「やっぱりライブは最高!」SiM主催DEAD POP FES終宴

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7月9、10日に神奈川・東扇島東公園 特設会場にてSiM主催のライブイベント「DEAD POP FESTiVAL 2016」が行われた。

SiM(撮影:半田安政[Showcase])

SiM(撮影:半田安政[Showcase])

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2年目の野外開催となった「DEAD POP FESTiVAL」。CAVE STAGE、CHAOS STAGEという2ステージにわかれ、2日間で総勢27組のアーティストが熱演を繰り広げた。

7月9日

CAVE STAGE 前半

WANIMA(撮影:半田安政[Showcase])

WANIMA(撮影:半田安政[Showcase])[拡大]

あいにくの雨模様となったこの日。トップバッターのWANIMAは「日本で1番SiMと『DEAD POP』が好き!」というお決まりの挨拶からライブをスタートさせると、「夏の面影」のタイトルを「SiMとの面影」と言い換えたり、「BIG UP」の途中でSiMの「KiLLiNG ME」のワンフレーズをプレイしてオーディエンスのウォールオブデスを煽ったりと、この日ならでのパフォーマンスで盛り上げた。「DEAD POP FESTiVAL」初出演となった東京スカパラダイスオーケストラは大雨の中「DOWN BEAT STOMP」「Paradise Has No Border」といったナンバーで観客を踊らせていく。ACIDMANは「雨のフェスって思い出深くなったりする」と天候の悪さをも味方につけ、「アイソトープ」「ALMA」といったナンバーを丁寧に届けていった。

CHAOS STAGE

SHANK(撮影:鈴木公平)

SHANK(撮影:鈴木公平)[拡大]

CHAOS STAGEはオーディションからオープニングアクトの座を掴んだENTHで幕を開ける。tricotは2014年1月に行われた「DEAD POP FESTiVAL」をメンバーのインフルエンザ発症のためキャンセルしており、「2年間ずっと悔しかった」と明かすと、悔しさをぶつける迫真のパフォーマンスを見せた。赤い公園はポップなサウンドと佐藤千明(Vo)による艶やかな歌声でCHAOS STAGEを包んだ。雨足が強まる中、Rickie-Gは温かなレゲエサウンドで朗らかな雰囲気を演出。対してMEANINGは終始性急なナンバーでオーディエンスを煽っていき、HAYATO(Vo, G)が客席を縦横無尽に駆け回る一幕もあった。さらにSANDは重厚なサウンドをフロアに轟かせ、後半ではPAテント横までウォールオブデスが作られるという事態に。「MCはあんまりうまくないから」と謙虚な姿勢を見せたSHANKは、12曲を立て続けに演奏するタイトなパフォーマンスでCAVE STAGEでのSiMへとバトンをつないだ。

CAVE STAGE 後半

HEY-SMITH(撮影:半田安政[Showcase])

HEY-SMITH(撮影:半田安政[Showcase])[拡大]

THE BAWDIESは「暴れん坊将軍」のテーマソングを弾きながら寸劇を披露するなど、コミカルなキャラクターをアピール。ROY(Vo, B)は「心のブラジャー引きちぎってやっからな!」とオーディエンスを煽り、ソウルフルな歌声を響かせた。続く[Alexandros]は「Kill Me If You Can」「Girl A」といった浮遊感あふれるナンバーを次々と投入する。ご機嫌なスカチューンを連発したHEY-SMITHは、ホーン隊3人がステージ上を練り歩きフロアを盛り上げていった。MCではYUJI(B, Vo)が「DEAD POP FESTiVAL」に対する思い入れを熱く語りつつ、「また来年もどっちがカッコいいか勝負しようぜ!」と観客との再会を約束した。

SiM(撮影:半田安政[Showcase])

SiM(撮影:半田安政[Showcase])[拡大]

日暮れと共に登場したSiMは「JACK.B」「KiLLiNG ME」といった轟音ナンバーでフロアを牽制。MAH(Vo)が軽快な足取りでステージを練り歩く中、SIN(B)とSHOW-HATE(G)は幾度もスピンしながら演奏を行うなど、派手なステージングで観客を楽しませた。

MAHは今回のフェス開催に際し、「普段は悲しいことを共有できるほうがいいと思ってるけど、今だけはこの幸せな気持ちをみんなと分かち合いたい」と心境を明かす。そして終盤、彼は「モッシュに巻き込まれるのはごめんですって人もいると思うけど……勘弁してください!」と煽動。数多くの観客がもみくちゃになった「f.a.i.t.h」「EXiSTENCE」ではメンバー全員も力を振り絞るようなパフォーマンスを繰り広げ、この日を締めくくった。

7月10日

CAVE STAGE 前半

10-FEET(撮影:半田安政[Showcase])

