トランスレコード再発シリーズ第1弾はYBO2、ASYLUM、ILL BONE

トランスレコードが1980年代にリリースしてきたカタログの再発がスタート。そのシリーズ第1弾として、YBO2の「ALIENATION」、ASYLUMの「Crystal Days」、ILL BONEの「死者」が明日11月25日に再発される。

トランスレコードは、雑誌「FOOL'S MATE」の初代編集長である北村昌士によって運営された、ナゴムレコードやキャプテンレコードと並んで1980年代後半のインディーズシーンを牽引したレーベル。北村自身のバンドでもあるYBO2や、ASYLUM、ソドム、Z.O.A.、BOREDOMS、ゲロゲリゲゲゲなどをリリースし、「トランスギャル」と呼ばれる熱狂的なファンも存在した。今回の再発シリーズは「FOOL'S MATE」誌の協力によって、ほぼオリジナルマスターテープから音源が復刻される。

YBO2の復刻盤は、1986年4月に発売された1stアルバム「ALIENATION」に先行シングル「Doglamagla」をプラスした8曲入り。メンバーは北村昌士（B, Vo）、吉田達也（Dr）K.K.NULL（G）という編成で、メロトロンを用いて変拍子を多用した複雑なサウンドやヒステリックなボーカルが堪能できる作品になっている。解説はロマンポルシェ。の掟ポルシェが執筆。

ASYLUMの復刻盤は、1987年の国内インディーズで最も売れたアルバムである1stアルバム「Crystal Days」に、1stソノシート「ASYLUM」、1stシングル「OUT IN THE STREETS」、12inchシングル「NOTHIN' TO BE A FRIEND」といったトランス時代のすべての作品と、前身バンド・Sick Boysの楽曲など未発表音源で構成した2枚組。ヴィジュアル系の先駆者とも言われる彼らの、耽美的なボーカルとハードなビートで彩られたサウンドを存分に楽しむことができる。

ILL BONEの「死者」は1985年に発表されたミニアルバムに、ボーナストラックとして未発表音源を加えて約20年ぶりの再CD化したもの。ILL BONEは1979年から造反医学という名前で活動していたバンドを母体に結成され、中田潤の詩情あふれる淡々としたボーカルと、町田町蔵の人民オリンピックショウでも活躍したセッションドラマー・箕輪扇太郎による破壊的なリズムが支持を集めた。