大雨でも笑顔!OAU、エゴら熱演の「New Acoustic Camp」

6

282

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 68 152
  • 62 シェア

9月17日から18日にかけて群馬・水上高原リゾート200にて、OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUNDがオーガナイズする野外イベント「New Acoustic Camp 2016」が開催された。

EGO-WRAPPIN' (c)New Acoustic Camp

EGO-WRAPPIN' (c)New Acoustic Camp

大きなサイズで見る(全13件)

今年で7回目の開催となったニューアコ。初日の午後から雨が降り始め、2日目は大雨に見舞われたが、過去最多の約2万人が来場した。

9月17日

「New Acoustic Camp 2016」の様子。 (c)New Acoustic Camp

「New Acoustic Camp 2016」の様子。 (c)New Acoustic Camp[拡大]

イベントはSTAGE yonderとSTAGE here、弾き語りメインのSTAGE viaとSTAGE nimbusという4つのステージを使って行われた。メインステージとなるSTAGE yonderはPanorama Steel Orchestraのライブで幕開け。彼らはスティールパンを軽やかに鳴らし、オーディエンスの体を揺らしていく。演奏予定曲が終わると観客からアンコールが巻き起こり、演奏を延長。朝からハッピーな空気を生み出した。STAGE viaではアコースティックギターを片手に松崎ナオが静かに歌唱。最後には「ニューアコースティックベイベーたち! 愛してるぜ!」と叫んでステージをあとにした。

STAGE hereのトップバッターを務めたのはLITE。彼らは「アコースティックLITE、初ライブです。初ライブなので緊張が伝わっちゃってると思うんですけどみんなはユルい感じで楽しんでもらえれば」と緊張した様子を見せながらも「Ghost Dance」などをアコースティックアレンジで届け、オーディエンスを魅了した。

6年ぶりの「ニューアコ」出演となるACIDMANは大木伸夫(Vo, G)の伸びやかな歌声が広がった「REMIND」、ジャジーな「シンプルストーリー」などをプレイしていく。普段からキャンプをよくやるという大木は「いろんなフェスに出てますけどここまでみんなをうらやましいと思うフェスはない」とイベントを讃えた。STAGE hereに登場した大森靖子は「あまりこういう雰囲気を壊したくないなと思うので解説付きのライブで」と言い、曲のできた背景や曲に込めた思いなどを説明しながらライブを進行。アカペラで届けたラストナンバー「さようなら」では、ステージに腰掛けたり、ステージから降りて芝生に立ったりと自由に歌唱していた。

降谷建志はPABLO(G / Pay money To my Pain)、武史(B / 山嵐、OZROSAURUS)、渡辺シュンスケ(Key / Schroeder-Headz)、桜井誠(Dr / Dragon Ash)というプレイヤーを従えてSTAGE yonderに登場。彼らは「Colors」「Swallow Dive」といった疾走感あふれるナンバーを届けていく。降谷は「こんな機会を与えてもらえてすげえうれしいです」と感謝の気持ちを述べたのち、「将軍」と呼んでいるというTOSHI-LOW(OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND)との出会いを回想した。

ハンバート ハンバート (c)New Acoustic Camp

ハンバート ハンバート (c)New Acoustic Camp[拡大]

MONOEYESはメンバー全員が椅子に腰掛けた状態でライブを進行。リラックスしたムードで下ネタも織り交ぜつつも、細美武士(Vo, G)が「『New Acoustic Camp』大好き。俺も一緒にイベントを守りたい」と思いを語った。日の暮れたSTAGE hereでパフォーマンスしたのはハンバート ハンバート。彼女たちはステージにカメムシが乱入するというアクシデントに驚きつつも、たまの「さよなら人類」カバーや「アセロラ体操のうた」といった楽曲を、軽やかに届けていった。

OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND  (c)New Acoustic Camp

OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND (c)New Acoustic Camp[拡大]

