「UKFC」1日目、家出息子THE NOVEMBERSが2年ぶりの“里帰り”

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8月18、19日に東京・新木場STUDIO COASTにて、UK.PROJECT主催のライブイベント「UKFC on the Road 2015」(以下UKFC)が開催された。この記事では1日目公演の模様をレポートする。

THE NOVEMBERS(Photo by AZUSA TAKADA)

THE NOVEMBERS(Photo by AZUSA TAKADA)

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しもっきー(a.k.a.自称下北沢の守り神)(Photo by AZUSA TAKADA)

しもっきー(a.k.a.自称下北沢の守り神)(Photo by AZUSA TAKADA)[拡大]

例年UK.PROJECT所属アーティストやOBなどが登場してきた「UKFC」。5年目の開催となる今年は「交流と発展」をテーマに掲げ、[Alexandros]をはじめとする常連組はもちろんのこと、UK.PROJECT所属のニューカマー、レーベルや所属事務所の垣根を越えたバンドたちも多数出場した。

TOTALFAT(Photo by AZUSA TAKADA)

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例年通りイベントはUK.PROJECTの遠藤幸一社長の挨拶によって幕開け。彼が今回で開催5年目となったイベントへの思いとともに「THE NOVEMBERSがひさしぶりに戻ってきてくれてうれしい」と語ると、観客から大きな拍手が送られた。遠藤社長の挨拶が終わり、FRONTIER STAGEのトップバッターとしてステージに登場したのはTOTALFAT。彼らは1曲目の「Place to Try」で場内に早くもサークルピットを発生させた。Limp Bizkit「Rollin'」のカバーの演奏時には、ストリートファッションに身を包んだ川上洋平(Vo, G / [Alexandros])がゲストとして登場。彼はお立ち台の上でアグレッシブにラップを繰り出し、オーディエンスを熱狂させる。「PARTY PARTY」では昨年開催の「UKFC on the Road 2014」と同じく長島涼平(B, Cho / the telephones)がゲストとして招かれ、TOTALFATとともに熱いステージを繰り広げた。TOTALFATはその後のMCで10月7日にニューシングル「宴の合図」をリリースすることを告知してファンを喜ばせ、「Walls」「This Life」を力強く演奏した。

MO'SOME TONEBENDER(Photo by AZUSA TAKADA)

MO'SOME TONEBENDER(Photo by AZUSA TAKADA)[拡大]

FUTURE STAGEの1番手を務めたasobiusは「UKFC」のために持ってきたという新曲「fireflower」でライブをスタートさせた。甲斐一斗(Vo)は身振り手振りしながら、美しいファルセットを響かせて場内をバンドの世界観に引き込んでいく。彼らは最後の「大停電の夜に」で力強くもエモーショナルなパフォーマンスを届けてステージを去った。続いてFRONTIER STAGEに現れたMO'SOME TONEBENDERは、「祭」と書かれた巨大なうちわをを仰ぐ武井靖典(B)の雄叫びから「FEEVEER」で演奏を開始。百々和宏(Vo, G)は「Welcome to UKFC! We are MO'SOME TONEBENDER!」とオーディエンスを歓迎し、ハイテンションなパフォーマンスで会場を沸かせた。その後彼らは“地獄盤”ことミニアルバム「Rise from HELL」より「トーキョーロスト」「メタルボーイ」、“天国盤”ことミニアルバム「Ride into HEAVEN」より「nuts」を披露。初期ナンバー「未来は今」やライブアンセム「GREEN&GOLD」を熱演し、「またね!」とメッセージを残してステージを下りた。今回が「UKFC」初登場となるDATSは「We are DATS! Here we go!」という杉本亘(Vo, G)の挨拶から、スペーシーな音像の「Goodbye」で勢いよく演奏を始める。彼らはダンスミュージックの要素を内包したサウンドを生ドラムの力強いビートを軸に鳴らし、フロアを大いに踊らせた。

Marmozets(Photo by AZUSA TAKADA)

