EGO-WRAPPIN'、20周年イヤー締めくくったXmasのユニバース

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EGO-WRAPPIN'の年末恒例ライブ「Midnight Dejavu」が、12月25日の大阪・ユニバースでファイナルを迎えた。

EGO-WRAPPIN' (撮影:仁礼博)

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EGO-WRAPPIN' (撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN' (撮影:仁礼博)[拡大]

東京・キネマ倶楽部、ユニバースというどちらもキャバレー跡地を利用したイベントスペースで毎年複数公演実施され、昭和の社交場の風情が色濃く残る中でエゴの音楽を堪能できるとして人気を博している「Midnight Dejavu」。今回はキネマ倶楽部で3公演、ユニバースで2公演が行われ、バンドは各公演で人気曲や趣向を凝らしたカバーを披露した。また今年エゴは結成20周年イヤーということで、ベスト&カバーアルバム「ROUTE 20 HIT THE ROAD」の発売や全国ツアーの実施、初の東京・日本武道館公演の開催など、たくさんの話題をファンに振りまいてきた。25日の「Midnight Dejavu」は、そんな2人にとって2016年を締めくくるライブとなった。なお会場のユニバースは、虹色のライティングが眩しいステージや球体の照明、キャバレー時代の面影を残すソファなどにより独特の雰囲気が醸し出された場所で、ステージとフロアの距離の近さも魅力。最終日には開場と同時にドリンクカウンター前に列が生まれ、この列は終演まで途切れることがなかった。

中納良恵(Vo)  (撮影:仁礼博)

中納良恵(Vo) (撮影:仁礼博)[拡大]

ステージに現れた森雅樹(G)、末房央(Dr)、真船勝博(B)、ハタヤテツヤ(Key)、武嶋聡(T.Sax, Flute, Clarinet)、川崎太一朗(Trumpet)、滝本尚史(Trombone)、後関好宏(A.Sax, B.Sax)が持ち場に就くと、森の「じゃあ、今年見納め『Midnight Dejavu』」というひと言からバンドはインストナンバー「On The Move」を演奏。続くビンス・テイラーの「Brand New Cadillac」のカバーで中納良恵(Vo)がハイテンションに登場し、最終公演のイントロダクションを華やかに飾る。森によるオーセンティックなギターリフがクールなロックンロールサウンドと中納の力強い歌声でフロアの熱気を上昇させたのち、さらにバンドは間髪入れずに「サイコアナルシス」「Neon Sign Stomp」「PARANOIA」といったキラーチューンを畳みかけるなど、序盤から“アクセル全開”とでも言わんばかりのセットリストを展開。いつにも増して迫力のある演奏で、オーディエンスの絶叫のような歓声を誘った。

手前が中納良恵(Vo)、奥が森雅樹(G)。

手前が中納良恵(Vo)、奥が森雅樹(G)。[拡大]

MCではこの日が20周年イヤー最後のライブであることに触れ、森が「『おめでとう』と言われるのも今日で終わりやんな」とひと言。中納は「皆さんに支えてもらった20年だな、としみじみすることも多くてですね。本当お世話になりました。ありがとうございました」と感謝を述べた。その後は「異邦人」「GI GO LO」「MR. RICHMAN」など、グルーヴィで艶やかな楽曲を連投し、“エゴの年末”らしい空気で会場を包んでいく。また今回は、森のセンスが光るインストタイムも用意された。ここでは小気味いいスカカッティングにホーン隊がゆったりと音を重ね、オーディエンスの体を緩やかに揺すっていった。なお「love scene」「a love song」などが演奏されたこのブロックで、バンドはスカ / ロックステディのクラシック「I'LL MAKE YOU GLAD」のカバーも披露。エゴの持ち味の1つであるピースフルなスカチューンを続けて、場内の雰囲気を一変させていた。

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月25日公演の様子。 (撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月25日公演の様子。 (撮影:仁礼博)[拡大]

憂いを帯びた中納の歌声が一旦観客をクールダウンさせた「かつて..。」のあとは、「雨のdubism」「くちばしにチェリー」などが演奏されてライブはピークタイムに突入。中納が客席に身を乗り出し観客を煽るなど、パフォーマンスの激しさはどんどんと増していく。「BRAND NEW DAY」では、オーディエンスがビートに合わせて飛び跳ね文字通りフロアを揺らし、本編のラストチューンをおおいに盛り上げた。キネマ倶楽部公演のアンコールでは「港が見える丘」のカバーや「色彩のブルース」などしっとりとした楽曲が届けられたが、この日セレクトされたのは「Nervous Breakdown」と「BIG NOISE FROM WINNETKA~黒アリのマーチングバンド」というヘヴィなナンバー。最初から最後までダンサブルな楽曲を中心にした攻撃的な演目で2016年最後のライブを彩った。

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月25日公演の様子。 (撮影:仁礼博)

EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」12月25日公演の様子。 (撮影:仁礼博)[拡大]

なおエゴはDVD / Blu-ray「ROUTE 20 HIT THE BUDOKAN ~live at 日本武道館~」を3月15日に発売することを発表。この映像作品には、彼らが11月に東京・日本武道館で実施したワンマンライブの模様が全27曲ノーカットで収録されている。

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EGO-WRAPPIN'「Midnight Dejavu」
2016年12月25日 ユニバース セットリスト

01. On The Move
02. Brand New Cadillac
03. サイコアナルシス
04. !楽団
05. Neon Sign Stomp
06. PARANOIA
07. 異邦人
08. GI GO LO
09. MR. RICHMAN
10. Fever
11. 老ぼれ犬のセレナーデ
12. SKA INST.
13. I’LL MAKE YOU GLAD
14. love scene
15. a love song
16. かつて..。
17. 雨のdubism
18. くちばしにチェリー
19. BRAND NEW DAY
<アンコール>
20. Nervous Breakdown
21. BIG NOISE FROM WINNETKA~黒アリのマーチングバンド

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