「皆さんに歌うために生きている」Aimer、決意明かした初ホールツアー千秋楽

Aimerが昨日11月6日に東京・東京国際フォーラム ホールAにて、初の全国ホールツアー「Aimer Hall Tour 2016 ～like a daydream～」の最終公演を行った。

9月にデビュー5周年の節目を迎え、同時期に自身が敬愛するアーティストたちとの共作曲を収録したアルバム「daydream」を発表した彼女。その最新作を携えて行われたツアーは全国10カ所で展開され、全公演チケット完売の大盛況となった。

千秋楽には約5000人のファンが各地から集結。白いドレスで現れたAimerはまず、オープニングナンバーの「insane dream」をハスキーで深みのある声で歌い上げ、自分の世界へとオーディエンスを誘い込む。そして、ときに激しいパフォーマンスを見せつつ、MCでは「最後まで心を込めて歌っていきますので、皆さんも思い思い楽しんでいっていただけたらうれしいです」とおっとりした口調で語るなど歌っているときとのギャップでファンを惹き付けた。

本編は最新作の楽曲を軸に据えつつ、1stアルバム「Sleepless Nights」の収録曲「あなたに出会わなければ～夏雪冬花～」や2ndアルバム「Midnight Sun」の収録曲「Cold Sun」などを披露する新旧のAimerサウンドが楽しめる構成に。中盤のアコースティックコーナーでは椅子に座り、ピアノの演奏に乗せて「寂しくて眠れない夜は」を切なげに歌い上げ、「カタオモイ」では跳ねるようなサウンドに軽やかな声を絡ませる。楽曲ごとに異なる表情を見せる彼女の歌声に、オーディエンスはじっくりと耳を傾けた。

「後半戦、皆さんともっともっと盛り上がっていきたいと思うのですが、いかがでしょうか？」と観客に向かって呼びかけたAimerは、椅子から勢いよく立ち上がるとハンドマイクで高らかに「Hz（ヘルツ）」を熱唱。跳び跳ねながら、弾けるような笑顔も見せる。かと思えば、黒い衣装に着替えたのちに披露された新曲「茜さす」では切なくも温かな声を聴かせた。そして「きっとたくさんの人に聴いていただけたであろう、私にとっても大切な曲になりました」という紹介から続いたのは「蝶々結び」。Aimerは歌詞の意味を噛みしめるように、丁寧にゆっくりと自身の代表曲の1つともなったナンバーを披露した。

「Falling Alone」「us」を届けたのち、Aimerは自身の5年間のキャリアを回想。「皆さんに歌うためにこうして生きているのだと思います。長い長いこれからの旅、一緒に歩いていけたらと思います」と決意を口にすると、「Brave Shine」を力強くパフォーマンスした。

「everlasting snow」を初披露したアンコールが終わったあとも拍手は止まず、Aimerはダブルアンコールに応えてうれしそうにステージへ。「はあ……うれしい」とはにかみ、「何年経っても、何十年経っても大切にしたい始まりの1曲です」という紹介からデビュー曲「六等星の夜」につなげる。Aimerの後ろには無数の電飾が星空のような景色を作り出し、そのたおやかな歌声を彩る。そして、静かな余韻を残してAimer初のホールツアーは幕を下ろした。

Aimer「Aimer Hall Tour 2016 ～like a daydream～」
2016年11月6日 東京国際フォーラム ホールA セットリスト

01. insane dream
02. twoface
03. ninelie
04. Cold Sun
05. あなたに出会わなければ～夏雪冬花～
06. 寂しくて眠れない夜は
07. tone
08. カタオモイ
09. 夏草に君を想う
10. Hz（ヘルツ）
11. スピカ
12. AM02:00～AM03:00～AM04:00
13. 茜さす
14. 蝶々結び
15. Falling Alone
16. us
17. Brave Shine
＜アンコール＞
18. StarRingChild
19. everlasting snow
＜ダブルアンコール＞
20. 六等星の夜

※本文中「Hz」の「z」はストローク付きが正式表記。