ベビレ×シナリオアート「ROCK UP!!!」最終戦は笑顔で幕

「@JAM」と音楽ナタリーによるライブイベント「ROCK UP!!! vol.01」の第3戦が8月12日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて開催され、ホストを務めるベイビーレイズJAPANがシナリオアートと対バンライブを繰り広げた。

Wienners、ザ・チャレンジと熱い対バン勝負を経て、最終戦となるシナリオアートとのライブに挑んだベビレ。これまでの対バンで熱気あふれるパフォーマンスを披露してきた彼女たちがシナリオアートを相手にどのようなライブを繰り広げるかをひと目見ようと、会場には多くの虎ガー（ベイビーレイズJAPANファン）が集結した。

この日はシナリオアートが先攻を務め、6月にリリースしたアルバムより「ナイトフライング」「アオイコドク」の2曲を披露しライブを開幕させた。序盤からハヤシコウスケ（Vo, G, Programming）、ハットリクミコ（Dr, Vo）の優しくも力強い歌声がフロアに響きわたり、会場は早くも熱気に包まれる。MCではハットリより「最後まで一緒に楽しんでいきましょう！ よろしく！」と挨拶が行われ、彼女がメインボーカルを務める「シュッシュポップ」でライブを再開させた。

ライブ中盤ではオーディエンスとジャンプしながらフロアを大きく揺らした「モウモクカクメイ」、アップテンポなリズムで虎ガーをも熱狂させた「スペイシー」が投下され、3人はオーディエンスからの大歓声に包まれた。ハットリは「1つ発見したんやけど、拍手が長い（笑）。もっと続けてほしいです」と上機嫌に早速ライブの感想を語る。そして大矢梨華子と同じ滋賀県出身であることをアピールしたハットリは「こうやって1対1でアイドルとバンドでライブをやることは滅多にないから、これからも私は続けていきたい。私が開催しようかな（笑）」とアイドルとの対バンライブについても自身の思いを述べた。

ハヤシの語りから始まる「ホワイトレインコートマン」を経て「ブロークン」「フユウ」と連投したシナリオアート。ハヤシはラストに「『VS』って戦いって意味じゃないですか。いつも僕らは戦って、戦って、今っていう自分を手に入れてここに立っていて。だけど自分は戦うというよりは許しあって、与えあって、そんな理想を描いて生きていたいと思っています。僕たちは戦うでなく、ただ優しい音楽を、美しい音楽を、そんな居場所をみんなと共有していきたいなって思ってます。また会いましょう！」と挨拶し、「ワンダーボックスII」でライブを締めくくった。

後攻のベビレは虎ガーからの熱い声援に押されるようにステージに登場し、この3連戦では初となる「ノンフィクションストーリー」「新しい世界」の2曲を投下。さらに新曲の「Pondering」とエモーショナルなナンバー「TIGER SOUL」を序盤から披露し、オーディエンスのテンションを上げていく。MCではシナリオアートとの対バンを楽しみにしていたという高見奈央が「今日という日をめっちゃ楽しみにしてました！ シナリオアートさんはフェスで初めて観たときにビビッと来てしまったんです。力強くドラムをたたく（ハットリ）クミコさんの姿がカッコいいなと思ったんですけど、なんでこんなに好きなのかって考えたら私のお母さんと同じ名前でした（笑）」とあふれる思いの丈を述べた。

ライブ中盤で彼女たちは「ROCK UP!!!」の3連戦を通して行ってきた「世界はチャチャチャ！」を披露し、コミカルなダンスをオーディエンスと一緒に踊る。観客との一体感を演出し会場が1つにまとまったところで5人は新曲「Pretty Little Baby」をファンの手拍子に合わせながら歌唱。MCでは9月12、13日に東京・Zepp DiverCity TOKYOで行われる彼女たちの2デイズの単独ライブをアピールし「絶対に熱いライブにする」と宣言した。

さらに大矢は「ROCK UP!!!」を振り返り「3組のバンドさんと毎週のようにツーマンライブを行うことはすごくうれしいことでした」と感想を語る。続けて渡邊璃生も「虎ガーさんはもちろん、3組のバンドさんとそのファンの皆さんと一緒に作り上げてきたライブだと思います。ベイビーレイズJAPANにとっても楽しかったライブでしたが、バンドさんたちにとってもいいライブになっていたらうれしいです」とコメント。そしてリーダーの傳谷英里香は「私たちは『IDOROCK』という指針を掲げているんですが、『ROCK UP!!!』を行うまではアイドルとロックの壁を壊していきたいと思っていたんです。でも今回のライブを通じてそもそも壁なんてないんだって思いました。音楽に対する熱は同じです」と「ROCK UP!!!」を通じての感情の変化を語り、オーディエンスからの大歓声に包まれた。

ラストスパートでベビレはエモーショナルなナンバーを連投する。「JUMP」「ベイビーレボリューション」「夜明けBrand New Days」の3曲で会場を熱気の渦へと誘った3人は、「ROCK UP!!!」の最後を飾るナンバーとして「SMILE」をチョイス。林愛夏の「皆さんの笑顔を見せてください！」という言葉に答えるようにシナリオアートのファンと虎ガーは満面の笑顔を浮かべて“スマイルコール”を行い、大団円でこの日のライブは幕閉じた。

なお次回「ROCK UP!!!」は秋頃に開催を予定。詳細は追ってアナウンスされる。