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続いてFRONTIER STAGEに登場したのは「SUMMER SONIC 2015」にも出演したイギリスのバンドMarmozets。紅一点のベッカ・マッキンタイア(Vo)は「Move, Shake, Hide」でシャウトをお見舞いし、ピンク色の髪を振り乱しながらステージ前方で観客を挑発した。ヘビーなナンバーが次々と畳み掛けられたのち、ラストチューン「Why Do You Hate Me?」を前にベッカはフロアに降りオーディエンスとともにヘッドバンギングを行う。楽曲を披露したあともフロアにダイブするなど終始ファンを盛り上げていた。FUTURE STAGEに現れたPELICAN FANCLUBは「Chilico」で演奏を開始。「プラモデル」ではエンドウアンリ(G, Vo)がシャウトしたり、スタンドマイクを握りながらラップ調に歌唱したりと表情豊かに楽曲を届ける。「Dali」ではシミズヒロフミ(Dr)が刻むフロアタムのリズムとともに、エンドウとクルマダヤスフミ(G)、カミヤマリョウタツ(B)が紡ぐハーモニーが場内に響きわたっていた。

THE NOVEMBERS(Photo by AZUSA TAKADA)

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2年ぶりに「UKFC」のステージに戻ってきたTHE NOVEMBERSはフロアのミラーボールが反射する光の粒子が新木場STUDIO COASTいっぱいに広がる中、「Romance」でパフォーマンスを始める。吉木諒祐(Dr)による力強いビートが印象的な「Misstopia」が終わると、小林祐介(Vo, G)は「ただいま!」と照れくさそうに口にした。高松浩史(B)によるうねるベースラインと松本健吾(G)によるエモーショナルなギターフレーズ、どこか歌謡曲的なメロディが特徴の新曲を経て、小林は「改めまして、THE NOVEMBERSです。家出息子が帰ってきたぜ。今でこそ思うんだけど、僕らはUK.PROJECTが1つの家族だったとしたら、おとなしいくせに問題児というか、かなり内弁慶なひねくれ者だった。で、実家を出たんですけど……お盆だしね、こうやって家族みんな出会えたのはうれしいし、光栄。お互いに特別な一日になったらいいなと思います」とUK.PROJECTとイベントへの思いを語った。アットホームなMCが終わると彼らは「鉄の夢」「Blood Music.1985」をアグレッシブにプレイ。ラストを「Xeno」で彩り、会場を轟音で満たして圧巻のステージを終わらせた。

Cettia(Photo by Yuki Kawamoto)

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続いて登場したのは昨年行われたUK.PROJECTのオーディション「Evolution! Generation! Situation!」で特別賞を受賞し、1人きりで「UKFC on the Road 2014」のステージに立ったCettia。今回彼女はバンドを従えて出演し、バンドのアンサンブルに負けない力強くピュアな歌声を新木場STUDIO COASTに響かせた。終盤ではアルバム「he(a)re」でレコーディングに参加したLOST IN TIMEのドラマー大岡源一郎をゲストに招き、そのアルバムから「SOAR」をパフォーマンス。バンドメンバーが去り、ステージに1人となったCettiaは最後にアコースティックギターの弾き語りで「escha」を届けた。

ストレイテナー(Photo by AZUSA TAKADA)

ストレイテナー(Photo by AZUSA TAKADA)[拡大]

ストレイテナーは日向秀和(B)がスラップ奏法を繰り出した「KILLER TUNE」、温かいサウンドに乗せて反戦を歌う「NO ~命の跡に咲いた花~」など毛色の異なるナンバーでファンを魅了していく。MCではナカヤマシンペイ(Dr)が、インディーズ時代にUK.PROJECTにデモテープを送ったことを明かす。するとホリエアツシ(Vo, G, Piano)は「デモ審査に落ちても、15年経てばここ(ステージ)に立てます!」とうれしそうに言い放ち、観客の笑いを誘っていた。FUTURE STAGEを締めくくったのはLOST IN TIME。「30」では大岡源一郎(Dr)による軽快なドラミングに海北大輔(Vo, B, Piano)と三井律郎(G)が丁寧に音を重ねていく。大岡のドラムソロを皮切りに3人がタイミングを合わせて激しく音を鳴らすと「希望」が力強く披露された。海北はラストナンバーを前に「会場に集まった、すべてのあなたの街の歌だと思います」と語り、ノスタルジックな「燈る街」でオーディエンスの体を揺らした。

