昨日7月16日、
曇天ながら心地よい風の吹く1日となったこの日、トップバッターを務めたのはレキシ。池田貴史はまず「きらきら武士」で勢いを付けたあと、「年貢 for you」にて「♪LOVE LOVE 年貢 叫ぼう」と歌ったり、「狩りから稲作へ」の中で「♪ねぇ どうして ただドリが好きなのに ルルルルル 稲穂が出ちゃうんだろう」や「♪やっぱりそうだ 稲穂だったんだ」と歌ったり、「怒られるかなこれ!?」と言いつつもドリカムの名曲のフレーズを借りまくり。レキシならではの芸で初見のオーディエンスの心をもつかんでいく。終盤には「全然アウェーじゃなかったかも! 超うれしいたのしいです。ありがとう!」と顔をほころばせていた。
次は最若手のSuchmos。「若手とは思えない完成度」「今一番の注目株」という紹介VTRのもと登場したメンバー6人は、濃密なファンクネスをたたえたミディアムチューン「YMM」を放ち、観客の体を揺らす。「初めてこんなすごい人数の前に立った」というYONCE(Vo)は、「こういうタイミングででっかいステージの味見をさせてくれたドリカムさんに感謝してます。いつか自分たちもでっかいところでやれるように、音楽でてっぺんを目指してるので、よろしくお願いします」と宣言し、ブレイクのきっかけにもなった「STAY TUNE」や新作「MINT CONDITION」のリード曲「MINT」を軽やかに歌った。
でんぱ組.incも、アウェーといえるこの環境を存分に楽しみながらパフォーマンス。新体操のリボンを使った「でんでんぱっしょん」、観客とともにタオルを振り回した「おつかれサマー!」と、アッパーチューンを続けざまに送る。最上もがは「ドリカムさんを好きな方は音楽が好きな方。一緒に楽しみましょう!」と声をかけ、ラストの「でんぱれーどJAPAN」では「♪電波のパワーで」というフレーズを「♪ドリカムのパワーで」に変えるというアドリブも盛り込んだ。
続く[Alexandros]は、登場するなり川上洋平(Vo, G)がフィールドにマイク向けて「声を聞かせてくれ!」と煽り、冒頭の「ワタリドリ」でステージ両翼に走るなど、会場のボルテージをさらに上げていく。川上によるMCでは「俺が立ってるこのステージの上、『アレキボーカル』っていう字の後ろに“あの方”の名前が書いてあるんですよ。さっきから踏まないように踏まないように気を付けてるんですけど(笑)」と、ボーカリストの大先輩を配慮してドリカムファンの笑いを誘う一幕も。後半は8月24日リリースのニューシングル「Swan」のほか、グローバルワークのCMソングをワンコーラス披露するというサービス精神あふれるセットリストと、堂々たるパフォーマンスでバンドのスケール感を表現してみせた。
このあとシークレットゲストとして、陣内孝則率いるTH erockersが呼び込まれた。陣内はスカルプリントのインナーに真っ赤なジャケット、サングラスというロッカー仕様に。マイクスタンドを宙に回し華麗なステップを踏み、チャック・ベリーのようなロックンロールスタイルを貫く。しかし演奏を始めて10分を過ぎた頃、息を切らしながら「我々、一見若くは見えますが、平均年齢が55歳を超えています。ですので、12分以上は演奏するなと医者に言われております」と話し、ぴったり12分で出番を終えた。
さらに「ヘビー級リアルDIVA」という紹介から渡辺直美のアクトへ。スクリーンに「Beyonce」の文字が映し出され、「Ring The Alarm」に乗せて床下からゆっくりせり上がってきた彼女に、この日最高潮の歓声が送られる。渡辺は“エア熱唱”パフォーマンスはもちろんのこと、衣装替えを挟んで、男性ダンサー5人と女性ダンサー10人を従えて振り付きでキレキレのダンスも披露。終わると肩で息をしながら「テンキューガーイズ! ダンサーノミンナニオオキナハクシュヲ」とビヨンセになりきって片言で挨拶し、中村とのトークで「こんなすごいフェスに出させていただくということで、本気でやらしていただきました!」と感想を語った。
