「ドリームシャワー」はバンドが結成当初の2010年に東京・Shibuya eggmanで行った初の自主企画イベントのタイトル。彼らは2015年7月には東京・日比谷野外大音楽堂で「帰ってきたドリームシャワー」と題したワンマンライブを行った。今回の「ドリームシャワー 2016」の会場にはMAGIC STAGEとMIRAGO STAGEという2つのステージが設置され、
MCの芦沢ムネト(パップコーン)が前説で場内の空気を温めたあと、MAGIC STAGEのトップバッターとして登場したsumikaは「ソーダ」でイベントの幕を開ける。バンドは「ふっかつのじゅもん」「Lovers」で観客を大いに盛り上げ、その後の「sara」ではエモーショナルなサウンドで観客を釘付けに。片岡健太(Vo, G)の「世の中に一番多くあふれているのは自分にとって好きでも嫌いでもないものだと思う。今日はバンドがたくさん出てくるから、どうかそういうものが好きになる瞬間があふれますように」という呼びかけのあと、sumikaは「『伝言歌』」でアクトを締めくくった。
MIRAGO STAGEの1番手を勤めたのは石毛輝(Vo, G / the telephones)、岡本伸明(B, Syn /the telephones)、江夏詩織(Vo, G, Syn)、高橋昌志(Dr / The Pat、PINK POLITICS)からなる結成間もないlovefilm。岡本が登場するやいなやフロア最前列の柵に立って観客を煽ったあと、4人はきらめくようなサウンドとノスタルジックなメロディを響かせていく。石毛が「僕ら新人バンドなんですけど……チェコとは付き合いが長くて」とファンを笑わせる場面もありつつ、バンドは江夏の凛とした歌声をまっすぐに届けた新曲(タイトル未定)や、緩急のある演奏で魅せた「Kiss」など全5曲を披露した。
続いてMAGIC STAGEに現れたgo!go!vanillasは牧達弥(Vo, G)の「このステージの名前、僕たちに縁のある名前なんですよね。ロックンロールの魔法にかかっていけー!」という言葉から、「マジック」でライブをスタートさせる。バンドはメンバー4人が交代でボーカルを披露する「デッドマンズチェイス」やゴキゲンなサウンドの新曲「ヒンキーディンキーパーティークルー」、観客をジャンプさせた「カウンターアクション」といったナンバーで終始フロアを熱狂させていた。
Helsinki Lambda Clubは「しゃれこうべ しゃれこうべ」でゆったりとパフォーマンスを開始し、稲葉航大(B, Cho)がステップを踏んだポップチューン「ユアンと踊れ」やスピード感のある「All My Loving」で観客の心をつかんでいく。橋本薫(Vo, G)はチェコとの出会いについて説明したのち「今日は僕らを知らない人が多いと思うけど、チェコが選んでくれたから信頼して大丈夫だと思います」と呼びかけ、息ぴったりの演奏で観客を楽しませた。
1曲目に「とおりゃんせ」を届けたパスピエは、巧みな演奏と大胡田なつき(Vo)のステージを動き回るパフォーマンスで観客を自分たちの世界観へと引き込む。「はいからさん」では露崎義邦(B)と三澤勝洸(G)がステージ前方に飛び出してオーディエンスを煽った。MCで成田ハネダ(Key)はチェコについて「『カッコいい人たちがカッコいいことやってるな』って、ひねくれた僕からしたら『いけ好かない』と思ってたけど、彼らのラジオを聴いたら武井(優心)くんの闇が深いこと深いこと……(笑)。そこから見方が変わって、本当に素敵なバンドだなと思ってます」と述べて場内に和やかな空気を漂わせていた。
Yogee New Wavesは「Like Sixteen Candles」「Good Bye」といったナンバーを心地よいアンサンブルで届け、フロアを揺らしていく。Tetsushi Maeda(Dr)の力強いドラミングを軸に骨太なサウンドが響いた「Dreamin' Boy」ではオーディエンスがジャンプ。Kengo Kakudate(G, Vo)は「ガンガン来いよ! ガンガン!」と笑顔でファンを煽り、客席を熱気で満たす。彼は「どうもありがとう! またねー」とゆるい空気感で挨拶してステージを降りた。
トリを担当したチェコは1曲目「Amazing Parade」で一気に会場のテンションを引き上げる。武井優心(Vo, B)が「最高の日になったね! “楽しいの向こう側”が見え始めてるじゃないか。俺らと一緒に楽しいの向こう側へ行こう!」とファンに呼びかけると、バンドは八木類(G, Cho, Syn)がギターカッティングやシンセサイザーの音色を軽やかに響かせた「Festival」、メンバーがハツラツとシンガロングした「24 Factory」、タカハシマイ(Cho, Syn, Per)が美しい歌声を届けた新曲「Electric Girl」といったバラエティ豊かなナンバーを披露していく。大盛り上がりのフロアに向けて武井は「ドリームシャワー、まだまだいけますか!」と咆哮。バンドは「Firework」「Oh Yeah!!!!!!!」をアグレッシブに畳み掛けてステージをあとにした。