[Alexandros](Photo by AZUSA TAKADA)

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[Alexandros](Photo by AZUSA TAKADA)

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ステージ前に大勢のファンが押し寄せ、大歓声に迎え入れられたのはこの日のトリを務める[Alexandros]。4人がSEの「Burger Queen」に音を重ねると、よりその歓声は大きなものになっていく。川上洋平(Vo, G)が「Adventure」の合唱を煽り、そのまま「Adventure」が始まるかと見せかけつつ、彼らは「Don't Fuck With Yoohei Kawakami」でライブを開始。同曲で白井眞輝(G)は渾身のギターソロを決め、たくましい咆哮を放った。庄村聡泰(Dr)のカウントから始まった「Cat 2」では、川上の「新木場! 暴れろ!」の声を合図にフロアはモッシュとヘッドバンギングの嵐に。さらに「ALXD」収録の「Famous Day」、キラーアンセム「Starrrrrrr」と畳みかけ、会場の盛り上がりをピークへと導いていった。終盤に披露された「Run Away」では磯部寛之(B, Cho)が鳴らす骨太なビートに会場が大きく揺れ、フロアのテンションが最高値となった瞬間に銀テープが発射される。彼らは本編ラストを「Adventure」で締めくくり、「ありがとう、またお会いしましょう。[Alexandros]でした!」という言葉を残して去っていった。アンコールで川上はUK.PROJECTに所属することになった経緯やスタッフとファンへの感謝の気持ちを語る。そして「ワタリドリ」と「Kick&Spin」でオーディエンスを再び熱狂させ、圧倒的なパフォーマンスで「UKFC on the Road 2015」1日目を締めくくった。

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UKFC on the Road 2015
2015年8月18日 新木場STUDIO COAST セットリスト

TOTALFAT

01. Place to Try
02. 夏のトカゲ
03. Rollin'(Limp Bizkitカバー)
04. PARTY PARTY
05. Walls
06. This Life

asobius

01. fireflower
02. window
03. love of blue
04. starlight
05. 大停電の夜に

MO'SOME TONEBENDER

01. FEEVEER
02. トーキョーロスト
03. メタルボーイ
04. ロッキンルーラ
05. nuts
06. 未来は今
07. GREEN&GOLD

DATS

01. Goodbye
02. Painting
03. Heartbeat
04. Six feet under
05. Some boy
06. Candy girl

Marmozets

01. Move, Shake, Hide
02. Is It Horrible?
03. Weird And Wonderful
04. Captivate You
05. Particle
06. Hit The Wave
07. Why Do You Hate Me?

PELICAN FANCLUB

01. Chilico
02. プラモデル
03. Dali
04. Capsule Hotel
05. Telepath Telepath
06. 1992

THE NOVEMBERS

01. Romance
02. Misstopia
03. 新曲
04. 鉄の夢
05. Blood Music.1985
06. Xeno

※Romanceの「R」はアクセント付きが正式表記

Cettia

01. スワロウ
02. スピレイ
03. ララバイグッバイ
04. SOAR
05. escha

ストレイテナー

01. From Noon Till Dawn
02. The World Record
03. Man-like Creatures
04. KILLER TUNE
05. NO ~命の跡に咲いた花~
06. 彩雲
07. Melodic Storm

LOST IN TIME

01. 366
02. 30
03. Synthese
04. No caster
05. 希望
06. 燈る街

[Alexandros]

00. Burger Queen
01. Don't Fuck With Yoohei Kawakami
02. Cat 2
03. Famous Day
04. Starrrrrrr
05. Run Away
06. Adventure
<アンコール>
07. ワタリドリ
08. Kick&Spin

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