3人はサポートドラマー・山口美代子とともに終始勢いを絶やすことなく、約2時間で20曲以上もの楽曲を披露。キダモティフォ(G, Cho)、ヒロミ・ヒロヒロ(B, Cho)は豪快に髪を振り乱しながら、中嶋イッキュウ(Vo, G)は艶のある声を響かせながら次々と楽曲を紡いでいった。
キダは「4月の年度始まりのド平日にこんなにいっぱい来てくれてありがとう!」と、序盤からモッシュやクラウドサーフを繰り広げる観客に感謝の気持ちを伝える。そして彼女たちは重厚なボトムとドライブ感のあるサウンド、幻想的なコーラスの「Noradrenaline」や変則的なアンサンブルの「走れ」などさまざまな曲を届ける。また「E」ではタイトなビートの上でスリリングなサウンドを、「POOL」では合唱の声や歓声を受けながら轟音でプレイ。そこかしこから上がる「サイコー!!」の声に中嶋は「ですね!」と爽快に返事をした。
ライブ中盤、「私は皆さんがここに来てくれたことが当たり前だと思いたくない。だから贅沢な思いをさせたいなと思って、今日はたくさんやります!」という中嶋のコメントにフロアが沸き立つ場面も。彼女たちは興奮状態を保ったままファンとの一体感を高めていき、「おやすみ」では鮮やかなコーラスワークを響かせた。
ツアー初日から新旧織り交ぜた楽曲で変則的かつエモーショナルなパフォーマンスを繰り出したtricot。終盤に披露した「庭」では楽曲の途中にキダが「皆さんまだまだ踊れる体力残ってますか!? イッツ、サンバターイム!」と叫んで、山口のドラムソロをフィーチャーしたダンサブルな“サンバタイム”を演出する。3人は楽器を笛、カウベル、マラカスに持ち替えてフロアを煽り、観客を巻き込みながら身を弾ませた。その後再びギターやベースを手にした彼女たちは力強いアンサンブルと切迫感を伴った中嶋のボーカルで観客を圧倒する。さらに中嶋は「初日から容赦しませんよー! 名古屋、かかってこいやー!」と声を張り上げてオーディエンスの興奮を煽った。最後はキダの「ワクワクツアーはまだ始まったばかりです。行ってきまーす!」という言葉で締めくくられた。
次回の「tricotのワクワク変拍子旅行 2015」のライブは4月9日に大阪・なんばHatchで実施される。ツアーの各会場では「ワクワク変拍子旅行 旅のスケッチブック」と題された、ファン参加型のアート企画が行われている。この企画は各会場に置かれたスケッチブックに好きなtricotの楽曲とその理由を書き込んで写真をソーシャルメディアにアップすることで参加可能。写真は今後tricotの作品に使用される予定だ。
tricotのワクワク変拍子旅行 2015 ※終了分は割愛
2015年4月9日(木)大阪府 なんばHatch
2015年4月12日(日)北海道 BESSIE HALL
2015年4月18日(土)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
2015年4月25日(土)広島県 ナミキジャンクション
2015年4月26日(日)福岡県 LIVEHOUSE CB
関連商品
リンク
- 『ワクワク変拍子旅行 旅のスケッチブック』 | tricot.tv
- tricot | トリコ
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
音楽ナタリー @natalie_mu
tricot「ワクワク変拍子旅行」開始!名古屋でぶつけた濃密パフォーマンス http://t.co/bx1iCMuXgk http://t.co/hJP0vBqNa5