アンコールで武井は出演バンドに向けて「最高の空間を作ってくれてうれしいです。各々違う形で音楽をやってるんだけど、全部感動した。目から汁が出そうになりました」とユーモアを交えて感謝を伝える。そしてチェコは新曲「Dream Beach Sunset」を投下。ファンはメンバーからレクチャーされた“フラミンゴポーズ”で楽曲を楽しんだ。最後のナンバー「ダイナソー」ではこの日の出演者がステージに続々と登場し、それぞれ楽器を鳴らしたり歌ったりと同曲をにぎやかに彩る。場内にハッピーな空気感が充満する中イベントは幕を閉じた。
なおチェコはこの日披露した「Electric Girl」をリード曲とするニューアルバム「DREAMS」を7月20日に発売。今作を携え、9月から11月にかけてワンマンツアー「Welcome to the Hotel Flamingo Tour」を開催する。
「Czecho No Republic Presentsドリームシャワー 2016」
2016年7月3日 新木場STUDIO COAST セットリスト
sumika
01. ソーダ
02. ふっかつのじゅもん
03. Lovers
04. sara
05. 「伝言歌」
lovefilm
01. Vomit
02. Honey Bee
03. 新曲(タイトル未定)
04. Kiss
05. Hours
go!go!vanillas
01. マジック
02. エマ
03. デッドマンズチェイス
04. ヒンキーディンキーパーティークルー
05. スーパーワーカー
06. カウンターアクション
Helsinki Lambda Club
01. しゃれこうべ しゃれこうべ
02. ユアンと踊れ
03. All My Loving
04. メサイアのビーチ
05. Lost in the Supermarket
06. マニーハニー
07. シンセミア
08. TVHBD
パスピエ
01. とおりゃんせ
02. ヨアケマエ
03. はいからさん
04. 永すぎた春
05. 裏の裏
06. MATATABISTEP
07. トキノワ
Yogee New Waves
01. Like Sixteen Candles
02. Good Bye
03. Climax Night
04. Fantasic Show
05. Dreamin' Boy
Czecho No Republic
01. Amazing Parade
02. No Way
03. Festival
04. MUSIC
05. 24 Factory
06. Electric Girl
07. Forever Dreaming
08. Firework
09. Oh Yeah!!!!!!!
<アンコール>
10. Dream Beach Sunset
11. ダイナソー
Czecho No Republic「Welcome to the Hotel Flamingo Tour」
2016年9月10日(土)東京都 Shibuya eggman(※女性限定ライブ)
2016年9月11日(日)東京都 Shibuya eggman(※男性限定ライブ)
2016年9月16日(金)北海道 cube garden
2016年9月20日(火)京都府 磔磔
2016年9月23日(金)宮城県 SENDAI CLUB JUNK BOX
2016年9月24日(土)新潟県 NEXS Niigata
2016年10月1日(土)香川県 DIME
2016年10月2日(日)広島県 広島CLUB QUATTRO
2016年10月14日(金)石川県 Kanazawa AZ
2016年10月15日(土)愛知県 THE BOTTOM LINE
2016年10月16日(日)岡山県 YEBISU YA PRO
2016年10月28日(金)福岡県 DRUM Be-1
2016年10月29日(土)鹿児島県 SR HALL
2016年11月6日(日)大阪府 BIGCAT
2016年11月12日(土)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
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