12月中旬ということでただでさえ気温の低いこの日、朝からしとしとと降り続く雨が開演時間になっても止まず、野外ライブを行うには残念な天候に。あいにくの空模様もあってか、会場には多くの熱心なファンが集まったものの動員数は1万人には遠く及ばなかった。そんな中バンドの演奏が始まると、沢田チャレンジ(Vo)は御輿に乗って現れ客席を1周。1曲目「すっぽんぽん」で巨大なバルーンを客席に投げ込んだり、続く「キラキラ」で星形のかぶりものをして歌ったりと、陰気な雨を吹き飛ばすようなお祭り騒ぎで一気に会場をヒートアップさせた。沢田は「絶対雨なんか降らせねえって言ったけど、すいません僕の力不足で雨が降ってしまいました」と謝罪。雨の中来てくれた人々に感謝し、「この会場にいる虫や動物たち、そして精霊とかを合わせたら1万人超えてると思うわ。別に俺は人間を1万人集めるとは言ってねえからな!」と言って観客を和ませた。
1stアルバム「ザ・チャレンジランド」からの新曲「メロメロ」では舞台の両サイドにある高いバルコニーから黒子が飛び降り、演奏中にステージ上で黒子がアクションを披露。この演出について沢田は、尾崎豊が日比谷野音で照明から飛び降りて骨折したことや、氣志團の綾小路翔が代々木公園の野外ステージで照明によじ登って叫んでいたことに憧れており、オマージュしたかったと説明。「でも俺がやると危険なので、今回はジャパン・アクション・クラブの皆さんにご協力してもらいました! 安全なタイプのオマージュです!」と話し、観客の笑いを誘っていた。
「大きなミラーボールの下で」では沢田がミラーボール型のヘルメットをかぶり、頭を懐中電灯で照らしながら再び御輿に乗って熱唱。「花金ダンス」ではあらかじめ観客に配っていたジェット風船を全員で一斉に飛ばし、代々木公園の空をカラフルに彩った。地面に落ちた風船を見た沢田は「みんな、ゴミを拾うところまでがザ・チャレンジランドだからな! 知らない人が膨らました風船だから嫌な気持ちはわかるけど拾っていこう。家で捨てるんだぞ。帰りにファミリーマートのゴミ箱に捨てるんじゃないぞ」と観客にゴミ拾いを促した。
それまで降り続いていた雨はこの頃にはすっかり止み、沢田は「お前だから言ったろ止むって! 今エゴサーチしたら絶対『晴れるってわかってたら行ったのに』って言ってる奴いるぜ?」と悔しがりつつ大喜び。来場者に改めて感謝しつつ「周りの人から『まだ早い』とか『無茶だ』とか『人集まらない』とか言われたけど、人が集まることがわかっててやってもそんなのチャレンジじゃねえじゃん!」と語り、それを聞いた観客から大きな声援が沸いた。
その後の「お願いミュージック」はこの日一番の盛り上がりになり、興奮した沢田は頭からペットボトルの水をかぶった。彼は歌い終わると「たいして雨も降ってないのにテンションが上って水を浴びちゃいました」と説明。「でもこれで、明日のナタリーのレポートに『沢田はオーディエンスの寒さを労うかのように自ら水を浴びた』って書かれて、のちに『伝説の代々木』と語り継がれると思います!」「お前らに目に見える形で『水も滴るいい男』を見せてやりました!」と寒空の下で凍えそうになりながら息巻いた。
沢田は最後に「もし日常でつらいことや面倒くさいことがあったら、ザ・チャレンジのCDを聴いてみてください。そしたらきっと、この楽しかった時間にすぐに戻ってくることができますから。いつでもザ・チャレンジはみんなのそばにいます!」と挨拶し、新曲「大きな世界」を熱唱。曲が終わると花火が打ち上がる効果音が鳴り始め、ファンはロックフェスのエンディングのような気分を味わっていた。
「ザ・チャレンジランド プレオープン・フリーライブ in 代々木公園」2015年12月13日 代々木公園イベント広場野外ステージ セットリスト
01. すっぽんぽん
02. キラキラ
03. メロメロ
04. マイガール
05. パーティーちゃん
06. 大きなミラーボールの下で
07. 花金ダンス
08. オレオマエフェスティバル
09. お願いミュージック
10. 大きな世界
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リンク
- ザ・チャレンジ オフィシャルサイト | The Challenge OfficialSite
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「虫や精霊も合わせれば動員1万達成」ザ・チャレンジ代々木公園フリーライブ - 音楽ナタリー https://t.co/beaZNMpoeI