイで歓声を浴びる。鈴木とあきらはステージ横に伸びた花道の先端に立ち、ステージを正面から観覧できない位置にいるファンを魅了した。セッション中に衣装を変えて登場した山中は「俺を見て何か変わった?」とメンバーに話を振り、鈴木は「首伸びた?」、あきらは「国籍?」、中西は「唇を変えたの?」とでたらめに発言。山中は衣装を変えたことを示しつつ、「ほんまに……『気づけよBaby』」とつぶやいて同曲へとつなげた。またウインターソング「不透明な雪化粧」では、スクリーンに映る雪の結晶が舞い降りる映像なども相まって場内がクールダウン。観客がじっとステージを見つめる中、続いて4人はエモーショナルなナンバー「エンドロール」を届けた。

THE ORAL CIGARETTESの日本武道館公演の様子。(撮影:鈴木公平)

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その後、「キラーチューン祭り」の文字がスクリーンに浮かび、場内は大歓声に包まれていく。オーラルはまず2013年発表の「Mr.ファントム」をパワフルに届け、2014年に当時のオーラルを這い上がらせたというメジャーデビュー曲「起死回生STORY」を投下。次に2015年を「苦しいことが多い年だった」と振り返りつつ、ファンやスタッフの力があって苦境を乗り越えられたことを伝えた山中は、感謝の気持ちを込めてラブソング「エイミー」を捧げた。さらに、彼らは2015年に発表した疾走感のある「狂乱 Hey Kids!!」でフロアを揺らし、ヒップホップとダンスロックを融合させた2016年の発表曲「DIP-BAP」や、最新アルバムから「リコリス」とバンドの足跡をたどるように多彩な楽曲を届けた。

ライブ終盤、感謝の言葉を述べたあとに素直な思いを語り始めた山中。昔から自身の声にコンプレックスを持っていたという彼は、メンバーやスタッフから「お前の声で天下、取れるよ」という言葉をもらい、ここまで歩んでこられたことを明かした。そしてバンドはラストに前向きなメッセージが込められた「LOVE」を演奏。「最高の初の武道館でした!」と山中が叫び、ハッピーなムードでライブ本編が終了した。

THE ORAL CIGARETTESの日本武道館公演の様子。(撮影:鈴木公平)

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THE ORAL CIGARETTESとファン。(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle Photography])

THE ORAL CIGARETTESとファン。(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle Photography])[拡大]

アンコールではまず中西が1人きりでステージに。「インディーズの頃にやり始めて、まさか武道館でこれをやるとは思わなかった」と言いつつ普段と変わらぬテンションでマイペースに物販を紹介した。再びステージにそろった4人はこれからのオーラルを示すナンバーだという新曲「トナリアウ」を披露。山中は「きっと人の根本っていうのは変わらないのかもしれない。弱い人間はずっと弱いのかもしれない。でも強くはなれる。強さを足すことはできる。それはきっと、自分と、周りの環境によると思う」「何か1つ、強くなりたいなら、カッコいいやつと一緒にいてください。もしそんな友達が回りにいないなら俺ら4人がカッコいい友達になってやるからいつでも来い。オーラルのフロアはカッコいいやつだけで埋め尽くしたい。付いてこれない人は付いてこなくていい。次で最後、覚悟の歌です」と思いを熱く述べる。4人はそんな思いを胸に「ONE'S AGAIN」を届け、初の武道館公演を締めくくった。

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なお終演後、ステージに登場した4人は2018年2月15日に大阪・大阪城ホールでワンマンライブを開催することを発表。さらに今年9月30日公開の映画「亜人」主題歌を担当することも告知し、さらなる躍進を誓った。

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THE ORAL CIGARETTES「THE ORAL CIGARETTES唇ワンマンTOUR 2017追加公演」2017年6月16日 日本武道館

01. 5150
02. Shala La
03. カンタンナコト
04. 悪戯ショータイム
05. CATCH ME
06. A-E-U-I
07. STARGET
08. 嫌い
09. WARWARWAR
10. 気づけよBaby
11. 不透明な雪化粧
12. エンドロール
13. Mr.ファントム
14. 起死回生STORY
15. エイミー
16. 狂乱 Hey Kids!!
17. DIP-BAP
18. リコリス
19. LOVE
<アンコール>
20. トナリアウ
21. ONE'S AGAIN

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JOKER @Joker7023

最高やん
いぎだがっだ
https://t.co/1LL5QzqHdI

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