この日のSTAGE yonderのトリを務めたのは、オーガナイザーでもあるOVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND。MARTIN(Vo, Violin, G)が「皆さん、ようこそ!」と改めて観客を歓迎し、バンドは「A Starait Gate」を奏でる。「気持ちいいなあ、ニューアコは」とMARTINが笑顔を見せ、TOSHI-LOWは「マナーさえあればルールなんていらないので、楽しんでくださいね」とオーディエンスに語りかけた。「Bamboo leaf boat」ではATSUSHI(Dragon Ash)がダンサーとして演奏を彩り、「Question」ではゲストボーカリストとして川畑要が登場。さらにアンコールでは「Thank You」にハンバートハンバートの佐藤良成(G, Violin, Vo)が参加するなど、にぎやかに初日公演が締めくくられた。

その後、STAGE yonderでは来場者参加型のフォークダンスが行われたほか、STAGE hereではキャンドルが、STAGE nimbusでは焚き火が灯されるなど、表情を変えてライブが展開される。原田郁子ASA-CHANGMOROHA片平里菜といったアーティストが夜まで観客を楽しませていた。

9月18日

BIG THROWの様子。 (c)New Acoustic Camp

BIG THROWの様子。 (c)New Acoustic Camp[拡大]

2日目は朝から雨が降り続ける悪天候に。会場では太極拳やカラフルなフリスビーを投げ合う“BIG THROW”といったキャンパー向けのイベントが行われ、STAGE yonderにて谷本賢一郎とTOSHI-LOWからなるHook Book-LOWのライブで幕を開けた。STAGE hereのトップバッター、佐藤タイジ堂珍嘉邦は「雨が降ってようが降ってなかろうが、音楽は音楽ですから!」と言い、リリース前の新曲を披露。STAGE viaでは石崎ひゅーいが渾身のパフォーマンスで、朝一番から会場をヒートアップさせた。

STAGE yonderに続いて登場したのは□□□×the band apart。最初のセッションで□□□の三浦康嗣と村田シゲが「俺たちが思うよりもthe band apartはうまい!」と絶賛する。1曲目のthe band apart「Eric.W」では村田がタンバリンを手にステージを飛び出し、目の前の芝生ゾーンを走り回って観客を驚かせた。その後も彼らは□□□「ふたりは恋人」、the band apart「夜の向こうへ」など互いの楽曲を交互に演奏。MCではユニットバンドの結成の経緯を明かしたほか、親交の深さを感じさせる和やかなトークを展開した。

Webラジオ番組「旅と音楽」の公開収録の様子。 (c)New Acoustic Camp

Webラジオ番組「旅と音楽」の公開収録の様子。 (c)New Acoustic Camp[拡大]

「New Acoustic Camp」では4つのライブステージのほか、フードやドリンクブースはもちろん、各アウトドアブランドによる体験コーナーや、ワークショップ、子供向けの遊び場などさまざまなブースが出展されている。2日目はRakuten Travel FMのWebラジオ番組「旅と音楽」の公開収録が行われ、MCのYOUR SONG IS GOODのサイトウ“JxJx”ジュン(Organ, Vo)が、ゲストのLOW IQ 01、□□□×the band apart、ストレイテナーとトークを展開。各回共に多くのファンが集まり、大盛況の収録となった。

ストレイテナーは「ニューアコ」初登場。ホリエアツシ(Vo, G, Key)は開口一番「素晴らしいロケーション!」と感想を述べ、「EVERGREEN」からライブをスタートさせる。彼らのアクトの前から雨が上がったことからホリエは「雨も上がり気味でみんなのテンションも上がり気味だよね?」と興奮気味に問いかけると、バンドは夏の終わりを歌った「シーグラス」やスピッツ「渚」のカバーを披露した。フラワーカンパニーズは2年ぶりの「ニューアコ」出演。天気を見て急遽セットリストに組み込んだという「雨」や、「代表曲行くぞー!」と観客を煽った「深夜高速」などをパワフルにパフォーマンスした。

