locofrank「Returning」ツアーファイナルで「ライブはおもろい！」

locofrankが昨日5月2日に東京・LIQUIDROOMにて全国ツアー「"Returning" Tour 2016」の最終公演を開催した。

このツアーは彼らが最新アルバム「Returning」を携えて1月から行っていたもの。今回のツアーで彼らはファンが自由にメッセージなどを書き込むことのできる白いフラッグを各地に持参しており、この日の会場にはぎっしりとメッセージの書き込まれたフラッグが飾られていた。

登場するなり木下正行（Vo, B）が「ついに来たでー！」と声を上げ、バンドはアルバムの1曲目「CALLING」、2004年発売の1stアルバム「ripple」収録曲「Mountain range」を連投。一気に場内をヒートアップさせる。序盤からフルスロットルなプレイを見せる彼らは、「Tobacco Smoke」でギターのトラブルのため演奏を3回やり直すというアクシデントに見舞われるも、いつも同曲の演奏前に木下が放つ「最高の夜にこの曲を！」というフレーズを森勇介（G, Vo）とTatsuya（Dr）も言ってみせ、観客を楽しませた。

MCでは木下が自身の喉の不調のため今回のツアーで4公演を延期したことについて言及。「あのときはどん底やった」と当時を回想する。さらに延期公演当日は森とTatsuyaが会場に足を運んだこと、延期について文句を言う人は1人もいなかったことを明かし、「不本意だけど、いろんなことを振り返られたツアーだった」とメンバーやファンへの感謝の気持ちを述べた。その後バンドは木下が「俺たちの始まりの歌」と紹介した「'98」やひときわメロディアスな「COLOR」、木下と森のコーラスが伸びやかに広がった「STRAIGHT FROM THE HEART」など「Returning」収録曲をタイトな演奏で届けていく。さらに「voyage」「Grab Again」といった初期曲も織り交ぜ、オーディエンスを暴れさせ続けた。

終盤、木下は「楽しいな、今日」「やっぱりライブはおもろいわ！」と破顔。さらに「これからもみんなにlocofrankでいろいろなものを見せてあげたい」と今後の展望を述べると、Tatsuyaも「ここまでバンドを続けられたことは当たり前じゃないからこそ、自分らの力で当たり前に変えていきたい」と語った。そしてライブはクライマックスへ。彼らは木下が自身のマイクスタンドをステージ中央に移動させて歌った「across time」、観客による盛大なシンガロングが広がった「HOME」、真っ赤な照明がステージを染めた「Before It’s Too Late」、クラウドサーファーが大量発生した「START」と新旧のキラーチューンを畳みかける。そして3人は最後に最新作の表題曲「Returning」を送り、本編を締めくくった。

アンコールで再びステージに登場した3人は、所属レーベル・773Four RECORDSが設立10周年を迎えることから、自主企画イベント「FOUR SEASONS FESTIVAL」を東名阪と福島で行うことを発表。さらに木下が「ずっと（バンドを）やっていきたいな」と改めて決意を口にしたのち、バンドはゆったりとした「HAPPY」でファンの体を揺らした。ラストナンバーの「ONE」では木下がフロアに降りて歌唱し、ファンは肩を組んだりサークルを作ったりして楽曲を堪能する。ハッピーな空気が場内に充満する中、3人は1本締めで「"Returning" Tour 2016」の幕を下ろした。

なおバンドは延期となった公演の振替公演に、大阪、東京公演を加えたライブツアー「"Returning BACK" Tour 2016」を5月から6月にかけて実施する。