2012年6月10日にシングル「TRAIN」でデビューした超特急。この日のライブは彼らのデビュー3周年を記念して行われたもので、会場には7人を祝福しようと満員の8号車(超特急ファンの総称)が色とりどりのペンライトを手に詰めかけた。
オープニングSEが鳴り響き、紗幕越しに7つのシルエットが浮かび上がると8号車は大きな歓声を上げる。幕が切って落とされ、姿を現した7人は「TRAIN」でライブをスタートさせた。続く「Shake body」ではメンバーが手拍子を求め、8号車はクラップと大きなコールでこれに応える。コーイチは歌いながら「騒げー!」と叫び会場の熱をさらに高めた。
この日はメインダンサーの5人がヘッドセットマイクを付けてパフォーマンスを行い、カイはこれに「最高ですよ。超楽しい!」と声を弾ませる。最初のMCでは自己紹介が行われ、この日のために髪の毛の色を染め変えたユーキはコーイチに「ミルクティー色!」と声をかけられて「染めたてユーキです!」とはにかんだ。
今回のライブは彼らの活動の足跡をたどるように、デビュー作からリリース順にシングル表題曲およびアルバム収録曲が披露されていった。ダンサー5人が警棒を持ち息の合ったパフォーマンスを見せた「POLICEMEN」、コーイチのラップが冴えわたった「Bloody Night」と続き、「Kiss Me Baby」ではユーキのキレのあるバック転に一際大きな歓声が飛ぶ。コーイチは「今日は3周年ということで、超特急の歴史を振り返っていこうと思います」とコメント。それぞれの楽曲のリリース当時のエピソードを語り合った7人は、「Kiss Me Baby」のMV撮影日がタカシの誕生日だったことを思い出す。ユーキが「移動の車の中で12時迎えたんだよね」と語り、タクヤは「お祝いするんじゃなくて、逆にスルーしようってタカシ以外の6人で決めた」といたずらを仕掛けたことを告白。タカシは「12時回っても何もないから、自分で『あ、12時や……』って(アピールした)」と当時の心境を寂しげに明かし、年上の6人に笑顔で慰められていた。
ユースケの「今日は楽しい日にしようぜ! エンジョイ!」という威勢のいい呼びかけで始まった「ikki!!!!!i!!」でも、7人はパワフルなパフォーマンスを見せる。1列に並んだ7人が順に歌いつなぐパートでは、自身のヘッドセットが不調だったカイが隣のコーイチのハンドマイクをコーイチの手ごと引き寄せて歌ってみせ、2人は笑顔で顔を見合わせた。リョウガが「聴いて、観て、しびれてください!」と叫んだ「Believe×Believe」ではソロ回しの際にユーキとリョウガがお互いの髪をくしゃくしゃと乱してふざけあう。楽しげなムードに、ユースケも思わず声を上げながらダンスを踊り、曲終わりでコーイチから「サビ前で悲鳴聴こえたんだけど、誰!?」とツッコミを受けていた。
ライブも終盤に差し掛かり、7人のパフォーマンスの勢いはますます加速してゆく。「Burn!」ではダンサーの5人が「オイ! オイ!」と力強く8号車を煽り、会場が一体となったジャンプでフロアが大きく揺れた。ここまでに披露してきたバラエティ豊かな過去の楽曲群に、タクヤは「何でもできるのは僕たちの武器だね」と口にする。続いてプレイされたのは1stアルバム「RING」に収録された「Gravitation」。5人のジャケットプレイやセクシーな振りに8号車は悲鳴のような歓声を上げる。ラスト2曲を残したところで、それぞれの曲でセンターを務めるユースケとタクヤが曲紹介を行う。ユースケは「『バッタマン』は8号車さんがいないと成立しない曲なんです。いっぱい騒いでピョンピョンしちゃってください!」と呼びかけ、タクヤは「『スターダスト LOVE TRAIN』を一言で言うなら……ツンデレな曲!」と言って、メンバーやフロアから「TK」コールを浴びた。会場がお祭り騒ぎと化した「バッタマン」ではタカシ渾身の「HACHIGOSHaaaaaaaaaaaaaA!」がフロアに響き渡り、ダンサーの5人はパワフルにステージを駆け巡る。メンバーは最後に丁寧な振りで「スターダスト LOVE TRAIN」を歌い踊り、ステージをあとにした。
アンコールの冒頭では、12月23、24日に東京・国立代々木競技場第一体育館での2DAYS公演が決まったこと、7月にスタートする北川景子主演のフジテレビ系ドラマ「探偵の探偵」の主題歌担当が超特急に決定したことがサプライズ発表された。コーイチは「うれしいことがありすぎて、訳がわからない!」と笑い、「1万人のペンライトの光で代々木の会場が彩られる日を楽しみにしています。これからも応援よろしくお願いします!」と呼びかける。カイは「みんなもライブに向けての体力作りとか、がんばるんだよ!」と8号車に向けてコメントした。「Starlight」を披露し終えると、コーイチは感極まった様子で「ちょっと、思いが入っちゃった……」と声を詰まらせる。これを見ていたタカシの目にも涙が潤み、カイはしんみりとしたムードを吹き飛ばすように「あかん! 泣いてもうた!」とタカシの口調でおどけてみせた。最後にリーダーのリョウガは「僕たちが3周年を迎えることができたのも、今僕たちの目の前にいる8号車と出会えたからです。これからも立ち止まらず、超特急で走り抜けたいと思います! 1人でも多くの方に8号車になってもらって、“世界一メンバーの人数が多い”グループになりたいと思うので! 絶対に夢叶えましょう!」と口にする。ラストナンバーは「No More Cry」。7人は柔らかな笑顔でフロアを見つめ、曲の中で一言ずつ思いを叫んでいく。最後にマイクを握ったタカシは「みんなホンマにありがとう。これからも走り続けていくからよろしく!」と8号車に伝え、3周年記念公演の幕を下ろした。
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HMV25周年×超特急3周年記念スペシャルライブ「君の笑顔が終着駅」
2015年6月10日 Zepp Tokyo セットリスト
01. TRAIN
02. Shake body
03. POLICEMEN
04. Bloody Night
05. Kiss Me Baby
06. ikki!!!!!i!!
07. Believe×Believe
08. Star Gear
09. EBiDAY EBiNAI
10. Burn!
11. Gravitation
12. バッタマン
13. スターダスト LOVE TRAIN
<アンコール>
14. Starlight
15. No More Cry
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