開演時間を迎え、テーブル席で飲食を楽しむ来場者の前にceroの3人と黒田、そして厚海義朗(B)、光永渉(Dr)、あだち麗三郎(Sax, Percussion)の7人が登場する。彼らはオープニングナンバー「C.E.R.O」から続けて「Yellow Magus」を、しっとりとした演奏が特徴的なアルバムバージョンのアレンジで披露。間奏では黒田の鋭いトランペットから荒内佑(Key, Cho)の柔らかなエレピの音にリレーされ、観客は着座のまま満足そうに合奏を受け止めた。
ceroはアルバム「Obscure Ride」で示したブラックミュージックへのアプローチをよりディープに表現した演奏を展開。黒田は「Elephant Ghost」でトランペットだけでなくウッドブロックなどのパーカッションも手にしてceroのアンサンブルに参加する。高城晶平(Vo, Flute, G)はMCで黒田とあだちがステージ上で仲良くやり取りする様子を見ながら「この通り、バイブスの調整もバッチリな感じです」と笑った。
長尺なイントロとアウトロでそれぞれリズム隊の見せ場をたっぷりと作った「夜去」、80BPM少々のスローなテンポの中で流れるようなホーンの音を響かせた「ターミナル」など、各メンバーの演奏が等しく映えるパフォーマンスで会場には絶え間なく心地よい時間が流れていく。ライブ後半には高城がステージを離れ、黒田が2014年発表の自身のアルバム「Rising Son」より「Green And Gold」を披露する。黒田は橋本翼(G, Clarinet, Cho)と荒内の間に立ち、熟達したソロプレイで聴衆の拍手を浴びた。そして演奏中に高城がステージに戻り、演目をロイ・エアーズ「Everybody Loves The Sunshine」のカバーにスイッチさせてそのまま観客に歌を届けていった。
高城は「10歳くらい年を取れたような気分になりました(笑)。大人の感じを味わわせていただきありがとうございます」と話し、原曲のコーラス部分をホーンのリフレインやフルートの音色に差し替えた本編ラスト曲「(I found it) Back Beard」で会場をトロピカルな空気で包む。さらに彼らはアンコールで再登場して「FALLIN'」を演奏。ステージ背面のカーテンが開かれ、彼らは東京の夜景をバックに神秘的なサウンドを紡いだ。
ceroは11月19日に東京・LIQUIDROOMで開催されるベニー・シングスの来日公演に対バンアーティストとして出演。26日には東京・中野サンプラザホールにて単独公演を実施する。
cero ~Night Drifter Live~ special guest 黒田卓也
2015年10月2日 Billboard Live TOKYO(2ndセット)セットリスト
01. C.E.R.O
02. Yellow Magus
03. Elephant Ghost
04. Summer Soul
05. Orphans
06. 夜去
07. Roji
08. ターミナル
09. Green And Gold / 黒田卓也
10. Everybody Loves The Sunshine
11. (I found it) Back Beard
<アンコール>
12. FALLIN'
IchigoIchie Join 3 Benny Sings × cero
2015年11月19日(木)東京都 LIQUIDROOM
<出演者>
ceroワンマンライブ "Obscure Nakano SUNPLAZA"
2015年11月26日(木)東京都 中野サンプラザホール
リンク
- cero
- カクバリズム
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akiko_yksm @akiko_yksm
秋にこんなライブ演っていたとは。。いいなー。
cero「10歳くらい年を取れた」黒田卓也とのBillboard Live共演 - 音楽ナタリー https://t.co/okK3bWM7sT