映画監督の
このライブは7月に5都市で行われた中国ツアーの凱旋公演として行われたもの。サポートメンバーとして
中盤、桑原とサポートメンバーだけで「花とアリス殺人事件」「Love Letter」、椎名を加えて「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?」の劇中音楽を披露したのち、大きな拍手に迎えられながら岩井がステージに登場。彼は「初めて人前でギターを演奏したのが北京だったんだけど、細胞が赤ちゃんくらいまでリセットされた気分だった」と中国公演を振り返り、会場に笑いを起こしていた。フルメンバーが揃って最初に演奏されたのは、岩井と菅野よう子がNHKの復興支援ソングとして制作した「花は咲く」。その後も、日本映画専門チャンネルの番組「岩井俊二映画presentsマイリトル映画祭」の主題歌である加藤和彦「テレビの海をクルージング」や、映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」の劇中ではCoccoが歌っていた荒井由実「何もなかったように」といった、岩井とゆかりのある楽曲のカバーが披露された。
さらに彼女たちはこの日、ヘクとパスカルのできたての新曲「君の好きな色」もパフォーマンス。友人の子供と向かい合ったときの思いを表現したこの曲を、椎名は美しいアンサンブルの上でのびのびと楽しげに歌う。そして彼女は本編最後に、YEN TOWN BANDの「Swallowtail Butterfly ~あいのうた~」を力強く思いを込めて熱唱。アンコールでオリジナル曲「fish in the pool」を軽やかに歌い、メンバーは拍手が沸き上がる客席に礼をしてステージを去った。
終演後、音楽ナタリーの取材に対して椎名は「最後のカーテンコールが終わって礼をしたときのお客さんの反応がすごくうれしかったです。歌ってるときは不安だったけど、最後にみんなの声援を聞いて『自分は今日、うまくいったんじゃないか』って信じられました。あのときの光景が一番頭に残ってます」とコメント。桑原は「中国からの凱旋公演だったので、中国でのまとめみたいなライブになるかと思ってたら、実際は『やっと初めて自分たちらしくやれた』というライブになりました。今日はすごく素敵でいい経験だったけど、ここからもっと成長したいなって改めて思いました」と話した。また岩井は「映画だと『本番、用意スタート!』って言ったあと役者さんに任せてもいいところがあるんですけど、音楽は自分がパートの1つを実演してるから全然違いますね。長い外科の手術が終わったような心地よい疲労感で、病みつきになりそうです。映画は別の意味でストレスのある仕事だったりするんで、これからも音楽をやることによって細胞を癒やしていきたいです」と振り返った。
なお、今回のライブで披露された新曲「君の好きな色」はiTunes StoreやAmazon.co.jpなどのサイトで11月2日より配信される。この曲は、映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」の劇中にも登場する結婚披露宴のサプライズ演出「メモリプレイ」を岩井が演出し、披露宴当日にそれが行われるまでを追ったドキュメンタリー映像「メモリぃプレイ」のテーマソングとして作られたもの。ネスレアミューズの公式サイトではこの「メモリぃプレイ」を観ることができる。
※動画は現在非公開です。
ヘクとパスカル「十月のぼくら」2016年10月7日 東京都 Hakuju Hall セットリスト
01. 月の光
02. 飛べない翼
03. ぼくら
04. ユメ
05. 透明人間
06. 猫と月
07. ウヲアイニ
08. A WINTER STORY
09. SMALL HAPPINESS
10. Forever Friends
11. 花は咲く
12. 花の歌
13. テレビの海をクルージング
14. 何もなかったように
15. 歌の翼に
16. 君の好きな色
17. 風が吹いてる
18. Theme of Yen Town -Ending-
19. Swallowtail Butterfly ~あいのうた~
<アンコール>
20. fish in the pool
リンク
- iwaiff.com
- 岩井俊二 監修 “メモリぃプレイ” | ネスレアミューズ
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Koichi @kosa_nova
初めて聴いた。好きな声。『岩井俊二バンド、ヘクとパスカルが凱旋帰国ライブ「初めて自分たちらしくやれた」』 - 音楽ナタリー https://t.co/VhlsoMV5IV