阿蘇ロックフェス2年越しの思い叶って成功！妄キャリ×でんぱ、WANIMA、電気ら熱演

泉谷しげるが発起人を務めた野外ロックフェス「阿蘇ロックフェスティバル2017」が、5月27日に熊本・熊本県野外劇場アスペクタにて行われた。このフェスは2016年4月に発生した熊本地震の影響により昨年は開催を断念。2年越しの思いが叶っての開催となった今回は、雨予報にも関わらず晴天に恵まれ、約1万人の観客で賑わった。

LEGENDオブ伝説 a.k.a サイプレス上野がJ-POPを中心とした選曲でDJプレイを披露し会場の空気を温めたところで、発起人の泉谷しげるとスマイリー原島がステージに上がり、ゲストのくまモン、ケンドーコバヤシと共にフェスの開幕を宣言。オープニングアクトとして、妄想キャリブレーションとでんぱ組.incのメンバーによるユニットが登場した。

藤咲彩音と星野にぁによるユニット・ニァピンは「PINKY☆STAR」、相沢梨紗と桜野羽咲によるユニット・LAVILITHは「スバラシキセカイ」をそれぞれパフォーマンス。最後に古川未鈴 with 妄想キャリブレーションで「激ヤバ∞ボッカーン!!」を歌い、ステージを華やかに彩った。

続いて熊本出身のWANIMAが姿を現すと、会場中から割れんばかりの歓声が。「みんなに会いたかったぞー！」と地元に帰ってきた喜びを伝えた彼らは、熱くパワフルな演奏で「ともに」「やってみよう」を青空に響かせた。サンボマスターは「ミラクルをキミとおこしたいんです」「世界をかえさせておくれよ」を熱く歌い上げ、会場は大盛り上がりに。MCでは彼らの故郷・福島について触れ、「いろいろあるけど全部忘れて最高の日にしようぜー！」と叫んで「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」でステージを締めた。

レキシはイルカの風船を持って登場。十二単を羽織って歌った「SHIKIBU」では間奏中に和歌を詠んで笑いを誘う。「狩りから稲作へ」ではグッズの稲穂を振る観客を眺めて「お前ら、稲穂買っちゃってバカだなあ」とうれしそうに語り、温かい笑いに包まれながら最後に「きらきら武士」でオーディエンスを踊らせた。その後、特別出演した高森町立高森中学校、熊本県立高森高等学校の吹奏楽部員たちが「LOVE POP SOUL！」「銀河鉄道999」を演奏。雄大な自然に響き渡る音色を観客はじっくりと聴き入っていた。

電気グルーヴは衣装を赤いアロハシャツで揃え、さらにピエール瀧のみ銀色のシルクハットをかぶってステージに現れた。ライブは「人間大統領」でスタートし、ダンサブルなサウンドでオーディエンスを踊らせる。ラストの「富士山」では最後に「阿蘇山ー！」と叫んで会場を沸かせた。

2年前の阿蘇ロックに続いての出演となるスチャダラパーは、「MORE FUN-KEY-WORD」「ライツカメラアクション」を立て続けに披露。「また来ることができてよかった！」と喜びを露わにした。「サマージャム2020」では観客との掛け合いで場を盛り上げ、「心のベストテンいきますかー！」という言葉と共に「今夜はブギー・バック」をパフォーマンスした。

ウルフルズが1曲目の「バンザイ～好きでよかった～」を歌い出すと、会場中から大歓声が。「泉谷さん、呼んでくれてありがとう！」と語った後、「笑えれば」でソウルフルな歌声を響かせた。5月24日に発売されたばかりのアルバム「人生」から「せやなせやせや人生は」「バカヤロー」を演奏した彼らが終盤に「ええねん」「ガッツだぜ!!」とキラーチューンを披露すると、観客も拳を突き上げて熱唱した。

大きな拍手で迎えられたトリの泉谷しげるは、「ノンストップでいくぞ、覚悟しろよ！」と叫び、渋みのある声でパワフルに「レガシー」を歌唱。さらに「すべて時代のせいにして」「眠れない夜」を哀愁たっぷりに歌い上げた。「春夏秋冬」では間奏中に観客に向けて「自分のためにそっと歌え」と声を掛け、「今日ですべてが終わるさ」から始まるフレーズを会場中で合唱。「時よ止まれ 君は美しい！」ではバンドとの息が合ったロックサウンドを響かせた。その後、泉谷自らアンコールを高らかに叫んで「野性のバラッド」を熱唱。曲中にステージを降りた泉谷は、観客のもとに駆け寄って「写真を撮れ！」と煽る。そしてフラフラになりながらステージに戻って歌い切った泉谷に、会場のあちこちから「来年も帰ってこいよー！」と来年の開催を願う声が上がった。

※記事初出時、アーティスト名に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。