LIQUIDROOMで革命の一夜、MOROHAの「単独」

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MOROHAのワンマンライブ「単独」が5月28日に東京・LIQUIDROOMで開催された。

MOROHAとは?

ラッパーのアフロとギタリストのUKにより2008年に結成。2010年に「SUMMER SONIC」出場権を賭けたコンテスト「出れんの!?サマソニ!?」にエントリーし、審査の過程で急遽追加された「曽我部恵一賞」を受賞したことをきっかけに急速に注目を浴びる。同年10月にROSE RECORDSから1stアルバム「MOROHA」をリリース。さまざまなアーティストとの対バンで、2人組という小編成ながらインパクトのある熱いパフォーマンスを繰り広げ、2016年には東京・LIQUIDROOMでのワンマンライブをソールドアウトさせた。同年10月に自身のレーベル・YAVAY YAYVA RECORDSからアルバム「MOROHA III」を発表。結成10周年を迎えた2018年6月に再録ベストアルバム「MOROHA BEST~十年再録~」をリリースし、2019年5月には4枚目のフルアルバム「MOROHA IV」を発表した。2020年には新型コロナウイルス感染拡大の影響でさまざまなライブが延期・中止となる中、困窮を極めるライブハウスに会場費を先払いするという試みから日程未定の全国ツアー「日程未定、開催確定TOUR」の開催を発表。2023年に結成15周年を迎え、同年6月に約4年ぶりとなるニューアルバム「MOROHA V」をリリースした。7月からはツアー「日程未定、開催確定TOUR」のタイトルを、「『日程確定、開催確定TOUR』×『MOROHA V RELEASE TOUR』」に改め全国各地を回った。2024年12月21日をもって活動休止。

MOROHA「単独」の様子。(Photo by HayachiN)

MOROHA「単独」の様子。(Photo by HayachiN)

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左からアフロ、UK。(Photo by HayachiN)

左からアフロ、UK。(Photo by HayachiN)[拡大]

チケットはソールドアウトという盛況の中、UK(G)がステージに用意された長机に座ると、あとを追うようにアフロ(MC)が登場。1stアルバム「MOROHA」の1曲目「二文銭」でワンマンの幕は切って落とされた。アフロは力強い歌声を会場に響かせ、「奮い立つCDショップにて」では歌詞を「アーティストの生き残りをかけた 恵比寿LIQUIDROOMにて」に変更して今回のワンマンへの意気込みを見せつけた。

左からアフロ、UK。(Photo by HayachiN)

左からアフロ、UK。(Photo by HayachiN)[拡大]

「それいけ!フライヤーマン」ののち、アフロは「一番野蛮な、そして正当な方法で東京、かっさらいにやってきました! MOROHAです!」と気合いを込めて挨拶した。またUKのテクニカルなタッピングが鳴り響いた「スペシャル」がプレイされると、アフロは「いつも思い返すことがあるんです」と切り出し「俺の相方、いつもあぐらかいてるでしょう? ライブのとき、申請してなくて椅子を貸してもらえなかったことがあったんです。そのときのUKの目が忘れられないんです。『いや、あぐらかくんで大丈夫です』って怒りこらえて。どうしてもライブがしたかったんだと思うんです」と自身の記憶をたどった。

アフロ(Photo by HayachiN)

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アフロは「イケタライクヲコエテイク」で「いただいた3500ワンドリに届くまでは ひたすらに書いて ひたすらに弾く」、「革命」では「『Galaxy』のCMでナレーションしてたらしいぜ」と歌詞を変え、楽曲を次々とオーディエンスに届けていく。そして「バラ色の日々」を歌い終えると、彼は「競うべき相手は今日この場所にいなくても、いつでも俺の心の中にいる。言いたいことはただ1つ……『俺のがヤバイ』!」と自らを鼓舞するように宣言。「別に『ワンマンおめでとう』ってなんて言われに来たわけじゃねえんだよ! てめえらの毎日と俺たちのライブ……どっちがヤバイかって話しにきたんだよ!!」と「俺のがヤバイ」を歌い始めた。

UK(Photo by HayachiN)

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後半に入っても高まり続ける熱気の中、「三文銭」でアフロは配布したワンマンのフライヤーが捨てられていたことを話題にし「拾い上げて、俺が受け取ったってことにしたんだ」と発言。続けて「MOROHAって2人組がLIQUIDROOMでワンマンをやるんだって……ずっと昔からやるって言って、みんなに絶対無理だって言われても! それでもやるって言い続けてきた2人組だ!!」と熱弁した。フロアがざわめき出すと、アフロは「MOROHAのライブで涙を流した」というファンの感想について話題を振り「それはもっとできるのにやりきれてない自分への……ふがいなさの涙だろ! 悔しくて泣いてんだろ!」と力説する。遂にはフロアからすすり泣く声が聞こえ始め、最後に彼は「誰かの吐いた悲しいため息を吸い込んで……俺たちは希望の言葉に変えるんだ!!」と絶叫。怒濤のような歓声に包まれながら本編は終了した。

アンコールでアフロは「全員愛する気持ちで立ち向かっていこうと思っております。ワンマンをソールドアウトさせて『あいつら売れたな』って低いハードルを俺たちに与えないでください。もっとできるんで!」と意思を示した。そして彼はラストナンバー「VS」を終えると「ありがとうございましたあああ!!」と咆哮。UKとともにゆっくりとステージを去り、ライブを締めくくった。

MOROHA「単独」
2016年5月28日 LIQUIDROOM セットリスト

01. 二文銭
02. 奮い立つCDショップにて
03. それいけ!フライヤーマン
04. 恩学
05. スペシャル
06. イケタライクヲコエテイク
07. 革命
08. バラ色の日々
09. 俺のがヤバイ
10. 勝ち負けじゃないと思える所まで俺は勝ちにこだわるよ
11. tomorrow
12. GOLD
13. Salad bowl
14. YouTubeを御覧の皆様へ
15. 上京タワー
16. Memorii
17. 三文銭
<アンコール>
18. 行くぞ
19. VS

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