2013年の初ワンマンライブ「竹達彩奈 “apple symphony” the Live」と同日開催された「竹達彩奈 “apple symphony” the Birthday」以来、毎年6月23日の誕生日にあわせてイベントを行っている竹達。今年はオリンピックイヤーということで、“たけたつ公国の公的行事”としてスポーツにちなんだゲームを取り入れた「あやりんぴっく」が実施された。音楽ナタリーでは昼夜2公演のうち、夜公演の模様をレポートする。
「あやりんぴっく」の開演を告げる仰々しい音楽が鳴ると、まずは毎年恒例のMC、ニッポン放送・吉田尚記アナウンサーが舞台上へ。2008年の北京オリンピックでニッポン放送の公式レポーターを務めた吉田アナは、かしこまった口調で“国家元首”竹達を呼び込んだ。ものものしいオープニングとは裏腹に、竹達は上下ジャージ姿で聖火のオブジェを手に、どたどたと駆け足で登場。「聖火点灯」の行事では、竹達が聖火を客席へと向けると、観客は前列から順に赤いペンライトを灯す。想像を超える圧巻の光景に、冷静な吉田アナも「謎の感動がありますね」と思わず感嘆の声をもらした。
スポーツにちなんだ第1種目「しりとり卓球」は文字通り、卓球でラリーを展開しながら同時にしりとりを行うというもの。竹達はクジで選ばれた観客3名を相手に、真剣勝負を繰り広げた。どうしても「ゴリラ」でスタートして「パンツ」につなげたい竹達は、対戦相手に「ラッパ」で返すよう強いる。3人目の対戦者が「ゴリラ」「ラッパ」「パンツ」のラリーに「積み木」でつなげると、竹達は「巨乳」と回答。しりとりとしてはうまくいったものの、ボールを返すことができず敗退を喫した。また競技の最中には、ライブコーナーで演奏を務めるチーム竹達バンドのギタリスト2人、木暮晋也(ヒックスヴィル)とシミズコウヘイ(カラスは真っ白)が乱入し、竹達と真剣勝負を繰り広げる予定外の一幕も見られた。
第2種目「暗記マラソン」はこちらも文字通り、暗記とマラソンのハイブリッド競技。竹達が「人気の肉料理ランキング」1位から5位までを暗記した状態で場内を1周し、ゴール時に正解が出せれば豪華賞品がもらえるという内容だ。竹達は商品が「高級焼き肉券」とわかるなり俄然やる気を出し、「しゃぶしゃぶ、ステーキ、すきやき、ハンバーグ、焼き肉……」とランキングを何度も暗唱し、客席通路を駆けた。中間地点の給水所には水のみならず大量のお菓子が用意されており、その傍らには「用意されたセリフをかわいく読んでくれたらお菓子もヒントももらえる」という指令カードが置かれていた。カードに書かれた指令は「一生懸命走ってきた彼女がやってきてひとこと」。竹達は暗記には自信を持っていたが、お菓子目当てで指令に応え、「君に伝えたいことがあって走って来ちゃった。あのね……君のことが大好きです」とかわいらしい声でつぶやき、場内のファンを悶絶させた。暗記は見事成功で、竹達は高級焼き肉券をゲット。「獲ったどー!」と大満足の笑みを浮かべた。
高級焼き肉券を手にした竹達がその場を去ると、スクリーンには竹達がバスケットボールに挑戦する映像が流れる。ジグザグに置かれたコーンをドリブルで進んで30秒以内にシュートを決めるというミッションに、竹達は「『スラムダンク』を読んでたので、マンガの経験を生かしてがんばります」とやる気十分の構えだ。見事に一発でシュートを決めるも、タイムは惜しくも31秒。そこから映像はなぜかドキュメンタリータッチに変わり、ドラマチックな演出の中、竹達は見事2度目の挑戦を26秒でクリアした。喜ぶ竹達の映像に突然ノイズが混じったかと思うと、場内には突然けたたましいサイレンが鳴り出す。のどかなスポーツ大会から一転、サイバーなムードに支配された場内に、竹達は6月22日発売のニューシングル「Miss. Revolutionist」の衣装で大きな旗を持って登場。ここからライブコーナーへと突入した。
竹達は小林俊太郎(Key / WaJaRo)、沖井礼二(B / TWEEDEES)、白根佳尚(Dr)、そしてしりとり卓球に乱入した木暮(G)という強力なメンバーをバックにまずは3曲をパフォーマンス。さらにシミズが加わると、ライブ初披露となるシミズの提供曲「キミイロ モノローグ」が歌われた。続いて竹達は「チーム竹達バンドが全員そろったところで、今日しかできないことを」と、自身がヒロインを演じたテレビアニメ「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」のキャラクターソング「ただいま。」と、テレビアニメ「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」のオープニングテーマとして広く愛される川本真琴のナンバー「1/2」を披露。最後は「ライブで盛り上がれる曲を」と作った新曲「らっきーちゅーん♪」と、ニューシングル「Miss. Revolutionist」を熱唱し、再び旗を振りながらステージを去った。
「あやち! あやち!」という盛大なコールを受けてもう1度舞台に上がった竹達は、2013年の初ライブで号泣のあまりほとんど歌えなかったバラードソング「HIKARI」をしっかりと歌い切り、「いつも『アンコール』じゃなく『あやち!』と読んでくれることがうれしくて、あやちという名前がどんどん好きになってきました」とファンに感謝の思いを伝えた。竹達はバンドメンバーを改めて1人ずつ紹介し、最後に裏でライブを支えるマニュピレーター・勝浦剛を紹介。そして「お肉に対する愛をぶつけてください! あやちに対する愛もぶつけてください!」とさらにもう1曲、大好きな肉について歌ったナンバー「ライスとぅミートゅー」を観客と共に大合唱。演奏が終わるとステージにはチャーシューで覆われた“肉ケーキ”が運び込まれ、竹達は「とても幸せな27歳になりそうです。私はとってもとっても幸せです」と大喜びでイベントを終えた。
竹達彩奈「Ayachi Birthday 2016 あやりんぴっく」
2016年6月18日 山野ホール 夜の部ライブセットリスト
01. 時空ツアーズ
02. Hey! カロリーQueen
03. 朝焼けと約束の歌
04. キミイロ モノローグ
05. ただいま
06. 1/2
07. らっきーちゅーん♪
08. Miss. Revolutionist
<アンコール>
09. HIKARI
10. ライスとぅミートゅー
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