Mr.Children、75万人動員ツアー大阪で完結「幸せな時間をありがとう」

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Mr.Childrenの全国スタジアムツアー「Mr.Children Stadium Tour 2015 未完」のファイナル公演が、9月20日に大阪・京セラドーム大阪にて開催された。

「Mr.Children Stadium Tour 2015 未完」の様子。(撮影:石渡憲一 / 写真は神奈川・日産スタジアム公演時のもの)

「Mr.Children Stadium Tour 2015 未完」の様子。(撮影:石渡憲一 / 写真は神奈川・日産スタジアム公演時のもの)

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3月から6月にかけて開催されたアリーナツアー「Mr.Children TOUR 2015 REFLECTION」、さらにアルバム「REFLECTION」のリリースを経て、7月18日の福岡・福岡 ヤフオク!ドームでスタートした今回のツアー。9月5、6日にはツアー内最大規模の会場となる神奈川・日産スタジアムにて2DAYS公演を行い14万人を動員し、ツアー全体では10会場16公演で合計75万人を動員した。

桜井和寿(Vo, G)(撮影:石渡憲一)

桜井和寿(Vo, G)(撮影:石渡憲一)[拡大]

ツアーファイナルには約5万人のファンが集結し、大規模なツアーの締めくくりを見守った。ライブのオープニングで、ステージ後方からMr.Childrenの4人とサポートメンバーのSunny(Key, Cho)が現れると場内からは大歓声が沸き起こる。1曲目は「未完」。桜井和寿(Vo, G)の伸びやかな歌声が「さぁ行こうか 常識という壁を越え」と、ライブの幕開けを告げるようにドーム中に響き渡った。

続く「擬態」では桜井がアリーナ中央のサブステージまでダッシュし、田原健一(G)と中川敬輔(B)もステージ左右の花道へと進み出る。華やかに幕開けを飾った2曲から一転し、その後に披露されたのは「ニシエヒガシエ」。桜井は鬼気迫る顔つきで刺激的な歌詞を歌い上げ、田原が奏でるスライドギターと相まってバンドの異なる表情がアピールされた。

田原健一(G)(撮影:石渡憲一)

田原健一(G)(撮影:石渡憲一)[拡大]

「ライブで20年ぶりに演奏された曲」として各地で話題を呼んでいた「CHILDREN'S WORLD」の演奏前には、桜井が「ファイナルだから初めて明かすけど、この曲を今回やったのは『今のMr.Childrenにぴったりだ』と思ったからなんです」と曲にまつわるエピソードを語る。「この曲は『仲間っていいな』ということを歌っていて、僕らがデビュー前に作った曲だけどその頃はまだ仲間は僕ら4人だけだった。でもライブハウスに出るようになって、仲間はどんどん増えて、今はこんなにいます! 最高の仲間です!」と桜井はドーム中を見渡しながら語り、メンバー全員の力強いコーラスととともに朗らかに歌い上げた。

その後のMCで桜井は今回のツアーを「僕らの中ではこのツアーが“夏”だと思ってたので、今日で夏が終わる、そんな気持ちです」と振り返る。その後も鈴木英哉(Dr)の軽快なドラムとファンタスティックなアニメーション映像が独特の空気を作った「運命」、直前の桜井の「今日で夏が終わる」という言葉と結びつくような歌詞の「斜陽」など、アルバム「REFLECTION」の彩り豊かなナンバーが次々と繰り出されていった。

中盤のメンバー紹介では桜井が鈴木を「愛すべき、そしてほんのちょっとだけ恥ずべきドラマー!(笑)」と紹介してオーディエンスの笑いを誘う。そんな鈴木は下ネタやジョークを交えつつ中川、田原、桜井を紹介。中川は「今日は最後まで楽しんでいってください」、田原は「JENさん、毎回ヘンな紹介ありがとう(笑)」と珍しくマイクに向かって話し、観客を沸かせた。

中川敬輔(B)(撮影:石渡憲一)

中川敬輔(B)(撮影:石渡憲一)[拡大]

