みきとP、“ぼっちじゃない”ワンマン堂々完遂

昨日12月27日に東京・下北沢GARDENにて、みきとPのワンマンライブ「MIKIROCK BYPASS」が開催された。

定刻を迎え、ステージ中央に立ったみきとPはバンドメンバーが奏でる音に合わせてギターを弾き始め、インスト曲「ねぐら」からライブをスタートさせる。2曲目「朱色の砂浜」からは情感豊かな歌声を響かせてオーディエンスを魅了した。バンドメンバーの紹介を挟んだあとは、「あのこサーティースリー」「きゅりあす」といったシングル曲を連投。観客たちは体を揺らしながらバンドが繰り出す清涼感のあるサウンドを堪能していた。

MCでみきとPは「今日がライブ初めての人？」「みきとPのライブを観るのが初めての人？」といった質問をフロアに投げかけ、観客とのコミュニケーションを楽しんでいた。この日のライブで彼は「刹那プラス」といったキャリア初期の楽曲から、「Hanabi」などの最新アルバム「MIKIROKU」収録曲まで、新旧織り交ぜた楽曲を披露。イベントなどへの出演が多い彼は、この日のライブがひさびさのワンマンだったこともあり「いいっすね、ワンマンライブって。なんか楽しいです」と笑顔で話すなど、単独公演に手応えを感じている様子を伺わせていた。さらにみきとPは「“自分らしさ”っていうとよくわからないですけど、あまり包み隠さずに1曲作ってみようと思って書いたら、みんなのところに届いた、僕のターニングポイントになった曲があります」という曲紹介から「小夜子」をしっとりと歌唱した。

「うかうかしてると、あっという間に終わりますよ」というひと言から「アカイト」が繰り出されるとライブはクライマックスへ。「もう少しで終わってしまうけど、俺は1人じゃない。でもこの曲」というMCから繰り出されたのは「ぼっち幸福論」。CDにはみきとPが1人でレコーディングした音源が収められていたこの曲を、バンドメンバーとともにステージ上で再現した。本編最後のナンバー「しゃったーちゃんす」では、客席を見渡したみきとPが笑みを浮かべるワンシーンも。演奏終了後、彼は感慨深そうに「ありがとうございました」と客席に向けて挨拶し、ステージをあとにした。

アンコールではみきとPのアルバムに“みきと会”としてたびたび参加しているemon（Tes.）、はりーP、buzzG、友達募集Pの4人がゲストとしてステージに登場。みきとPはリラックスした表情で彼らとの会話を楽しみ、演奏を再開。ゲストの4人とともに「クノイチでも恋がしたい」「いーあるふぁんくらぶ」の2曲を熱唱し、会場のテンションを一気に引き上げた。ゲストをステージから送り出したあと、みきとPはこの日のラストナンバー「Good School Girl」の演奏をスタートさせる。曲中にはVOCALOIDの声が流れ、みきとPは客席に心地よい“デュエット”を届けてワンマンライブをフィナーレに導いた。

ライブ終了後、会場では観客を招いた打ち上げ「みきうち」が開催された。打ち上げでみきとPはファンと交流したほか、じゃんけん大会を実施。見事じゃんけんで勝ち上がったファンにはサイン入りのセットリストがプレゼントされた。最後にみきとPは「素敵な娯楽を一生懸命届けようと思います。これからもよろしくお願いいたします」とファンにメッセージを送り、観客をライブハウスから送り出した。