ドリカムのステージは、いきなり大ヒット曲「LOVE LOVE LOVE」でスタート。吉田美和は「うれしたのし大好き」から発展してフェスができたことを喜び、この日のオーディエンスを“うれたのベイビーズ”と名付けて「今日しかやってこない東京のど真ん中の真夏の夕暮れ、みんな最後まで一緒に楽しんでくよー!」と拳を上げる。その後は7月7日にリリースされたばかりのベストアルバム「DREAMS COME TRUE THEウラ BEST! 私だけのドリカム」から「うれしはずかし朝帰り」「go for it!」「みつばち」を送り、吉田は浴衣姿にも関わらずステージ上をダッシュしたり、ダンサーと踊ったりと、アグレッシブさは健全。また「うれしい!たのしい!大好き!」で、フジテレビの倉田大誠アナウンサーがS+AKSのメンバーとともにダンスパフォーマンスにチャレンジするという試みも行われた。
そしてアンコールは、中村曰く「吉田のライバル」レキシと、「ドリカムを1回辞めてレキシに戻った」元気出せ!遣唐使こと渡和久(風味堂)がコラボゲストとして登場。渡は昨年行われた「DREAMS COME TRUE WONDERLAND」にツアーメンバーとして参加した縁があった。「俺やっぱりつぶされるんですか!?」というレキシに反して、吉田は「なんかさ、うちらさあ、音楽の仲間少ないからさあ、こういうのあんまりやったことないの。すっごいうれしくなってきちゃった」と共演を前に噛み締める。コラボ曲は「決戦は金曜日」。曲が始まると同時にステージ上部から何発もの花火が上がり、吉田とレキシと渡が声が合わさってイベントの大成功を飾った。
なお、このイベントの一部は7月22日(金)23:00~23:58にフジテレビ系にてオンエアされる。
関連する特集・インタビュー
「うれしたのし大好き 2016 ~真夏のドリカムフェス~」
2016年7月16日 明治神宮外苑野外特設ステージ セットリスト
レキシ
01. きらきら武士
02. 年貢 for you
03. SHIKIBU
04. 狩りから稲作へ
Suchmos
01. YMM
02. JET COAST
03. STAY TUNE
04. MINT
でんぱ組.inc
01. でんでんぱっしょん
02. 破!to the Future
03. Future Diver
04. おつかれサマー!
05. でんぱれーどJAPAN
[Alexandros]
01. ワタリドリ
02. Girl A
03. Kick&Spin
04. Swan
05. starrrrrrr
06. Adventure
TH eRockers
01. ロックンロールレコード
02. 非常線をぶち破れ
03. 可愛いアノ娘
04. 涙のモーターウェイ
渡辺直美
01. Ring The Alarm(ビヨンセ)
02. Crazy In Love(ビヨンセ)
03. Uptown Funk(マーク・ロンソン)
04. Formation(ビヨンセ)
05. Uptown Funk(マーク・ロンソン)
DREAMS COME TRUE
・OPEN SESAMI
01. LOVE LOVE LOVE
02. うれしはずかし朝帰り
03. go for it!
04. みつばち
05. サンキュ.
06. その先へ feat. FUZZY CONTROL
07. 大阪LOVER
08. うれしい!たのしい!大好き!
09. 何度でも
<アンコール>
10. 決戦は金曜日
フジテレビ系「うれしたのし大好き2016 ~真夏のドリカムフェス~」
2016年7月22日(金)23:00~23:58
<出演者>
MC:
ゲスト:ジャガーズ / トレンディエンジェル / 永野 / 西尾夕紀 / ハリウッドザコシショウ / 平野ノラ / レイザーラモンRG /
ライブ:
関連商品
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- うれしたのし大好き2016 ~真夏のドリカムフェス~
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