「全部が主題歌ライブ」だけに、この日のセットリストはキラーチューンの目白押し。サポートバンドとともに笑顔でステージに現れたatsuko(Vo)とKATSU(G)は、普段のangelaライブではクライマックスを飾る1曲、アニメ「蒼穹のファフナー」のオープニングテーマ「Shangri-La」をいきなりドロップ。超満員3000人の大シンガロングを巻き起こすと、続けて「もっとイケると思うけどな?」とangelaファン、“ぢぇらっ子”を挑発しつつ、パーティチューン「蒼い春」で彼らを踊らせて、KATSU曰く「今、オレのうしろに見えてる富士山よりも、ぢぇらっ子たちがいる目の前のほうが絶景です!」という光景を現出させた。
その後もヘヴィなスラップベースに乗せて、atsukoが高速ボーカルを繰り出す「僕じゃない」や、パンクテイストのツービートナンバー「蒼穹」と、2人は“アガる”楽曲群を連発。atsukoが「これはマズい!」「これは楽しい!」と繰り返す通り、ステラシアターをステージの面々とぢぇらっ子たちの笑顔、そして歓声であふれかえらせる。そしてその後のMCで彼女は「みんな知らないと思うんですけど」とポツリ。この日のライブがユニット史上最長クラスの長さになることに触れつつ「実はMCって面白いことを長々と話さなくてもいいみたいなんですよ」「というわけで、今日は朝、(山梨名物の)ほうとうを食べました。とっても美味しかったです」「では次の曲を聴いてください」と早々に歌い出すそぶりを見せて、ぢぇらっ子たちの笑顔のブーイングを浴びていた。
KATSUが高さ十数メートルはあろうかというステージ下手のやぐらを駆け上がりギターソロを披露した「Beautiful fighter」ののち、彼らは「ここからみんなの近くに行ってみようと思います」と、ステージ前にセッティングされたアコースティックギター、カホン、ピアノの前に歩を進め、アコースティックセットでのライブをスタートさせる。夕闇迫る中「今日もきっとキレイな夜空を見られるのではないでしょうか」とプレイした「綺麗な夜空」ではぢぇらっ子たちのクラップを誘い、また「笑顔でバイバイ」では「バイバイする気はないけど、みんなの笑顔を見せて」とatsukoが客席エリアに。その言葉の通り、笑顔を見せるぢぇらっ子たちとハイタッチをしながら、この曲を優しく歌い上げた。
メインステージに舞い戻った面々がストレートなロックナンバー「Different colors」でキックさせたライブ後半戦でも、ステージのノリはそのまま。atsukoは「くだらないことをしゃべってもいいですか?」「それとも、ほうとうのくだりをやって、次の曲にいったほうがいいですか?」と尋ねつつ、同じくアニソンシーンで活躍する男女ユニット・fripSideと近く共作することを改めてアナウンスすると、自身がライブのMCや記者会見の席上でことあるごとにfripSideの名前を“騙って”いたことに言及。「なりすまし芸を続けてると、こんなことも起きるんですね」「私『angelaマスター シンデレラガールズです』って自己紹介もしてるから、いつかアイドルマスターに入れるかもしれない」とぢぇらっ子たちを笑わせ、KATSUを呆れさせる。さらに好きな寿司ネタや刺身のネタで打線を組むとしたら4番バッターは何か?を考える“お刺身ベースボール”に話が及ぶと、KATSUも合流。2人は熱い議論を戦わせていた。
しかしプレイになれば一転。ボトムヘヴィなプレイでぢぇらっ子たちの頭を振らせた「ANGEL」や、行進曲とダークトランスのマッシュアップ「シドニア」、スウィンギンな「人生遊戯」と、前半戦同様、カラフルかつシリアスな楽曲で圧倒的なテクニックを見せつける。そして8本の火柱が上がる中「DEAD OR ALIVE」「イグジスト」という2つの「蒼穹のファフナー EXODUS」関連楽曲を、文字通り“熱く”プレイして、ライブ本編を締めくくった。
アンコールはドラマチックな展開に。ステージの奥に広がる草むらがキャンドルアートでライトアップされる中、2人がドラマチックなバラード「翼」をパフォーマンスすると、ラブバラード「愛すること」では無数の打ち上げ花火が夜空に咲き誇る。そして打ち上がり続ける花火を背に「シドニア」との連作的な1曲「騎士行進曲」でぢぇらっ子たちを大いに“アゲて”、再びステージをあとにした。
ところが客席からは拍手と歓声が鳴り止まず、その声を受けた2人は再々度ステージに。「今、言いたいことは1つだけ!」「ファンクラブに入ってください!」と叫んだatsukoと、その脇でまたも呆れるKATSUは「富士山のふもとだけど“ウェーブ”をやろう」と「KINGS」で、高さのあるすり鉢状の客席に陣取るぢぇらっ子たちにステージへと襲いかかるかのような“ビッグウェーブ”を巻き起こさせ、イントロ中に無数のゴールドのテープが客席へと噴射された2003年のデビュー曲「明日へのbrilliant road」を彼らとシンガロングした。そして「このライブと私の人生、面白すぎる!」「面白すぎて泣けてきちゃった」と目に涙を浮かべるatsukoの言葉を引き取ったKATSUは「今日の全曲ライブは通過点です」「今日見たこの景色よりももっとすごい絶景をこれからも見続けたいと思います!」と、14年目の決意を新たにして、13周年記念ライブの幕を下ろした。
angelaデビュー13周年記念☆拡大版「全部が主題歌ライヴ!!」
2016年5月21日 河口湖ステラシアター セットリスト
01. Shangri-La
02. 蒼い春
03. Spiral
04. 僕じゃない
05. ホライズン
06. 蒼穹
07. 未来とゆう名の答え
08. gravitation
09. How many?
10. merry-go-round
11. Beautiful fighter
12. 綺麗な夜空
13. Proof
14. 笑顔でバイバイ
15. Different colors
16. ANGEL
17. バイバイオーライ
18. シドニア
19. 暗夜航路
20. オルタナティヴ
21. 人生遊戯
22. DEAD OR ALIVE
23. イグジスト
<アンコール>
24. 翼
25. KIZUNA
26. 愛すること
27. 騎士行進曲
<ダブルアンコール>
28. KINGS
29. 明日へのbrilliant road
リンク
- angela オフィシャルサイト
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マツウラ @master_mn
@yuuki_chi あーこの間のライブ行くべきでしたね...
https://t.co/y3U9Utim3U