1stアルバム「スケープゴート」を携えて行われた今回のツアー。焚吐は「今日はみんなを連れて行けるように僕が先陣を切って200%の力で歌い切るので、よろしくお願いします!」と挨拶し、アルバム1曲目を飾る「ハイパールーキー」でライブをスタートさせる。バンドと息の合ったパフォーマンスを見せつけた彼は、「僕は君のアジテーターじゃない」「子捨て山」とアッパーな楽曲を畳み掛けて場内の熱気を高めた。
MCで焚吐は「初のアルバムを出して初のワンマンツアー。初めて尽くしで戸惑うこともあるので、気負うことなく自由に楽しんでいけたら」とファンに語りかける。その言葉に応じるように「ふたりの秒針」の演奏時にはフロアからシンガロングが巻き起こり、場内はリラックスしたムードに包まれた。ライブ中盤、彼は友達が少なかったという中学校時代のエピソードを語りだす。卒業アルバムの寄せ書きを自分で書いて“かさ増し”したことを打ち明けオーディエンスの笑いを誘った彼は、卒業を歌ったナンバー「彼方の明日」を弾き語りで披露。そのままバンドと共にアコースティックセットで「ごった煮シティ」を奏でた。
この日の会場であるWWWは、焚吐がデビューするきっかけとなったオーディションが行われた場所。彼はオーディションを受けた際、周囲の参加者にお菓子を配って迷惑がられたことを話し再び観客を笑わせる。そして「ここから治安が悪くなるので付いてきてください」と宣言し、ライブは後半戦へ。アグレッシブなプレイが光る「てっぺん底辺」、オーディエンスとの掛け合いが一体感を生んだ「グリンプス・グランパ」を経て、焚吐は「皆さんへの感謝の気持ちを精一杯詰め込んだ楽曲」と話し「君がいいんです」を投下。観客はタオルや拳を一斉に振り上げ体を揺らした。
2015年のデビューから現在までを振り返り、焚吐は「本当にたくさんの出会いと、それと同じぐらいの発見がありました。どれも鮮烈すぎて昨日のことのように思い返せます。ここにいる皆さん、そして僕の音楽を聴いてくださる皆さんと出会えたことが、その最たるものだと確信しています」と語る。本編最後に披露されたのはデビュー曲の「オールカテゴライズ」。イントロのギターの音色が響くと、フロアから自然と手拍子が沸いた。
アンコールを受けてステージに戻った焚吐は、アルバムの中でも特別な曲だという「夢負い人」をプレイ。続けて「過去の自分を、今の自分を、未来の自分を誇って一生懸命歌いたいと思います」と、小学6年生頃に書いたという「ティティループ」を熱唱する。すべての演奏を終えた彼は「ありがとうございました。またお会いしましょう。焚吐でした」と深く頭を下げると、笑顔でツアーの幕を閉じた。
なおこの日のライブの模様は、3月8日20:00までLINE LIVEにてアーカイブ配信されている。
焚吐「リアルライブ・カプセル Vol.2」2017年3月5日 WWW セットリスト
01. ハイパールーキー
02. 僕は君のアジテーターじゃない
03. 子捨て山
04. クライマックス
05. ポテンシャルオセロ
06. ふたりの秒針
07. 黒いキャンバス
08. 人生は名状し難い
09. 彼方の明日
10. ごった煮シティ
11. てっぺん底辺
12. グリンプス・グランパ
13. 青い疾走
14. 君がいいんです
15. オールカテゴライズ
<アンコール>
16. 夢負い人
17. ティティループ
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音楽ナタリー @natalie_mu
焚吐、“200%の力”で歌い切った初の東名阪ワンマンツアー最終日 https://t.co/iMpFDAFwJl https://t.co/EAdJs44Cky