シナリオアート、深海を旅するコンセプトツアー終幕

2

307

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 76 227
  • 4 シェア

シナリオアートの全国ワンマンツアー「シナリオアート ワンマンツアー2016 [Scene #2]-シンカイヘ-」の最終公演が、7月14日に東京・EX THEATER ROPPONGIにて行われた。

謎のゲスト・陳さん(中央)とともに「ジンギスカンフー」を披露するシナリオアート。(撮影:佐藤広理)

謎のゲスト・陳さん(中央)とともに「ジンギスカンフー」を披露するシナリオアート。(撮影:佐藤広理)

大きなサイズで見る(全5件)

彼らのワンマンツアー開催は約1年ぶり2回目。今回のツアーは会場を潜水艦に見立て、メンバーとオーディエンスが深海へ旅に出るというコンセプトで行われた。開演前の場内には水中を思わせる水音が響き渡っていた。

ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)(撮影:佐藤広理)

ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)(撮影:佐藤広理)[拡大]

ライブのオープニング、さらに大きな水音の中でメンバー3人がステージに登場する。ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)の「失った心を取り戻す深海への旅、はじまりはじまり」という言葉に続いて1曲目「シニカルデトックス」がエモーショナルに奏でられた。その後も「レムファクション」「ナナヒツジ」と、強力なナンバーを連発。コウスケは「心に抱えてるもんがあるんやったら、全部深海へ置いていこうぜ!」と叫び、オーディエンスを煽った。

ハットリクミコ(Dr, Vo)(撮影:佐藤広理)

ハットリクミコ(Dr, Vo)(撮影:佐藤広理)[拡大]

深海へのさらなる旅を告げるコウスケの語りのあとは、「ナイトフライング」「スペイシー」とポップな楽曲を披露して場内の空気を変えていった。旅の楽しさを演出するような楽曲に、観客も心地よさそうに身体を揺らす。ハットリクミコ(Dr, Vo)は笑顔で「東京! まだまだ行けるか!」とフロアを鼓舞。しかし「シュッシュポップ」を3人がダイナミックに演奏している最中、突然何かの衝突音と雷鳴のような音が響き、演奏が止んで場内が暗転した。

ヤマシタタカヒサ(B)(撮影:佐藤広理)

ヤマシタタカヒサ(B)(撮影:佐藤広理)[拡大]

コウスケは潜水艦のすべての機器が停止したことを告げ、暗闇の中で巨大な深海生物の光に包まれながらさまざまな思いを馳せていることを語る。ここで披露されたのは「ジェリーフィッシュ」。クミコとヤマシタタカヒサ(B)はシンセサイザーを奏で、幻想的な世界を作り上げる。さらに「フユウ」から「ナイトスイマー」、「カオティックダウナー」へと続き、場内にも徐々に明るい空気が満ちていった。

海上へ帰還すべく、コウスケが「さあみんな、地上に帰ろう!」と語りかけるが、ステージには赤いランプが灯りサイレンが鳴り響き、潜水艦内の酸素が足りないことが警告される。クミコは「みんな、シナリオアートに力を貸してくれますか!?」と叫び、「トウキョウメランコリー」のリズムを力強く叩き始めた。そんな彼女を励ますように、オーディエンスも手拍子で応える。

「アオイコドク」「ホワイトレインコートマン」でさらなる盛り上がりを迎えたあと、潜水艦が海上へ浮上する音が。鳥の鳴き声や波音の中、コウスケは「一緒に旅をしてくれて、本当にありがとう」とフロアの観客たちに感謝を述べ、本編最後のナンバー「エポックパレード」を3人揃って笑顔で披露した。

アンコールではステージにクミコとコウスケが登場。クミコはこのツアーがコンセプチュアルなものだったため、いっさいのMCを挟まなかったと語り「やっと喋れるー!(笑)」と笑顔ではしゃいでいた。そして「今年のモットーは『楽しく行こうぜ』ってことで。1本目から楽しかったね」と、コウスケと共に1年ぶりのワンマンツアーを振り返った。そしてファンへの重大発表として、9月1日にバンドのオフィシャルモバイルサイトを開設すること、11月12日にこれを記念した会員限定ライブを東京・WWWで行うことを告知。集まったオーディエンスを大いに喜ばせた。

アンコール1曲目は最新シングル「エポックパレード」のカップリング曲「ジンギスカンフー」。この曲ではヤマシタに代わり、「中国からお招きしたゲスト」のベーシスト・陳さんが登場する。中国服に身を包んだ、ヤマシタそっくりの陳さんの姿にクミコは大爆笑。そんな彼の指導で、オーディエンスは掛け声に合わせて腕を上げながら「ジンギスカンフー」のグルーヴィーなサウンドを楽しんだ。

陳さんがステージを去り、何食わぬ顔でヤマシタが戻ってきたあとは新曲「エンドレスプレイヤー」を演奏。前向きなロックチューンで会場をさらに盛り上げた。最後にコウスケは前回のワンマンツアーからの1年を振り返り「クミコちゃんが少し心を病んでしまったりとか、いろんなことがありました。でもこうやってみんなの顔を見てると、まだまだこんなところで止まっていられないと思うんです。みんなにとってのヒーローでありたい、絶対強くなってみんなを助けたい。そんな世界を描いていきます」と力強く宣言した。

最後に披露された曲は「ワンダーボックスII」。演奏を終えたクミコは「まだまだがんばれる、って今日のライブで確信できました。これからもどうぞよろしくお願いします!」と、マイクを通さずに生声でオーディエンスに挨拶し、大きな拍手を浴びていた。

この記事の画像(全5件)

「シナリオアート ワンマンツアー2016 [Scene #2]-シンカイヘ-」2016年7月14日 EX THEATER ROPPONGI セットリスト

01. シニカルデトックス
02. レムファクション
03. プライドモンスター
04. ナナヒツジ
05. ナイトフライング
06. スペイシー
07. ハロウシンパシー
08. ウォーキングムーン
09. シュッシュポップ
10. ジェリーフィッシュ
11. フユウ
12. ナイトスイマー
13. カオティックダウナー
14. トウキョウメランコリー
15. アオイコドク
16. ホワイトレインコートマン
17. エポックパレード
<アンコール>
18. ジンギスカンフー
19. エンドレスプレイヤー
20. ワンダーボックスII

全文を表示

読者の反応

  • 2

ベースニュース bot @bass_news_bot

シナリオアート、深海を旅するコンセプトツアー終幕 - ナタリー
https://t.co/TwgudhKwa1

コメントを読む(2件)

関連商品

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 シナリオアート の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。