吉澤嘉代子が初のホール公演、演劇仕立てのステージで「東京絶景」を表現

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吉澤嘉代子の全国ツアー「吉澤嘉代子 絶景ツアー “夢をみているのよ”」の最終公演が、4月30日に東京・東京国際フォーラム ホールCにて開催された。

「吉澤嘉代子 絶景ツアー “夢をみているのよ”」最終公演の様子。(撮影:鳥居洋介)

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「吉澤嘉代子 絶景ツアー “夢をみているのよ”」最終公演の様子。(撮影:鳥居洋介)

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2月にリリースされた2ndフルアルバム「東京絶景」を携え、全国7都市で行われた今回のツアー。バンマスの横山裕章(Key)をはじめ、弓木英梨乃(G / KIRINJI)、伊賀航(B)、伊藤大地(Dr / グッドラックヘイワ)という強力なサポートメンバーを迎えて「東京絶景」の世界観が表現された。今回のライブは東京で1人暮らしを始める女の子の物語を軸にした演劇仕立ての内容で、ストーリーは吉澤が演じる女の子と、それを見守る犬のやりとりをもとに進行する。この犬のモチーフとなったのは、吉澤がかつて“魔女修業”を行っていた際に相棒としていた愛犬・ウィンディだ。

客席にガリをばらまく吉澤嘉代子。(撮影:鳥居洋介)

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「今日から私はこの街で、新しい生活を始めます」という主人公のモノローグでステージは幕を開け、吉澤は大切な人の幸せを願って作った楽曲「雪」でライブをスタートさせた。高校を卒業したばかりの主人公は、上京してすぐに回転寿司屋でのアルバイトが決まり、その店の店長に恋をする。主人公の心情と呼応するように「ひゅー」「ユキカ」「綺麗」といった楽曲が演奏され、「ガリ」では吉澤がねじり鉢巻きで寿司桶を抱えてステージの外へ。吉澤は本物のガリを投げながら客席を回り、次の「手品」では実際に手品を披露して場内を沸かせた。

次のシーンでは、回転寿司屋の店長に妻がいたことがわかり、主人公は不倫の絶望と突然の雷によるショックで声がデスボイスになってしまう。主人公を演じる吉澤はデスボイスのままバンドの1人ひとりに「ひどいと思いません?」と語りかけるという斬新なメンバー紹介を行い、不倫に怒りを示す弓木の轟音ギターソロからハードロック風の「化粧落とし」へとつなげる。中盤の「野暮」ではバンドメンバーがステージを去り、ピンスポットを浴びた吉澤が自身による多重コーラスに合わせて1人で歌唱した。

「吉澤嘉代子 絶景ツアー “夢をみているのよ”」最終公演の様子。(撮影:鳥居洋介)

「吉澤嘉代子 絶景ツアー “夢をみているのよ”」最終公演の様子。(撮影:鳥居洋介)[拡大]

「あの子ったらすぐにメソメソするんだから。泣いたって何も変わらないのにね。でもね、メソメソしてもいいのよ。私がいくらでもお話を聞くから。それは私もずっとはそばにいられないけど、一緒にいられる間はいくらでもお話を聞くわ」というウィンディのナレーションから、ライブは後半戦へ。そしてウィンディがいなくなってしまうクライマックスのシーンでは、吉澤がウィンディを思って書いた「movie」が歌われた。ステージ背面のオブジェには海の底を思わせる映像が投影され、そこに吉澤の踊る影がシンクロする。忘れかけてしまった“自分を信じる魔法”を取り戻すために書かれた楽曲「ストッキング」で物語は終わりを迎え、最後に吉澤は「この曲を東京国際フォーラムで歌うのを楽しみにしていました」と、アルバム表題曲「東京絶景」を歌い上げた。

「吉澤嘉代子 絶景ツアー “夢をみているのよ”」最終公演の様子。(撮影:鳥居洋介)

「吉澤嘉代子 絶景ツアー “夢をみているのよ”」最終公演の様子。(撮影:鳥居洋介)[拡大]

アンコールの声を受けて再びステージへと上がった吉澤は、満員のホールを見渡しながら「こんな景色観たことない」とつぶやき、改めて今回のライブにおける物語について説明する。また自身が声を務めた相棒・ウィンディについては「ウィンディはもういないんですけど、登場してくれました。少しだけお話ができました」と語った。そして自身初のホールワンマンとなったツアーファイナルについて、「いつもよりグッと力が入ったツアーだったんですが、舞台監督さんとかローディさんとかPAさんとか、デビューのときから一緒にやってくださってる方々を……カッコいい言い方をすると東京国際フォーラムに連れてこれた、と思ったらすごくうれしくて。本当に幸せな時間でした。皆さん来てくれて本当にありがとう」と感謝の思いを伝えると、吉澤はまだ音源化されていない楽曲「残ってる」と、インディーズ時代の作品「魔女図鑑」からのナンバー「未成年の主張」を披露。ライブはすべて終了となったが、バンドメンバーを送り出して1人ステージに残った吉澤に向けて再びアンコールの声が上がる。吉澤が「じゃあもう1曲いこう! 1人じゃできないんですけど……バンドメンバーの皆さんはもう1曲やると追加料金になるんですかね?」ともじもじしていると、バンドメンバーももう一度登場し、観客のリクエストを受けてこの日2度目の「ケケケ」を歌うことに。約2時間におよんだステージはにぎやかに幕を下ろした。

またアンコールでは、吉澤から「今日ここに来てくれた皆さんに速報があります。私、吉澤嘉代子は夏にアルバムを出します!」と新作に関する情報がアナウンスされた。次作の詳細は追って発表される。

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吉澤嘉代子 絶景ツアー “夢をみているのよ”
2016年4月30日 東京国際フォーラム ホールC セットリスト

01. 雪
02. ひゅー
03. ユキカ
04. 綺麗
05. ガリ
06. 手品
07. 化粧落とし
08. ケケケ
09. ひょうひょう
10. 胃
11. ジャイアンみたい
12. 野暮
13. ぶらんこ乗り
14. シーラカンス通り
15. なかよしグルーヴ
16. 泣き虫ジュゴン
17. Movie
18. ストッキング
19. 東京絶景
<アンコール>
20. 残ってる
21. 未成年の主張
22. ケケケ

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カンケ (柏崎三十郎) @everestsound7

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