Mrs. GREEN APPLE、14カ所巡ったワンマンツアー大団円「夢物語が現実に」

Mrs. GREEN APPLEが昨日4月10日に東京・赤坂BLITZにて、ワンマンツアー「TWELVE TOUR ～春宵一刻とモノテトラ～」のファイナル公演を開催した。

このツアーは彼らが1月に発表した1stフルアルバム「TWELVE」を携えて行ったもの。全国14カ所で行われた公演のチケットは軒並みソールドアウトし、ツアーファイナルの会場となった赤坂BLITZは2階の立ち見スペースまで大勢の観客で埋め尽くされた。

熱気渦巻く会場に登場した5人はステージに横一列に並び、手で三角形を作るお決まりのポーズを決める。全員が位置につくと、大森元貴（G, Vo）は「会いたかったよ！ 東京！」と叫び、バンドは「TWELVE」の1曲目「愛情と矛先」でライブを開始。彼らは楽曲のリズムに合わせてステップを踏んだり、頭を振ったりしてオーディエンスを楽しませ、中でも藤澤涼架（Key）はステージを縦横無尽に駆け回り、フロアを大いに沸かせた。

高野清宗（B）による骨太なベースラインと若井滉斗（G）による複雑なギターフレーズが印象的な「SimPle」、山中綾華（Dr）が叩くはずむリズムに乗って観客が大きくジャンプした「アンゼンパイ」など、彼らは矢継ぎ早に楽曲を披露していく。ダークな雰囲気をまとった「ミスカサズ」では、バンドが繰り出す鋭利なサウンドと大森の絶唱で観客を圧倒。続く「私」で5人は美しいメロディを繊細なアレンジで届けた。

その後彼らは1stシングルの表題曲で、バンドの知名度を急上昇させたナンバー「Speaking」で盛大なシンガロングを巻き起こす。デジタルサウンドを全面に打ち出した「うブ」、ステージ前方に並ぶ4台の和太鼓を男性陣がダイナミックに叩いた「No.7」を経て、ライブは終盤へ。観客たちがタオルを回した「リスキーゲーム」、メジャーデビューミニアルバム「Variety」収録の「StaRt」で会場の盛り上がりがピークを迎えたところで、本編の楽曲が残すところあと1曲だということを大森が告げると会場から残念がる声が上がる。そんな中大森は「高校生の頃に若井とミセスを結成して『全国ツアーをやりたい』『CDをリリースしたい』と夢物語を話していました。それが今、ちょっとずつ現実になっています。こんな経験は生きててあまりないことだと思うのでとても感謝しています。音楽をやっていて報われる瞬間です。本当にありがとうございます」とファンに感謝。そして5人は「せーの！」と声をそろえ、結成当初からライブで披露している「パブリック」をプレイし、ライブ本編を終了させた。

アンコールを受けて再登場したバンドはアコースティックバージョンの「我逢人」、藤澤がフルートを演奏した「庶幾の唄」を披露。彼らが一度退場すると、スクリーンにて2ndシングル「サママ・フェスティバル！」のリリースと、東名阪のCLUB QUATTROで6月に開催される対バンツアー「Mrs. TWOMAN TOUR ～初夏とリンゴとロックバンド～」の対バンゲストがアナウンスされた。発表が終わり、大歓声を浴びながら再度ステージに上がったMrs. GREEN APPLEはさっそく2ndシングルより、アッパーなサマーチューン「サママ・フェスティバル！」を初披露。カラフルな風船が舞う中、ワンマンツアー「TWELVE TOUR ～春宵一刻とモノテトラ～」は大団円を迎えた。

なおこの日のライブの模様は「サママ・フェスティバル！」の初回限定盤に数曲分収録される予定。