このツアーは最新アルバム「自由律」を携えて行われたもの。開演前には黒木による影アナが場内に流れる。音声が途中で乱れると、そのまま場内が暗転。アパートの1室を思わせるようなセットが用意された舞台に、バンドメンバーと黒木が登場する。そして黒木は場内に次々と流れる“予言”に「キレイごとばっかり!」「つまらない!」と反論。最後に「未来は私が決める!」と高らかに宣言し、「虎視眈々と淡々と」でライブをスタートさせた。
彼女は「金魚姫」では体をしなやかに揺らしたかと思えば、「命がけで欲しいものひとつ」では勇ましく歌唱するなど、表情豊かにパフォーマンス。また「レスポール」では歌いながらセルカ棒を使ってバンドメンバーや観客とともに記念撮影する。またファンから要望が多かったという、バンド時代の楽曲「カルデラ」も披露し、観客を喜ばせた。
「107」をモチーフにした小説の朗読、「107」の演奏を経てMCへ。彼女は今作「自由律」について「今までのどの作品よりも渋め」「年相応さを出したいと思って、ちょっとアダルトな面を出した」と説明し、「この1枚が皆さんの人生に寄り添っていけるといいなと思ってます」と思いを語った。
そしてライブは後半戦へ。彼女はアダルトさを前面に出した「枕詞」のあとは、「プラナリア」「アンチスーパースター」とロックチューンを連投した。続く「大予言」では盛り上がる客席を見て黒木が「素晴らしい! いい光景だよ!」と声を弾ませる。さらに「5分後どうやって楽しむかみんなで決めよう」と言い、次に演奏をする候補曲「フラフープ」「テーマ」を掲げる。ファンの挙手による投票で演奏曲が「テーマ」に決まると、「私たちが勝ち取った未来を楽しもう!」と笑顔を見せた。会場には世界地図の描かれた風船がいくつも客席に舞い、場内はカラフルに彩られた。
最後に黒木は「私たちはただの1人ぼっちの集まりです。だけど孤独はそんなに悪くないなと思います。なぜなら孤独はときに素敵な曲を私に書かせてくれるから。だから私はこうやってあなたが来てくれることを期待して歌い続けていようと思います」と熱く語り、「アーモンド」へ。拳を握りしめ、感情をむき出しにして高らかに歌い上げた。歌い終わると充実感に満ちた表情で、「このステージは私の人生そのものです。本当にありがとうございました」と告げ、深く一礼してステージを去った。
アンコールでは「楽しかったなー! 今年もがんばって歌わなくちゃな!」と気合を入れ「白夜」「骨」を披露。最後に「いい加減な黒木渚から1つだけ大予言を」と前置きし、「このライブを終わって扉を開けて、いつもの日常に戻っていくとき、以前より少しだけたくましく、少しだけ愉快に生きて行けるだろう」とファンへメッセージを送ってツアーを締めくくった。
なお黒木は4月よりワンマンツアーを開催。ツアーは4月23日の福岡・DRUM LOGOSを皮切りに全国6都市で行われるもので、ツアーファイナルは6月3日に東京・東京国際フォーラム ホールCで実施される。
※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。
黒木渚 ONEMAN TOUR 2015「自由律」TOUR FINAL
2016年1月11日 EX THEATER ROPPONGI セットリスト
01. 虎視眈々と淡々と
02. 君が私をダメにする
03. 金魚姫
04. 命がけで欲しいものひとつ
05. エジソン
06. レスポール
07. カルデラ
08. テンプレート
-107 夜話-
09. 107
10. 枕詞
11. プラナリア
12. アンチスーパースター
13. 大予言
14. テーマ
15. 革命
16. アーモンド
<アンコール>
17. 白夜
18. 骨
黒木渚 ONEMAN TOUR 2016 SPRING(仮)
2016年4月23日(土)福岡県 DRUM LOGOS
2016年5月7日(土)北海道 Sound Lab mole
2016年5月15日(日)宮城県 darwin
2016年5月21日(土)愛知県 THE BOTTOM LINE
2016年5月22日(日)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
2016年6月3日(金)東京都 東京国際フォーラム ホールC
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