真心ブラザーズ  (c)New Acoustic Camp

真心ブラザーズ (c)New Acoustic Camp[拡大]

ハナレグミは空を見上げて「いやー、雨ですね」とあいにくの天気を嘆きつつも「雨音とセッションしますか。そのうち歌が聴こえなくなりそうだけど、心で聴いてください」と呼びかけ、「音タイム」やくるりのカバー「男の子女の子」などを静かに届けていく。中盤にはボイスパーカッションとラップを披露した「Peace Tree」、裏打ちでスカ調のアレンジを施した杏里「オリビアを聴きながら」のカバーといった楽曲で盛り上げていった。最後に「秋の入り口でこの景色を観れるのがうれしい」と「ニューアコ」への思いを語り、「深呼吸」で余韻を残した。真心ブラザーズのアクトはゲストミュージシャンが次々と登場する展開に。「どか~ん」ではフラワーカンパニーズからグレートマエカワ(B)、竹安堅一(G)、ミスター小西(Dr)を、「サマーヌード」ではうつみようこを呼び込み、STAGE hereのフィナーレを華々しく飾った。

「New Acoustic Camp 2016」でのEGO-WRAPPIN'のライブの様子。  (c)New Acoustic Camp

「New Acoustic Camp 2016」でのEGO-WRAPPIN'のライブの様子。 (c)New Acoustic Camp[拡大]

大トリを務めたのはEGO-WRAPPIN'。彼女たちの出番の直前から雨脚は強くなり、ライブ中には豪雨に。中納良恵(Vo)は「もういいんちゃう? 濡れて帰ろうや! あっためてやるから!」と勇ましく言い、彼らは次々とジャジーなナンバーで観客を踊らせていった。中盤にはバンドメンバーが一旦捌け、ステージには中納と森雅樹(G)が残る。中納はあまりにも強い雨を見つめ「やばい! どうしたらいい?」と不安そうに呟くも「でも聴いてほしい!」と言い、「サニーサイドメロディー」をしっとりと聴かせた。そして再びバンドメンバーを呼び込むと「この景色は忘れないぜ!」と中納が叫び、最後に2人は「くちばしにチェリー」を披露。びしょ濡れのオーディエンスも踊り狂い、場内はハッピーなムードに包まれた。

すべてのアクトが終了すると、ステージにTOSHI-LOWと、イベントのフィールドデザインを出がけたCandle JUNEが登場する。TOSHI-LOWが「みんな、雨なのに笑ってんの! エゴじゃなかったら無理だったよ!」とEGO-WRAPPIN'のアクトを大絶賛。最後に出演者がそろい、“BIG THROW”で2日間の幕を下ろした。なお来年の「New Acoustic Camp」は、2017年9月16、17日に同会場にて開催されることが決定している。

この記事の画像(全13件)

New Acoustic Camp 2017

2017年9月16日(土)群馬県 水上高原リゾート200
2017年9月17日(日)群馬県 水上高原リゾート200

Rakuten Travel FM「旅と音楽」

配信日時:2016年10月3日(月)20:00~
配信URL:http://travel.rakuten.co.jp/special/fm/channel1.html
<出演者>
サイトウ“JxJx”ジュン(YOUR SONG IS GOOD) / □□□×the band apart

配信日時:2016年10月10日(月・祝)20:00~
配信URL:http://travel.rakuten.co.jp/special/fm/channel1.html
<出演者>
サイトウ“JxJx”ジュン(YOUR SONG IS GOOD) / ストレイテナー / LOW IQ 01

全文を表示

読者の反応

  • 6

歌謡ロックbot @kayourock

大雨でも笑顔!OAU、エゴら熱演の「New Acoustic Camp」 #EGO_WRAPPIN https://t.co/9xkkQ9SA9c

コメントを読む(6件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 OAU / EGO-WRAPPIN' / 松崎ナオ / LITE / ACIDMAN / 大森靖子 / 降谷建志 / Dragon Ash / Pay money To my Pain / 山嵐 の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。