場内が和やかな空気に包まれる中、5人はサブステージへ移動。アリーナ中央からの大歓声を浴びつつ、まずはSunnyの華麗なピアノで始まる「忘れ得ぬ人」を披露する。その後、桜井は「ここではラブソングを続けて演奏するので……」と、自身が“愛”について考えたというエピソードを語り始める。家族愛や地元愛などさまざまな愛の形が存在する中、桜井はブッダが子供を亡くした母親に対して「生きている子は生きたまま、死んでしまった子は死んだまま愛すればいい」と説いた話に触れて「愛とは想像力なんじゃないか、と思ったんです」と自身の考えを明かす。そして「想像力をいっぱい使いながら聴いてほしい」と語り、「and I love you」と「タガタメ」を披露した。

5人がメインステージへ戻った後は「蜘蛛の糸」へ。穏やかに始まった演奏は徐々に熱量を上げ、観客を曲の世界へ引き込んでいく。さらに不穏なギターサウンドから始まる「REM」、桜井がステージ上のベルトコンベアを延々と歩きながら歌い歌詞の世界を再現した「ALIVE」など、シリアスな楽曲が次々と演奏される。「進化論」に続く「終わりなき旅」では、曲の出だしで桜井がサブステージで観客の合唱を促して感動的な光景を作り上げ、「幻聴」では歌詞を「人懐っこくて 優しくて 暖かなみんなの微笑み」と変えて歌いオーディエンスを沸かせた。本編最後を飾ったナンバーは「足音 ~Be Strong」。メンバーはそれぞれの音を笑顔で奏で、観客から大きな拍手を浴びていた。

鈴木英哉(Dr)(撮影:石渡憲一)

鈴木英哉(Dr)(撮影:石渡憲一)[拡大]

アンコールに応えたメンバーたちはサブステージに登場。桜井は「次の曲は必要最小限の明かりで、大事な人たちが灯してくれる明かりの中でやりたいと思います」と語り、観客にスマートフォンや携帯電話のライトをつけるように促す。客席からの無数の明かりに照らされて彼らが奏でたのは「I wanna be there」。曲が終わると桜井は「きれいな光、ありがとう!」と演出に協力したオーディエンスに感謝を述べた。

このアンコールでは合計6曲を演奏。5万人の大合唱にメンバーたちが笑顔を浮かべた「蘇生」、アルバム「REFLECTION」の中軸を成すナンバー「fantasy」、大ヒット曲「Tomorrow never knows」「innocent world」など、幅広い楽曲の数々で観客を楽しませた。最後に披露されたのは「Starting Over」。歌詞のストーリーを追ったアニメーションと「何かが終わり また何かが始まるんだ」というツアーのエンディングにふさわしい歌詞、メンバーそれぞれが観客を見つめながら奏でる丁寧な演奏で、大規模なスタジアムツアーが締めくくられた。

すべての曲が終わり、改めてSunnyを紹介して送り出した4人はサブステージで肩を組んで頭を下げる。桜井は「夢のようだ……幸せな時間を本当にありがとう」と挨拶。「Mr.Childrenは素晴らしいリスナーと素晴らしいファンを持っている、ラッキーなバンドだと思っています。それぞれの場所でがんばって、それぞれのハッピーを持ち寄って、またでっかい場所で会いましょう!」とファンとの再会を誓い、ステージを去っていった。

※記事初出時、本文中に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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「Mr.Children Stadium Tour 2015 未完」
2015年9月20日 京セラドーム大阪 セットリスト

01. 未完
02. 擬態
03. ニシエヒガシエ
04. 光の射す方へ
05. CHILDREN'S WORLD
06. 運命
07. FIGHT CLUB
08. 斜陽
09. I Can Make It
10. 忘れ得ぬ人
11. and I love you
12. タガタメ
13. 蜘蛛の糸
14. REM
15. WALTZ
16. フェイク
17. ALIVE
18. 進化論
19. 終わりなき旅
20. 幻聴
21. 足音 ~Be Strong
<アンコール>
22. I wanna be there
23. overture~蘇生
24. fantasy
25. Tomorrow never knows
26. innocent world
27. Starting Over

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※写真は神奈川・日産スタジアム公演のものを使用しています。

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