バンド結成20周年を来年に控え、くるりが新たにスタートさせたライブシリーズ「NOW AND THEN」。この第1弾となる今回の公演では1stアルバム「さよならストレンジャー」と2nd「図鑑」の楽曲が収録順通りに演奏された。
岸田繁(Vo, G)と佐藤征史(B)、サポートメンバーのmabanua(Dr)、松本大樹(G)はまず「さよならストレンジャー」1曲目の「ランチ」を静かに披露。演奏後に佐藤が「いろんなバンドが結成何年なのかデビュー何年なのか悩むらしいんですけど、僕らは両方やっていくんでよろしくお願いします」と挨拶して観客を笑わせた。そして彼らは「虹」「オールドタイマー」で一体感のあるロックサウンドを展開し、インスト曲「ハワイ・サーティーン」では佐藤のビブラフォンと岸田の新聞をやぶる音を会場に響かせた。
松本と岸田のツインギターが心地よい「東京」、mabanuaが巧みにシンセドラムと生ドラムを叩き分けた「傘」、バンドが一丸となって轟音を響かせた「ブルース」など「さよならストレンジャー」収録の全12曲の演奏を終了させた彼ら。岸田と佐藤はMCで互いに「若いってすごいですよね」と過去作を振り返る。佐藤は「今はできないっすもんねこういうの」と話し、岸田は「今は俺こういうの作らへん。『決して枯れない花を』だなんて歌わへん」と同調した。
そしてゲストのゴンドウトモヒコ(Euphonium, Flugelhorn, etc)を招き入れ、彼らは「図鑑」のブロックへ。疾走感に満ちた「青い空」やエフェクトを多用した「惑星づくり」など1曲1曲にファンからは拍手と歓声が送られた。
岸田のピアノ弾き語り曲「ピアノガール」、佐藤が手がけたポップナンバー「ホームラン」などが次々と披露されていき、10分以上ものセッションを展開した「ガロン」では、ゴンドウによるディジュリドゥや産休中のファンファン(Tp, Key, Vo)の「ありがとう」という声のSEが楽曲を彩っていった。そして彼らは最終曲「宿はなし」を郷愁感たっぷりにプレイ。岸田は歌で、ゴンドウはホーンで楽曲の主旋律を紡いだ。
アンコールでは岸田が1st&2ndアルバムの楽曲をすべて聴いたオーディエンスに「もともとはこんなバンドでした。でも自分たちでやってみるとあんま変わっとらんなという気もします」と話す。そしてファンに感謝の気持ちを伝え、最後にミドルテンポの未発表曲「その線は水平線」で約2時間半におよんだ公演を締めくくった。
本日4月28日に行われた公演の模様は6月28日(日)17:00にWOWOWライブにてオンエアされる。
くるり「NOW AND THEN」2015年4月27日 渋谷公会堂 セットリスト
01. ランチ
02. 虹
03. オールドタイマー
04. さよならストレンジャー
05. ハワイ・サーティーン
06. 東京
07. トランスファー
08. 葡萄園
09. 7月の夜
10. りんご飴
11. 傘
12. ブルース
13. イントロ
14. マーチ
15. 青い空
16. ミレニアム
17. 惑星づくり
18. 窓
19. チアノーゼ
20. ピアノガール
21. ABULA
22. 屏風浦
23. 街
24. ロシアのルーレット
25. ホームラン
26. ガロン
27. 宿はなし
<アンコール>
28. その線は水平線
WOWOWライブ「くるり NOW AND THEN さよならストレンジャー / 図鑑」
2015年6月28日(日)17:00~
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大久保ヤマト @mousou_roku
月曜日、これを観覧に行ってた。前情報なしで行って「懐かしい曲やるな」と思ってたらそういう事だった。『街』が最高だった。→くるり「さよならストレンジャー」と「図鑑」再現で魅せた2時間半 - 音楽ナタリー http://t.co/EoAb2sxjEs