ライブは昼公演の「ORANGE TOWN」と、夜公演の「STARLESS TOWN」の2部構成で実施。この記事では夜公演の模様を紹介する。
開演時刻の18:30を回るとステージにチェリストとバイオリニストが登場し、優美なアンサンブルを奏で、ライブに向けての空気を作り出していく。続けて壮大な夜景をバックにシナリオアートのメンバーが順番に現れ、それぞれの楽器の前に着席する。そして、ヤマシタタカヒサ(B, Cho)の叩くグロッケンの音を口火に「ブレーメンドリームオーケストラ」を柔らかに奏でた。
序盤から活躍したグロッケンを筆頭に、ステージには普段のライブでは見られない楽器が多数並び、メンバーはそれらを使いながら「トウキョウメランコリー」や「スペイシー」などライブの定番曲を次々と披露していく。ハットリクミコ(Dr, Vo)はブラシを使いながら軽やかなリズムを刻んだり、ドラムペダルでカホンを叩いたり、ハヤシコウスケ(G, Vo, Programming)もサンプラーを駆使して自分の歌声をループさせたりと大忙し。ヤマシタもアコースティックギターを爪弾いたかと思えば、シンセを奏で、さまざまな音色で自分たちの楽曲に新たな命を吹き込んでいく。3人はアイコンタクトを取りながらセッションを重ね、心地よい空間をオーディエンスに届けた。
クミコは「すごいねえ、夜景」と窓の外を見つめ、「シナリオアートは夜がテーマの曲が多くて」と楽曲の本領が夜だとより発揮されると発言。その後、アコースティックライブならではの試みとしてコウスケと2人だけのセッションへと移った。このコーナーではクミコが歌い、コウスケがギターを弾くスタイルでの「ホワイトレインコートマン」、クミコが弾くピアノに乗せてコウスケが情熱的に歌い上げた「ナナヒツジ」が披露された。
「ホシドケイ」を歌う前にクミコは心のバランスを崩していた時期があったことや、メンバーやスタッフ、ファンの支えのおかげで復活していることを告白。「初めて自分のために歌詞を書こうと思って書きました」と楽曲にまつわるエピソードを語り、歌詞を噛み締めながら力強くエモーショナルに歌い上げた。深い余韻が残る中、コウスケが口を開き「38階でライブをするなんて上京した頃は想像しなかったな。まあ、なんとかどんどん夢を叶えつつ、めちゃくちゃ壁にぶつかりつつ、ここまでやってきました。でも、まだまだすごい景色をみんなで見続けていきたいと思います」と述べる。そして彼の「最後に虹をかけませんか?」という言葉から、観客のフットストンプとクラップに合わせて、本編の最後を飾る「ナイトレインボー」が高らかに響いた。
アンコールでは再びチェリストとバイオリニストを迎えてのセッションに。ハートウォーミングな「ポートレイトボヤケル」、バイオリンとチェロの音色が彩りを添えた「ワンダーボックス」がオーディエンスを夢見心地にさせる。去り際にメンバーは客席を見渡し、クミコは「すごく素敵な1日になりました。また笑顔で会えるように」と口にするとスカートの裾を翻しながら軽やかな足取りでステージをあとにした。
シナリオアート「[Chapter#8]-STARLESS TOWN」
2015年12月6日 STUDIO38 セットリスト
01. ブレーメンドリームオーケストラ
02. ハジメマシテ
03. ナイトフライング
04. トウキョウメランコリー
05. スペイシー
06. ホワイトレインコートマン
07. ナナヒツジ
08. ウォーキングムーン
09. チェーンスモーク
10. ホシドケイ
11. ナイトレインボー
<アンコール>
12. ポートレイトボヤケル
13. ワンダーボックス
シナリオアートのTV・ラジオ出演情報
リンク
- シナリオアート オフィシャル WEB サイト
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
ゆーや@2/11BLUE ENCOUNT @yuyatimez
シナリオアート、夜景と溶け合う温かなアコースティックの夕べ - 音楽ナタリー https://t.co/1QRRcEQKo1
あぁーーー!(´;ω;`)