SPYAIR、復活ツアーをZepp Tokyoで締めくくり「バンドが大好きになった」

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昨日5月20日、SPYAIRが全国ツアー「SPYAIR LIVE 2015“ROCKIN OUT”」のファイナル公演を東京・Zepp Tokyoにて開催した。

「SPYAIR LIVE 2015“ROCKIN OUT”」ファイナル公演の様子。(撮影:鳥居洋介)

「SPYAIR LIVE 2015“ROCKIN OUT”」ファイナル公演の様子。(撮影:鳥居洋介)

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このツアーは彼らが昨年一時活動を停止して以来、初めて行われた全国ツアー。チケットは全公演ともソールドアウトし、ファイナルまでに7都市を巡り各地のファンを熱狂させてきた。

最終日、暗転したステージ上にメンバーが次々現れると超満員のフロアからは早くも歓声が沸き起こる。照明が点くと同時に始まった1曲目は「ROCKIN' OUT」。レーザー光線が激しく飛び交う中、MOMIKEN(B)とKENTA(Dr)が鳴らす四つ打ちのリズムが会場を揺らし、IKE(Vo)は軽やかにステップを踏みながら歌う。UZ(G, Programming)のラップと観客の手拍子が響き合う「Trust your anthem」で会場とステージの一体感は急上昇。続く「現状ディストラクション」に入る前、IKEは「今日の俺は下げる頭も謝る言葉も持ってないからな! 俺はこの会場の誰よりも音を楽しむために来たんだよ! ようこそ、SPYAIRのライブへ!」と煽り、オーディエンスはその言葉に応えるように高々と拳を挙げた。

「SPYAIR LIVE 2015“ROCKIN OUT”」ファイナル公演の様子。(撮影:鳥居洋介)

「SPYAIR LIVE 2015“ROCKIN OUT”」ファイナル公演の様子。(撮影:鳥居洋介)[拡大]

観客の大合唱が曲を盛り上げた「WENDY ~It's You~」の後は、「Are You Champion? Yeah!! I'm Champion!!」へ。この曲の間奏ではUZが奏でるギターフレーズをIKEがスキャットで歌い返すという試みで楽しませる。さらに暗転したステージにゆったりとドラムとギターの音が響き、会場の空気を変えるように「サクラミツツキ」へ。ピンクのライティングに照らされたメンバーはそれぞれの音を力強く、しかし優しく鳴らし、UZは流麗なタッピングで華を添える。さらにバラード「あの頃、僕らは同じ未来を」へと続き、オーディエンスを感動へと導いた。

ここでステージ上はアコースティックセットへ転換。4人は前方に進み出てそれぞれの楽器を手にしながら、シングルリリース時のキャンペーンや今回のツアーで全国を回った際の裏話を披露した。仕事後の食事に誘ってもなかなか来なかったMOMIKENが、ある日のライブ終わりに自らIKEに「メシ行こうよ」と言ってきてくれた、という話をしたIKEは「俺、逆に驚いちゃって。『大丈夫!? 体調悪いの?』って(笑)」とそのときを振り返り、ファンを大爆笑させる。そんなMCの後はアコースティックバージョンで「RADIO」を演奏。ここではMOMIKEN、KENTA、UZもボーカルを取り、観客を大いに楽しませた。

「SPYAIR LIVE 2015“ROCKIN OUT”」ファイナル公演の様子。(撮影:鳥居洋介)

「SPYAIR LIVE 2015“ROCKIN OUT”」ファイナル公演の様子。(撮影:鳥居洋介)[拡大]

ライブはいよいよ後半戦へ。MOMIKENとKENTAのソロ合戦から始まった「OVERLOAD」、IKEとUZ、KENTAがお約束のサングラスをかけて曲の世界観を盛り上げる「JUST ONE LIFE」と、キラーチューンが次々と繰り出される。「Turning Point」ではUZとIKEのラップにオーディエンスが両手を挙げて応える。その後も「ジャパニケーション」「イマジネーション」と、会場の熱気を更に上昇させるナンバーが続く。「虹」では7色のレーザー光線が場内を彩る中、4人はそれぞれの思いを込めた演奏を披露。アウトロではフロアからのシンガロングが響き渡った。

