PASSPO☆、新体制ツアー完走「みんなを幸せな場所に連れて行く」

PASSPO☆が4月4日に東京・EX THEATER ROPPONGIにて「ワンマンフライトツアー2015 ～more Attention～」のファイナルフライト（ライブ）を開催した。

3月7日からスタートした新体制初のツアーもいよいよファイナルを迎え、本拠地である東京に乗り込んできたPASSPO☆。2部制で行われたこの日のフライトは両部ともに多くのパッセンジャー（ファン）が集結し、8人のクルーたちに向けられた熱いコールがフロアに響き渡った。

1部からキレのあるパフォーマンスでパッセンジャーを魅了するメンバーたち。そんな中ライブ中盤では4月に誕生日を迎える藤本有紀美、安斉奈緒美のために生誕祭が行われ、藤本、安斉、森詩織、岩村捺未が派生ユニットとして活動するはっちゃけ隊による「気分はサイコー！サイコー！サイコー！」では担当カラーの誘導灯（ペンライト）が灯された。2人はパッセンジャーへの感謝の言葉を述べつつ、今後の活動に対する意欲をアピールした。

そして2部ではThe Ground Crewのメンバーによる生演奏に乗せて、1部以上のダイナミックなフライトが繰り広げられた。「Cosmic You」「WANTED!!」で序盤からパッセンジャーを煽るクルーたちは最初のMCで「今日は楽しむ準備できてますかー!?」と呼びかけ、「BABY JUMP～天国への搭乗便～」「Pock☆Star」といったアップテンポなナンバーを畳み掛ける。

その後、彼女たちが今年打ち出していく“アメリカンガールズロック”にちなみ、「GPP」や「キャンディー・ルーム」といった楽曲が海外ドラマふうの恋模様を描いたパフォーマンスとともに届けられる。彼女たちのキュートな一面が垣間見えたあとはさらに激しさを増したセットリストが繰り広げられ、終盤には5月13日にリリースされるニューアルバム「Beef or Chicken?」より新曲「いたずら Rock'n’Roll」「HONEY DISH」が披露された。

アンコール明けには玉井杏奈から「次に歌う曲、私は孤独を感じます。でも私はパッセンジャーさんがいるから全然大丈夫。今日ステージに立てること、明日も生きられることに感謝して歌います」とメッセージが伝えられ、アルバム収録の新曲「Fairy Tale」が歌い上げられた。

歌唱後の告知コーナーではツアーの追加公演「PASSPO☆ワンマンフライトツアー2015追加公演 ～One More Attention～」が決まったことがアナウンスされ、クルーたちはパッセンジャーからの大歓声に包まれる。グループの今後の活動が告知される中、ゆっくりとステージ中央に歩み出た槙田紗子から突然の無期限活動休止がパッセンジャーに伝えられた。槙田は昨年から続く体調不良が原因であることを明かしたうえで「フライトにはしばらく出られないけどPASSPO☆の裏方のお仕事などは可能な限りやっていきたい。でも、今は立ち止まって一度いろいろなことを考えたい時期でもあります」と胸の内を語った。

静まり返るフロアに向かって玉井は「私たちは最終的にみんなを幸せな場所に連れていくことしか考えてない。紗子ちゃんがしばらくいなくなることで衝撃を受けることは覚悟している。それでも私たちはPASSPO☆を続けたいって手を挙げたわけだから、私たちのことをもっと長い目で見てほしいです。私たちは普通のアイドルで終わらせたくないんです。だから紗子ちゃんは自分の将来のためにも今はゆっくり、好きなだけ休んでください」とコメント。これを受けて槙田からは「私が6年間で得たものってなんだろうって考えてたけど、今、黄緑の誘導灯を見て、これがすべてだなって思った。本当に言葉では表せないくらい感謝してます。暗い未来は待ってないと思います。だからこれからも応援よろしくお願いします」と改めてメッセージが伝えられた。

突然の発表に落ち込むパッセンジャーに向けて玉井は「PASSPO☆の暗い未来は考えないで！」と叫んで彼らを奮起させる。そしてクルーたちは仲間との絆を歌った「『I』」をツアーのラストナンバーとして熱唱。最後は全員で「ご搭乗ありがとうございました！」と挨拶してツアーを締めくくった。ここでステージ上のスクリーンに謎の映像が流れ始める。映像の中でクルーたちが「PASSPO☆は立ち止まってはいられないんだ！」と励まし合い気合いを入れると、1つの大きな卵が生み出された。これは5月31日に行われるツアーの追加公演にて孵化するという。パッセンジャーは彼女たちの新プロジェクトを楽しみに待とう。