プレデターズ×ボヘミアンズ×スカボロ、熱気あふれたO-EASTの夜

THE PREDATORS、THE BOHEMIANS、Scars Boroughの対バンライブが昨日9月23日に東京・TSUTAYA O-EASTで開催された。

THE PREDATORSは8月26日に約3年ぶりのニューアルバム「ROCK'N'ROLL PANDEMIC」を、THE BOHEMIANSは8月19日にニューアルバム「brother, you have to wait」を発売しており、ともにこの日がリリースツアーの初日となった。

トップバッターを務めたのはTHE BOHEMIANS。平田ぱんだ（Vo）はTHE PREDATORSのライブを観たときの思いを語り、「『こんなオーディエンスの前でロックンロールしてみたいぜ』って思ってたのが今日実現しました！ 喜びのステップを踏んでもいいでしょうか！」と声を上げ、陽気にステップを踏みながら楽曲を歌い上げる。ライブ中盤に彼は「JIROさんには1つ恩があるんだ」と話し始め、「俺たちが5年前にアルバムを出したときに、なぜかJIROさんがラジオでそこから1曲かけてくれたんだ……どこで知ったんだろう」と続けて観客の笑いを誘う。そして平田曰く、JIROが宇宙で1番最初にラジオでかけたTHE BOHEMIANSの楽曲「おぉ！スザンナ」が演奏された。ライブ中に「俺たちのあまりのカッコよさのせいで皆さんの鑑賞態度があまりにもよいため、予想より疲れました！」と平田が疲れ果てて座り込むほど、場内は終始熱気に包まれていた。

続くScars BoroughはKYOKO（Vo）が身振り手振りしながら力強く歌唱した「clack」、メンバーのファルセットを交えたコーラスワークが響く「old maid」、本郷信（G）が穏やかなアルペジオを奏でた「symbolic」など次々と楽曲を披露していく。KYOKOは「突っ走りました！ 改めてScars Boroughです！」と観客に挨拶。そして「ここには愛しかないんじゃないかと思ってます。いつもはカッコつけなきゃいけないんだけど、もう無理！ マジでうれしいの！」と笑顔で語り、THE PREDATORSとオーディエンスに感謝を表した。その後彼女たちは激しいパフォーマンスで「Devi of scope」や「-zero」を届け、フロアを揺らしたのちステージを降りた。

観客の大きな手拍子に迎えられて登場したTHE PREDATORS。興奮のあまりフロア前方に押し寄せるオーディエンスに向けて、山中さわお（Vo, G）は「オーイェイ！」と声を上げ、高橋宏貴（Dr）のカウントからライブを始める。高橋は演奏中笑顔でフロアを見渡しながらビートを刻んでいく。山中は観客に「ひさしぶりじゃないか！ 3歳年とっちまったよ、もう。俺たちTHE PREDATORS！ 仲よくしようぜ！」と威勢よく挨拶し、バンドは続けざまに楽曲を畳みかけていった。曲の合間にフロアから名前を呼ばれた山中は「わざとじゃないんだけどついついカッコよくなっちゃうんだよね、俺たち。ごめんね、憧れさせて」と述べてファンの笑いを誘う。

アンコールで山中は「ヤバいな、けっこう曲数やったのに短けえな、おい」と笑い、「楽曲的に尺伸ばすのは限界だから、これからのツアーのためにMCのプランを考えよう」と提案。するとJIRO（B）は「若手芸人みたいに公園に集まって考えましょう」とユーモアを交えて返答した。ダブルアンコールにも応えたバンドは、山中の「明日からがんばってきます！」という宣言ののち、ラストナンバーでフロアにモッシュを起こす。JIROがステージからはけたあと、山中と高橋は自らのピックやスティックを客席に投げるふりをしてステージに落としファンの笑いを誘う。そして2人はJIROのマイクスタンドに刺さっていたピックをおもむろにフロアに投げ込みステージを去った。

このあとTHE PREDATORSとTHE BOHEMIANSは、それぞれのツアーで全国各地を回る。