本編最後の曲を前に、IKEは集まったファンに向けて語り始める。「SPYAIRを10年やってきて……最初は友達がたくさんいたんだけど、SPYAIRが少しずつ大きくなって、趣味じゃなくて仕事になっていくうちに友達が一気にいなくなりました」「そしてこのバンドを大きくしようと思わなくなって、捨てた。そんなものはいらないって本気で思ったんだけど、みんな少しずつ歩み寄ってきてくれて。音を鳴らそう、リハーサルやろう、ライブをやろうって言いながら、少しずつ俺を押し戻してくれました」「すごい長い時間がかかったけど、お前らもみんな戻ってきてくれたよね。ツアーをやれてよかった。失って帰ってこないと思ってたものが、友達が、戻ってきたような気がします」。涙ぐみながらもファンやメンバー、仲間たちに向けての言葉を語ったIKEは「もう1人じゃ歌えないから。俺たちが復活しても世の中にはなかなか届かない、一緒に届けてくれますか!」と叫び、「GLORY」を歌った。そんな彼を支えるように、オーディエンスも全力の大合唱を届けていた。

IKE(Vo)(撮影:鳥居洋介)

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アンコールでステージに戻ってきたIKEは「東京最高だよ! おかげで声がガラガラだよ」と苦笑い。そして曲を始める前、「北海道ですごいいいライブができて、びっくりして勢いで新曲やっちゃったんですよ」と札幌公演のエピソードを明かす。が、メンバー同士で「でも今日の東京もすごかったよね?」「やっちゃいますか!」と言い合い、新曲を披露することに。狂喜する観客に向けて演奏された新曲は、ギターサウンドとタイトなリズムが印象的なロックチューン。彼らの新たな一歩を表現したこの曲に、オーディエンスは大盛り上がりで応えた。

続く「サムライハート(Some Like It Hot!!)」ではタオルを振り回すフロアの様子や熱演を繰り広げるメンバーがステージ後方のLEDビジョンに映し出され、会場の一体感をさらに上げる。最後にIKEは「いろいろあってバンドが大好きになりました。バンドをやってみんなを盛り上げていきたいんだ。だから8月、富士急で絶対会おう」と、8月8日に山梨・富士急ハイランドで開催する野外1万人ライブでの再会を誓い、ラストナンバー「SINGING」を熱唱した。曲が終わるとメンバーは全員で手を繋いで頭を下げ、集まったオーディエンスに挨拶。最後にステージに残ったIKEは、マイクを通さずに生声で「ツアー楽しかったです。富士急1万人ライブ、俺らの夢なので絶対遊びに来てくれ! よろしく!」と叫び、笑顔でステージを後にした。

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SPYAIR LIVE 2015“ROCKIN OUT”
2015年5月20日 東京都 Zepp Tokyo セットリスト

01. ROCKIN' OUT
02. Trust your anthem
03. 現状ディストラクション
04. WENDY ~It's You~
05. Are You Champion? Yeah!! I'm Champion!!
06. Naked
07. サクラミツツキ
08. あの頃、僕らは同じ未来を
09. RADIO(acoustic ver.)
10. OVERLOAD
11. 0 GAME
12. JUST ONE LIFE
13. Rock'n Roll
14. Turning Point
15. ジャパニケーション
16. イマジネーション
17. 虹
18. GLORY
<アンコール>
19. 新曲
20. サムライハート(Some Like It Hot!!)
21. SINGING

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読者の反応

スベリー杉田(スベリー・マーキュリー) @SUGITASENSEI

とにかく素晴らしい空間でした。
SPYAIRにはデカい野外がことさらに似合う!富士急も行きたい!

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