10-FEET(撮影:半田安政[Showcase])[拡大]

前日の大雨から打って変わって好天に恵まれた2日目。10-FEETが「蜃気楼」をプレイすると、SiMメンバーが登場し、ステージ上のSiMメンバーの写真を撮ってファンを喜ばせる。続くMIYAVIは、BOBOのテクニカルなドラミングに乗せ、巧みなギタープレイと妖艶なボーカルでオーディエンスを魅了した。「『DEAD POP FES』をぶっつぶしに来た」というCrossfaithはその言葉通り気迫のプレイを見せつけていく。また「Wildfire」ではMAHをゲストに迎えてコラボレーションして見せた。

CHAOS STAGE

The BONEZ(撮影:鈴木公平)

The BONEZ(撮影:鈴木公平)[拡大]

オープニングアクトのNo Gimmick Classicsがオーディエンスの体を揺らして幕を開けた2日目のCHAOS STAGE。SHIMAは軽妙なトークとユニークな楽曲群で場内を笑いに包み、最年少のMy Hair is Badは「SiMよりいいライブを!」と意気込み、即興のポエトリーリーディングを織り交ぜて観客を魅了した。04 Limited SazabysはSiMについて「大きな背中を見せてくれる先輩」だと思いを語り、高速チューンを連投していく。続くCrystal Lakeはヘビーな楽曲を投下。「Beloved」ではCrossfaithのKenta Koie(Vo)をフィーチャリングゲストに迎え、CAVE STAGEのオーディエンスまで踊らせた。Dizzy Sunfistはあやぺた(Vo, G)が「全員虜にして帰る!」「この出演者たちの中に埋もれないように、名前を残して帰りたい」と並々ならぬ闘志をむき出しに。CHAOS STAGEのトリを務めたThe BONEZは、重厚なサウンドとメロディアスなボーカルでオーディエンスを暴れさせていく。またJESSE(G, Vo)が「目に見えないものを信じさせたくて音楽をやっている。会場から出ても目に見えないもののことを信じていてください」とメッセージを送り、オーディエンスの心を打った。

CAVE STAGE 後半

Dragon Ash(撮影:半田安政[Showcase])

Dragon Ash(撮影:半田安政[Showcase])[拡大]

「客席を見て、この世の終わりかと思った」「これはもう『DEAD “DEAD” FESTIVAL』ですよ」と暴れ回るオーディエンスに驚きの声を上げたのはゴールデンボンバー。彼らはこの日の協賛であるコンドーム「サガミオリジナル」を配布したり、樽美酒研二(Doramu)がステージに上に用意された“デンジャラスゾーン”に落ちてしまったりと破天荒なパフォーマンスを見せた。ROTTENGRAFFTYはリハーサルでSiMの「KiLLiNG ME」を演奏してさっそくファンを喜ばせる。彼らの地元・京都を歌った楽曲「響く都」では「響く神奈川」と歌詞を替えてSiMへのエールを送った。Dragon Ashは「The Live」の間奏でSiMの「Blah Blah Blah」のワンフレーズを織り交ぜて観客を踊らせる。また「Fantasista」ではSiMメンバーがステージに現れて盛り上げた。

SiM(撮影:半田安政[Showcase])

SiM(撮影:半田安政[Showcase])[拡大]

SiMはMAHが「最後に力貸してくれー!」と叫び、「Get Up, Get Up」でライブをスタートさせた。中盤にはMAHが「この2日間で再確認したことがあって。ライブってやつはやっぱり最高だよね」と笑顔を見せる。加えて「終わりたくねえよな。でも終わっちゃうんだよ」と名残惜しそうにつぶやく場面もあった。「Faster Than The Clock」ではMAHがフロアの中央に陣取るPA卓を指差し、それを中心にサークルを作るようオーディエンスへ指示。オーディエンスはうれしそうに大きなサークルを作りライブを堪能する。さらに「CROWS」ではファンのシンガロングに対して「ちっちゃ! アホか!」と煽り、「KiLLiNG ME」では一斉にジャンプさせて最後まで一体感を生み続けた。

SiMとCrossfaithによるアンコールの様子。(撮影:半田安政[Showcase])

SiMとCrossfaithによるアンコールの様子。(撮影:半田安政[Showcase])[拡大]

アンコールではMAHが「俺らにしか作れないフェスにしていきましょう」と今後も続けていく決意を露わにした。そしてバンドはCrossfaithを招集。9人で共作曲「GET iT OUT」と、キラーチューン「f.a.i.t.h」をプレイする。ステージもフロアも大きな熱狂に包まれ、SiMメンバーは達成感に満ちた表情で「DEAD POP FESTiVAL 2016」の幕を下ろした。

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