「50歳からが人生の始まり」特撮×筋少コラボのオーケン生誕祭

昨日2月7日に東京・赤坂BLITZにて特撮のライブイベント「大槻ケンヂ 50th生誕祭！特撮」が開催された。

このライブは2月3日に特撮のニューアルバム「ウインカー」をリリースし、前日2月6日に50歳の誕生日を迎えた大槻ケンヂ（Vo）の生誕を記念して行われたもの。大槻、三柴理（Key）、NARASAKI（G）、ARIMATSU（Dr）と、サポートを務めるOBLIVION DUSTのRIKIJI（B）の5人は開始早々「5年後の世界」「オム・ライズ」を連投し、フロア前方は興奮したファンですし詰め状態になった。

大槻は序盤のMCで泣き声混じりの老人風の口調で「おら50歳なんていやだあ」とダダをこね、途中からはおもむろにタオルを取り出し、1人で寸劇を展開。タオルで作った人形から「ジジイ！ おいぼれ！ 初老！」と罵られた大槻は「今日は“50歳鬱”になってるオーケンを盛り上げるためのイベントです。MC中にみんなワーワー言ってくれよ。Yeahは“ワーワー言え”の略だからな、そもそも日本は和の国で……」と話が時折脱線しつつも観客に声援を送るよう呼びかけた。その言葉通りフロアから「ワーワー」という歓声が沸き起こる中、「文豪ボースカ」「ヌイグルマー」「シネマタイズ（映画化）」がソリッドな演奏で届けられた。

ライブ中盤には「音の中へ」や、「愛のプリズン（特撮ver.）」が届けられ、三柴がハンドマイクでシャウトし、寡黙にギターを弾き続けていたNARASAKIが激しい動きを見せるなどアグレッシブなステージが繰り広げられた。MCを挟んで大槻が一旦ステージを退場することを伝え、「ヤンガリー」と新作のラストナンバー「ハザード」が残る4人によって届けられた。そして大槻が現れ、新作のオープニング曲「荒井田メルの上昇」を歌唱した。

ライブが佳境に差しかかった頃、この日のゲストである筋肉少女帯の内田雄一郎（B）、橘高文彦（G）、本城聡章（G）が登場。8人編成でキラーチューン「アベルカイン」などを演奏し、白熱のステージを展開した。大槻は「特撮、筋肉少女帯、素晴らしいオーディエンスに囲まれて最高。青汁とかコンドロイチンのCMみたいになっちゃうけどさ、50歳からが人生の始まりみたいな気がするぜ！」と喜びを口にし、「最初は嫌だと言ったけど、おら50歳だ！」とうれしそうに語った。

アンコールでは特撮が怒涛の勢いで「7人の妖」「バーバレラ」「綿いっぱいの愛を！」を投下して会場のボルテージを引き上げた。その後三柴が「Happy Birthday to You」を弾いて祝福ムードを高める中、筋肉少女帯の面々がケーキを持って入場。大槻は祝福を受けているMC中に「今、足がつりそうだからちょっと待って」と話す場面もあったが、笑顔で喜びを伝えた。そしてラストには8人で「ケテルビー」が届けられ、観客の大合唱も巻き起こる中、盛大に生誕祭は締めくくられた。

なお特撮は2月13、14日に東京都内のCDショップで新作の発売を記念したトークイベントを行い、2月20日より東名阪ツアーを開催。3月にはNoGoD、打首獄門同好会との対バンライブを控えている。