笑いあり涙あり、グループ魂11年ぶりの野音ライブ

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グループ魂の全国ツアー「グループ魂の納涼ゆかた祭り」のファイナル公演が8月29日に東京・日比谷野外大音楽堂で実施された。

「『グループ魂の納涼ゆかた祭り』 ~雨のノーパン成人式in野音~」の様子。(撮影:緒車寿一)

「『グループ魂の納涼ゆかた祭り』 ~雨のノーパン成人式in野音~」の様子。(撮影:緒車寿一)

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「『グループ魂の納涼ゆかた祭り』 ~雨のノーパン成人式in野音~」の様子。(撮影:緒車寿一)

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野音でグループ魂がライブを行うのは11年ぶり。彼らはニューアルバム「20名」からのナンバーを交えた計21曲を披露して満員の観客を楽しませた。

この日のライブはメンバー出演のコントで幕開け。コント終了後、ステージがライトアップされるとニューアルバムのジャケットにも登場しているアニマル浜口がステージに現れ、ハイテンションでライブの開会宣言を行った。1曲目の「アニマル浜口」に突入しても浜口はそのままステージに残り、おなじみの「気合いだ!」という決めゼリフを繰り返し叫び、パフォーマンスを盛り上げる。また冒頭から破壊(Vo)のスリッパ投げが炸裂。美しい放物線を描きながら青いスリッパが野音の上空を次々と舞っていった。続けて披露された「乱一世」では、「走れ 一世」というフレーズにあわせて、乱一世が実際にステージを駆け抜けて観客を驚かせる。さらに3曲目の「遠藤ミチロウ」ではゲストボーカリストとして本人が登場。遠藤ミチロウはメドレーで続けて演奏されたスターリンの楽曲「解剖室」をエネルギッシュに歌い上げ場内のテンションを一気に上昇させた。

破壊(Vo)(撮影:緒車寿一)

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次に用意されたのは港カヲル(46歳)の単独MCコーナー。彼は、浜口、乱、遠藤の登場に触れ、「本人登場3連発、すげえだろ! 今日はご本人にオンブにダッコでいこうじゃないか」と話して観客の苦笑を誘ったのち、「おっぱい元気?」という恒例のコール&レスポンスで会場を力づくで1つにした。その後、おそろいの浴衣に着替えたメンバーがステージに現れてライブは再開。「ラーメン二郎」「ウィリアム・カウパー」といった楽曲に続けて演奏された「彦摩呂」では、「何これぇ! 味の郵政民営化や~!」など楽曲中に登場するフレーズを破壊が連呼し、本家・彦摩呂さながらの甲高いシャウトが夕暮れどきの野音に響きわたった。また演奏終了後のメンバー紹介では、バイト君(大道具)が話し始めた途端、セミが大音量で鳴き始めるという奇跡的な瞬間も。メロウなサウンドが印象的な「楳図かずお」や、破壊、カヲル、バイト君の3人がマイケル・ジャクソンを彷彿とさせるキレのあるパフォーマンスを見せる「職務質問」などが届けられたのち、学ランに着替えたカヲルがステージに現れると彼を中心としたトークコーナー「皆川スポーツ」がスタート。カヲルはメンバーを横一列に整列させ、それぞれにツアーの思い出を尋ねていった。また、トークの最中には暴動(G)から今回のツアーの模様を収めたライブ盤が10月に発売されることが発表された。

グループ魂のライブでサックスを演奏するさかなクン。(撮影:緒車寿一)

グループ魂のライブでサックスを演奏するさかなクン。(撮影:緒車寿一)[拡大]

左から、なべあつし(破壊)、向井徳次郎(向井秀徳)、バイトリーダー(荒川良々)。(撮影:緒車寿一)

左から、なべあつし(破壊)、向井徳次郎(向井秀徳)、バイトリーダー(荒川良々)。(撮影:緒車寿一)[拡大]

