BUCK-TICKが横浜アリーナでライブを行うのは約12年ぶり。彼らは1992年と2004年に「Climax Together」というタイトルを冠したスペシャルライブを行っており、今年の公演は12年周期で開催される企画ライブの3回目となった。
まずはステージと客席を仕切る紗幕に映像が投影される。メンバー1人ひとりの顔が映されると、客席からはそのたびに歓声が。紗幕が落ちると、バンドは「スピード」でライブの幕を開けた。存在感のある櫻井敦司(Vo)の歌声とメンバーの力強い演奏に観客は総立ちで大盛り上がり。櫻井はステージの端まで足を運び、深々とお辞儀をしてファンに挨拶した。
キレのあるギターリフとスクリーンに映った近未来的な映像が観客を楽しませた「MACHINE-Remodel-」、櫻井と今井寿(G)の掛け合いが場内をヒートアップさせた「唄」などを経て、櫻井は「どうもありがとう! ラブ&ピース!」と声を上げる。会場のところどころに吊るされたシャンデリアがピンクや青の光に照らされ、幻想的な空気が漂う中届けられた「ROMANCE」では櫻井の歌声がしっとりと響く。「独壇場Beauty -R.I.P.-」では一転、ヤガミ・トール(Dr)のリズミカルなドラミングを皮切りに、メンバーそれぞれがアグレッシブなプレイを見せるなど、バンドは緩急のあるパフォーマンスでファンを引き付けた。
ライブ終盤、スピード感のある「Jonathan Jet-Coaster」で勢いを付けたBUCK-TICKは、続けて「極東より愛を込めて」を激しく演奏。ステージには炎が立ち上がり、ファンをさらに熱狂させた。琉球音階を取り入れた「Memento mori」で場内を大いに沸かせたあと、櫻井は「今日はありがとう。とても忘れられない日ですね。人生、楽しんでいきましょう」と観客にメッセージを送った。そしてバンドは「世界は闇で満ちている」で美しいアンサンブルを奏でてステージを降りた。
アンコール1曲目「JUPITER」では1992年の「Climax Together」で同曲を演奏するメンバーのシルエットがスクリーンに映し出される。星野英彦(G)はエレキギターからアコースティックギターに持ち替え、繊細なサウンドで観客を魅了した。樋口豊(B)によるヘビーなベース音が効いた「夢魔-The Nightmare」を届けて再びステージを去ったBUCK-TICKは、ダブルアンコールも実施。今井と樋口はステージに再登場して早々、大勢のファンで埋まる客席の様子を携帯で撮影し始めて観客を和ませる。そして披露されたのは9月21日に発売されるビクターエンタテインメント復帰1作目のシングル「New World」。軽やかなギターサウンドとヤガミによるタイトなビートに乗せ、櫻井は爽快な歌声を届ける。最後にBUCK-TICKは、ライブタイトルでもある「CLIMAX TOGETHER」をパフォーマンス。観客がジャンプをして彼らの演奏を楽しむ中、約12年ぶりの横浜アリーナ公演は大団円を迎えた。
BUCK-TICKはニューシングル「New World」リリース後、9月28日にニューアルバム「アトム 未来派 No.9」を発売。10月から12月にかけて東京・日本武道館公演を含む全国ツアー「TOUR アトム 未来派 No.9」を開催する。
BUCK-TICK「CLIMAX TOGETHER 3rd」
2016年9月11日 横浜アリーナ セットリスト
01. スピード
02. MACHINE-Remodel-
03. エリーゼのために
04. 唄
05. 無知の涙
06. 羽虫のように
07. ドレス
08. ROMANCE
09. 独壇場Beauty -R.I.P.-
10. GIRL
11. メランコリア -ELECTRIA-
12. Jonathan Jet-Coaster
13. 極東より愛を込めて
14. Memento mori
15. 世界は闇で満ちている
<アンコール>
16. JUPITER
17. 無題
18. 夢魔-The Nightmare
<ダブルアンコール>
19. New World
20. Alice in Wonder Underground
21. CLIMAX TOGETHER
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