ROGUE主催のライブイベント「GBGB2016」が6月25日に群馬・ヤマダグリーンドーム前橋にて開催された。
「GBGB」はROGUEのボーカル・奥野敦士(Vo)が不慮の転落事故で首から下が麻痺してしまったことを受け、障害者への福祉の充実を目的として2013年にスタートしたチャリティイベント。今年はROGUEのほか
イベントのトップバッターを務めたのは、初年度からのオファーに応えて今回初参加となったクレイジーケンバンド。大人の色気に彩られたソウルフルなステージングで、代表曲「タイガー&ドラゴン」や8月に発売されるセルフカバーアルバムの表題曲「香港的士 -Hong Kong Taxi-」などを披露した。彼らにオファーを出し続けたイベントのオーガナイザー・香川誠(ROGUE)はオファーした理由を「イベントに『いいね!』が欲しかった」と説明しており、それに応えるようにラストの「香港グランプリ」では横山剣(Vo)が「いいね!」のキメポーズのまま回転した。
2番手のFLYING KIDSは、ファンキーでダンサブルな「ディスカバリー」で会場を沸かせ、「風の吹き抜ける場所へ」で観客と共に合唱。ROGUEの香川との共演で「セクシーフレンド・シックスティーナイン」も披露した。「GBGB」に初年度から毎年参加している勝手知ったる彼らならではの、バンドとオーディエンスが親密な雰囲気を作り出すライブとなった。
続いて登場したのはJUN SKY WALKER(S)。宮田和弥(Vo)は2014年の「GBGB」でKIZUNA BANDのメンバーとして出演経験があるが、今回はジュンスカとして「START」「歩いていこう」などで初期衝動あふれるパフォーマンスを繰り広げた。ラストの「MY GENERATION」では、宮田は客席に飛び込んでもみくちゃにされながら喜びを露わにしていた。
イベント初登場となるMr.Childrenは「名もなき詩」からライブを開始。桜井和寿(Vo, G)は2012年に行われた「ap bank fes '12」のBank BandのステージでROGUEの「終わりのない歌」をカバーし、ROGUE再結成のきっかけを作ったとも言える存在だ。MCで桜井は「幸せです」と、ROGUEの奥野との再会エピソードをうれしそうに語った。憧れの先輩であるROGUEに対して桜井は「うれしいのは青春時代のバンドが今も現役でやっていること。その背中を追いながらも、未完成なまま前進している」と、自身の「未完」という曲名に絡めてコメント。最後に「大変なことがあったり、ついていないと思えることがあっても、誰かが背中を押したり、手を差し伸べてくれる。決して1人ではない」と語り、ありったけの熱を込めて観客に歌を届けた。
トリを務めたROGUEは、オープニングの「OVER STEP」から奥野が力をみなぎらせて熱唱。腹筋を使えなくなったために発声法を変えざるをえなかった奥野だが、それを感じさせないほどみずみずしい初期衝動にあふれた歌声が会場に響き渡った。最初のMCで奥野は満員の会場を前に「感動するなあ。俺はハッピーだぞ」と素直な気持ちを吐露。映画用に制作された現時点で最も新しい曲「俺の空」などを披露し、ラストに「GOOD TIMES」でライブを締めくくった。
アンコールでは「GBGBのきっかけ、ROGUE再結成のきっかけを作ってくれたROGUEにとっての恩人」という紹介を受けて桜井和寿が登場し、ROGUEとの共演が実現。「ap bank fes '12」では体温調節や褥瘡の問題により奥野はステージに上ることができず、桜井は奥野が歌う映像と共に「終わりのない歌」を披露したが、今回ついに同じステージで「終わりのない歌」を歌うことが実現した。また、この日は奥野の誕生日ということで、奥野にバースデーケーキをプレゼントするというサプライズも。アンコールは「LIKE A MOON」で、「世界で一番愛している 君のために歌を唄おう」というフレーズの繰り返しとともに締めくくられた。
なおROGUEはこの日、ニューアルバムを10月にリリースすることを発表。また、このイベントの模様が8月21日にフジテレビNEXTでオンエアされることもアナウンスされている。
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ROGUEとミスチルの4年越しの共演、群馬「GBGB」で9000人が目撃 - 音楽ナタリー https://t.co/7Xf7BaM0iY