平井大、TDCホールを温かく包んだツアーファイナルで新作＆ツアー発表

平井大が昨日4月9日に東京・TOKYO DOME CITY HALLにてワンマンツアー「Live Tour 2017 ～LOCALS ONLY～」の最終公演を行った。

2月にスタートした今回のツアーは、全公演がソールドアウトする盛況ぶり。この日の会場にも大勢の観客が詰めかけ、平井やスタッフが手作りしたというロビーの装飾を楽しむなど、ライブが始まる前から場内は活気にあふれていた。

開演時刻を迎えると、暗いままのステージに平井とバックバンドの面々が登場。彼らが一斉に音を鳴らすと、ギター、ドラム、ベースと1人ひとりにスポットライトが当たっていく。そして最後に平井の姿が光の中に浮かび上がり、ひと際大きな歓声が飛んだ。平井は1曲目に朗らかなアップテンポナンバー「虹の向こう」を用意。彼の歌声に合わせ、客席にはさっそく手拍子の音が響く。

平井がウクレレをアコースティックギターに持ち替えた「Slow & Easy」では彼のハミングにオーディエンスも声を合わせ、柔らかな空気感が会場に広がっていった。彼はMCを挟まず、マイペースに絶え間なく楽曲を届けていく。ジャンべの音色が楽しげな「I'm yours」、ポジティブなメッセージを日本語で歌う「The Light ～青い空～」で温かなムードを生み出したかと思えば、バラードナンバーの「祈り花」では繊細なウクレレプレイを見せる。また「Thinking of you」では会場をミラーボールの光が照らし、平井はドラマティックなバンドの演奏をバックに熱のこもったギターソロを披露して観客を魅了した。

10曲を終え、この日初めてのMCで平井は「みんな楽しんでますか？」と笑顔でひと言。そして「心ゆくまで楽しんで。音楽に身を任せて、楽しんで帰ってくれたらと思います」とファンに呼びかける。このMCのあとに披露された「Any Day」ではバンドのメンバー紹介が行われ、それぞれが披露するテクニカルなプレイに平井も客席も熱狂していた。

白熱したセッションを経て、ライブはクライマックスへ。アッパーなサマーチューン「Summer Queen」でさわやかなムードを作り出した平井は、続くロックンロールナンバー「Kiss me baby」でオーディエンスの体を揺らす。またAerosmithのカバー「I Don't Want To Miss A Thing」では美しいファルセットを広い会場に響かせた。「ファイナルめちゃくちゃ楽しかった、ありがとう！」という感謝の言葉とともに届けられた本編最後の楽曲は「Life is Beautiful」。CMソングにもなったおなじみのナンバーで大きなシンガロングを巻き起こすと、彼は笑顔でステージをあとにした。

アンコールを求める声に応え1人で舞台に戻った平井は、ここで今夏にニューアルバム「ON THE ROAD」をリリースすることとそれに伴う全国ツアーを実施することを発表。このニュースに、ファンからは大きな歓声と拍手が飛んだ。うれしそうに喝采を受け止めると、彼は「次の曲は僕の尊敬するシンガーソングライター、ボブ・ディランさんの曲です。無機質な時代だからこそ聴いてほしいと思い、今日は歌います」とボブ・ディラン「Blowin' In the Wind」を弾き語りで歌い上げた。ここでバンドメンバーを再度呼び込み、新曲「Story of Our Life」が届けられたのち、この日の公演は「また逢う日まで」で大団円。温かな拍手が送られる中、平井はバンドメンバーとともに客席へ大きく手を振り、ツアーファイナルに幕を下ろした。