彼女たちにとって1月に大阪で行った「売上総取 vol.1」以来2回目、東京では初ワンマンライブとなったこの日。彼女たちは、サポートドラマーに堀江祐乃介(DREADNOTE)を迎えた編成で、持ち曲をすべて披露した。
静かにステージに現れた3人は、SEが止まると同時に牛丸ありさ(Vo, G)の歌から始まる「センチメンタルシスター」でライブをスタートさせる。牛丸は同曲の冒頭部分を歌ったのち、「大阪寝屋川、yonigeです、よろしく!」と挨拶して場内のテンションを引き上げた。
最初のMCで牛丸は初めてTSUTAYA O-Crestにてライブを行った1年半前を回想。「渋谷という街も、ハコもすごい怖かった」と当時を振り返り「今じゃもう渋谷とか怖くないです」と言うと、ライブを再開させる。ごっきん(B, Cho)が鳴らすダイナミックなベースラインに乗せて、牛丸は感情を吐き出すように激情的に叫んだかと思えば、感情を抑えるように淡々に歌ったりと、表情豊かに歌唱していく。彼女たちは、拍子がコロコロと変化する「サイドB」や、牛丸のメランコリックな弾き語りから始まる「サイケデリックイエスタデイ」のほか、「嘘つきBOY窓ぎわGIRL」や「女の子の日」など自主制作盤に収録されていたナンバー、地元の大阪府寝屋川市への思いをつづった新曲(タイトル未定)などの新旧の楽曲を、MCをほとんど挟まずに次々と披露。ファンは体を揺らしたり、手を挙げたり、楽曲にじっと聴き入ったりしていた。
終盤、バンドは「あのこのゆくえ」「アボカド」「最近のこと」とアップテンポなナンバーを続けて場内を熱気に包む。そして一息つくと、牛丸が約1年前に起きた移動中の機材車の横転事故について言及。「それが最悪のことだと思えなくて……不謹慎ですけど、横転してよかったなくらい」と言うと、バンドは横転事故について歌った「トラック」をプレイ。ポジティブな歌詞を、ポップなサウンドに乗せて歌い上げた。
最後に牛丸は「大阪はもっと曲が少なかったので、がんばって曲を練習してきたんですけど、それでもやっぱり短いなあ」と終わりを惜しむ。そして「今年はもっとワンマンできるようにがんばりますので、また来てください。ライブハウスで会いましょう」と約束すると、3人は「さよならバイバイ」「さよならアイデンティティー」を届けてステージをあとにした。
アンコールで再び登場した3人は、本編ですべての持ち曲を披露してしまい演奏する曲がないことを明かす。すると堀江が本編の「あのこのゆくえ」演奏時にミスをしたことを告白して、3人は最後に再び「あのこのゆくえ」を演奏することに。演奏前に牛丸が「嫌いなヤツには『嫌い』って言おうぜ」と叫び、気合の入った堀江のドラミングに乗せて同曲をプレイ。牛丸はマイクを握り締めて叫ぶように歌唱を続け、迫力ある演奏で初の東京ワンマンライブを締めくくった。
なおyonigeはこの日のステージで4月に5曲入りCD「Neyagawa City Pop」をリリースすることを発表した。収録内容など詳細は追ってアナウンスされるので、ファンは続報もお楽しみに。
yonige「売上総取 vol.2」
2017年2月5日 TSUTAYA O-Crest セットリスト
01. センチメンタルシスター
02. 恋と退屈
03. 最終回
04. サイドB
05. バッドエンド週末
06. サイケデリックイエスタデイ
07. 遠足中の小学生の横をラブホ帰りの男女が通る
08. 嘘つきBOY窓ぎわGIRL
09. バイマイサイ
10. 女の子の日
11. 灰色の世界
12. 新曲
13. 新曲
14. あのこのゆくえ
15. アボカド
16. 最近のこと
17. トラック
18. さよならバイバイ
19. さよならアイデンティティー
<アンコール>
20. あのこのゆくえ
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