ライブ中盤では遠藤ミチロウが再びステージに登場して、自らの楽曲「お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました」を破壊とともに熱唱。「東北の魂」では、この日のライブにパーカッション奏者として参加していた福島県出身の“念仏”(ASA-CHANG)が軽快なステップを刻みながら太鼓を叩き観客から喝采を浴びた。続く「欧陽菲菲」では演奏の途中で、さかなクンがサックスを抱えてステージに合流。彼は自らの名前が冠された楽曲「さかなクン」で得意のサックスプレイを披露した。ロケ先から駆け付けたという彼に破壊が「ありがとう“ぎょ”ざいます!」と感謝の言葉を述べると、客席からも割れんばかりの歓声が送られた。続くコントコーナー「向井徳次郎」では、ZAZEN BOYSの向井秀徳扮するシンガーソングライター“向井徳次郎”が、破壊扮するレポーター“なべあつし”、荒川良々扮する“バイトリーダー”とシュールなコントをひとしきり繰り広げ観客を楽しませた。ここからライブは終盤に突入。「我々は下品な曲をやってナンボですから」というカヲルの一言を合図にバンドは「押忍!てまん部」「ペニスJAPAN」といったパンキッシュかつ下世話なナンバーを畳みかけるように演奏していく。そして最後は暴動が敬愛してやまない放送作家・高田文夫をテーマにした楽曲「高田文夫」を披露してライブ本編を終えた。

暴動(G)(撮影:緒車寿一)

暴動(G)(撮影:緒車寿一)[拡大]

アンコール1曲に選ばれたのは大人計画の小道具を担当する佐藤涼子女史の日常を通じて、劇団およびグループ魂の内実を描いた「佐藤涼子~おかげさまで20年~」。この日のライブでは佐藤女史がステージに登場し、「涼子、汗ふいてくれ!」など、メンバーから次々と投げかけられる要求にけなげに応え、客席から多くの声援を集めた。ダブルアンコールでは破壊扮する歌舞伎役者・中村屋華左右衛門がグループ魂の結成20周年について祝辞を述べようとするものの、彼が発言するたびに、袖に控えたメンバーから次々と茶々が入れられ一向に話が展開しない。しびれを切らした中村屋は彼らをステージに呼び込むと、「1人ひとり、笑いナシで感謝の気持ちを述べよ」と要求。暴動は「20年やってこれました。ていうか、20年やめなかったっていうのが正しいと思うんですけど。これから先もやっていきたいと思います」と現在の心境を語り、小園(B)は、2008年発表のアルバム「ぱつんぱつん」を制作していた時期にバンドを脱退しようと思っていたという衝撃的な事実を明かした。また、この挨拶の最中には涙もろい石鹸(Dr)のみならず、クールな印象が強い遅刻(G)が涙するという意外な一幕も見られた。「じゃあ、みんな泣き終わったと思うんで、最後はオナニーの歌やりましょうか」という破壊の言葉をきっかけにバンドは「Over 30 do The 魂」をプレイ。遠藤ミチロウ、向井秀徳、さかなクン、荒川良々といったゲスト陣も呼び込まれステージに華を添えた。ラストナンバー「君にジュースを買ってあげる▼」の演奏が終わるとカヲル以外のメンバーはステージから退場。最後はカヲルによる力強い三三七拍子が披露され、2時間半に及ぶライブは大団円で幕を閉じた。

なお、この日のライブの模様は10月31日(土)22:00よりWOWOWライブにてオンエアされる。

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グループ魂「『グループ魂の納涼ゆかた祭り』 ~雨のノーパン成人式in野音~」
2015年8月29日 日比谷野外大音楽堂 セットリスト

~オープニング~
01. アニマル浜口
02. 乱一世
03. 遠藤ミチロウ~解剖室
~港カヲル口上~
04. ラーメン二郎
05. ウィリアム・カウパー
06. 彦摩呂
~ネタ~
07. 楳図かずお
08. 職務質問
09. 毒蝮三太夫
~皆川スポーツ~
10. お母さん、いい加減あなたの顔は忘れてしまいました
11. 東北の魂
12. 欧陽菲菲
13. さかなクン
14. いわきアンモナイト音頭
~向井徳次郎~
15. 押忍!てまん部
16. ペニスJAPAN
17. 高田文夫
<アンコール>
18. 佐藤涼子~おかげさまで20年~
19. TMC
<ダブルアンコール>
~中村屋華左右衛門~
20. Over 30 do The 魂
21. 君にジュースを買ってあげる▼

WOWOWライブ「グループ魂の納涼ゆかた祭り ~雨のノー パン成人式in野音~」

2015年10月31日(土)22:00~

※文中▼はすべてハートマーク

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読者の反応

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ほんのこ @shbttsy74

ミチロウさんがメンバーとの写真をたくさんツイートしていたのが、実に楽しそうで。サックスを披露するさかなクンさんがカッコいい!そして笑いに走るThis is 向井秀徳…。→ 笑いあり涙あり、グループ魂11年ぶりの野音ライブ http://t.co/OEUB8ajXMw

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