8月6日、
最高気温37℃を記録する猛暑日となりながらも、当日の会場にはあふれかえらんばかりの上坂ファン、通称“同志”諸君が集結。そんな彼らと、イベントの様子をLINE LIVEで中継すべく自撮り棒を構えるレーベルプロデューサーの前に登場した上坂は、紙袋姿で自身の周りをグルグル回るスタッフを「あーっ!」「すっごいやりづらいんですけど!」と迷惑がりながらも、同志のテンポのよいハンドクラップを背に「恋する図形(cubic futurismo)」をパフォーマンスして「浴びろ!!オカルトウォーター!!」をスタートさせた。
この日のイベントではそのタイトルにちなんで、掛け声と共にステージ上方のスプリンクラーからミストが噴射される演出が用意されていた。口々に「かわいいよ」と繰り返す同志に「うるせえっ!」「つまみ出すぞっ!」と照れ笑いで返した上坂は、さっそく右手を大きく前に突き出しながら「浴びろ!!オカルトウォーター!」「ぷしゅー!」と勢いよくコールする。
しかしステージ上では何も起こらない。同志の「もう1回」の声に、改めてトライするも、やはり変化はなし。これに慌てた上坂が「あのー、ミストが……」とバックステージをのぞき込んだところ、キューズモールスタッフからは「故障です」との返答が。「結局オカルトウォーターとはなんだったのか?」と首をひねらざるを得ず、また涼をとれない結果に終わると、彼女は「みんな毛染めというおしゃれを忘れたような黒髪だし、太陽の光を集めそうだけど大丈夫?」と炎天下の同志を気遣ってみせる。さらに「このあと小倉唯ちゃんのライブに行く人ー?」と、当日夜の大阪・オリックス劇場での小倉唯ライブを観覧する同志が多数いることを確認すると「暑くて大変だけど夜まで体力を温存しておいてくださいね」と続けつつ、しかし直後には「▽をつければかわいかろう」「文豪でGO!」というアッパーなタイトルを2連投。「▽をつければかわいかろう」ではその高速ビートに乗せて「上坂すみれは」「かわいかろう」の大コール&レスポンスを集めてみせ、また「文豪でGO!」では同志諸君と「文豪GOGO GOGOGO」「印税」「連載」「原稿料」「打倒編集部」と割れんばかりのシンガロングを繰り広げた。
熱演が終わった刹那、ボソッと「かわいい」とつぶやく女性同志に「真顔で言うの、やめて」と本気で恐縮した上坂は「スゲーヒマな方……所帯もない、家族も冷たい、給料もほとんど残ってない、マイホームなんて夢のまた夢、試験に受かるかどうかもわからない。けど交通費の余裕はあるという方はすべての不安をかなぐり捨てて、ぜひお越しください」と、12月23日に東京・両国国技館でライブ「上坂すみれのひとり相撲2016 ~サイケデリック巡業~」を開催することをアナウンス。そして「オリンピック開催おめでとう! でもあんまり興味はない!」との声を合図に、彼女のステージイベントでは定番の締めの掛け声である「生産! 団結! 反抑圧!」と、ロシア語で「万歳」を意味する「Ура!」をそれぞれ三唱してステージをあとにした。
なお上坂はイベント終了後、CD購入者を対象に特典のお渡し会を実施。二丁拳銃のように霧吹きを手に再登場した彼女は、大挙して列をなした同志諸君にポスターを手渡しつつ、霧吹きの中の“オカルトウォーター”という名の水素水を噴射しまくっていた。
また音楽ナタリーでは現在、シングル「恋する図形(cubic futurismo)」のリリースを記念して、上坂のロングインタビューを公開している。
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※文中▽は白抜きハートマークが正式表記。
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吉田光雄 @WORLDJAPAN
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