このツアーは彼らが最新アルバム「虚言NEUROSE」を携えて10月から行っていたもの。ツアーファイナルのこの日はバンドにとって最大キャパシティとなる新木場STUDIO COASTでのワンマンライブで、会場にはバンド最長ツアーの最後を見届けようと多くのファンが集まりソールドアウトとなった。
会場が暗転するとステージの前に張られた幕に、バンドのアーティスト写真が投影される。するとSEの「monologue」をバックに、アー写の中のメンバーがジャケットを脱いで画面から去る動画に変化。最後に残ったHiro(Vo)がジャケットを脱ぐと、幕に映し出される映像はステージ上のメンバーのシルエットへと切り替わり、「虚言NEUROSE」の演奏が始まる。幕が落ち、バンドは爆音で一気に会場をヒートアップさせた。Hiroが「かかってこいよ、新木場!」と煽れば、Sho(G)も「今日ラストだけど、行けんのか新木場」とファンを焚きつける。5人は続けて「The Story Is My Life 」「最終回STORY」とキラーチューンを序盤から惜しみなく畳み掛けた。
最初のMCでHiroは「ついにやってきました、新木場STUDIO COAST! 本当に感慨深いですね」とうれしそうに語り、「今日、火とか出ちゃったり、レーザーとか使っちゃったりして、めっちゃお金かかってるから(笑)」と演出にも力を入れていることを冗談交じりに口にする。その言葉通りバンドはレーザーや火柱といったド派手な演出でファンを魅了。「Zero Gravity」では色とりどりのレーザーがフロアを飛び交い、巨大なミラーボールが回転するなど、次々にリズムの変わるラウドなダンスナンバーをカラフルに彩った。
中盤、5人はアルバムの最後を飾る「CHiLD -error-」をプレイすると突然ステージから去る。再びステージに姿を現したのはHiro、アコースティックギターを手にしたShoとTeru(G)。3人は椅子に腰掛け、アコースティック編成で「Still 」、テイラー・スウィフト「We Are Never Ever Getting Back Together」のカバーを軽やかに聴かせた。そしてNob(B)、Masack(Dr)も加わりメンバーが揃うと、5人はバンドサウンドで「If I Am…」「『花』 -0714-」「Love Letter」とメロディアスなナンバーを続ける。「If I Am…」ではステージ後方のスクリーンに歌詞を織り交ぜた映像が写し出され、観客はHiroの丁寧なボーカルで紡がれる歌詞に聴き入る。Shoがアコースティックギターに持ち替えた「Love Letter」では細かな泡が場内を舞い、降雪のような演出も施された。
後半、Hiroが「しゃべってもいいですか?」と口を開くと「僕らバンド4年目なんですが、もともと仲がよくて集まった5人じゃないので最初は大変だったの。いろんなことを言われてきてさ。『すぐに消えるだろう』とか『長続きしないでしょ』とか」と話を始める。さらに「でもレコーディングして、アルバムリリースして、ライブして、いろんな思いを噛み締めながら4年間がんばってきまして……。今日これだけたくさんの人の前で、やっと新木場STUDIO COASTでワンマンができるようになりました。この日は、MY FIRST STORYがこれから何年も何十年も続けていくための大事な1歩だと思うのね。これから先……Zeppだったり、武道館だったり、アリーナだったり、東京ドームだったり。だからこれからも応援よろしくお願いします」と真摯に語った。加えて「やっとだよね」とShoに語りかけ、「負けたくないバンドがいっぱいいるんです、俺ら。そのためにもみんなが観たい景色作っていくから、最後まで付き合ってください」と告げ、バンドの演奏は「Drive me」へ。フロント4人はステージの前方まで進み、ファンの顔を見渡しながらプレイ。会場は感動的なムードに包まれた。
しっとりした会場の空気を一転させるかのように投下された「モノクロエフェクター」でバンドの演奏は再びアグレッシブに。Masackは一層力強いドラムでメンバーを導き、Nobは華麗なタッピングでファンを魅了。Hiroの「全身全霊でお前らにぶつかってやるよ。だからお前らも全力で来いよ」との煽りから始まった「Second Limit」ではスモークがステージやフロアを包み込み、勢いそのままに披露された「不可逆リプレイス」では最後にHiroが「ありがとう」とシャウトする。メンバーは思い思いに楽器をかき鳴らし、満ち足りた表情で本編を締めくくった。
アンコールで再びステージに姿を現したHiroは、ファンの声を拾ってフランクに会話。そして「iPhoneで写真を撮ろう」と言い出すも、撮影しようとした途端に電池が切れてしまう。すると「やっといつものマイファスっぽいの出たね!」と楽しそうに言い、ライブを再開させた。バンドは「Bullet radio」「Take it Back!!」と1stアルバムの楽曲を連投。Hiroはステージを降りて、フロア最前列の柵の上でファンに支えられながら歌唱し、会場は熱狂の渦に包まれた。曲後には楽器を置いて帰ろうとするメンバーをHiroが「ギターを持て! スティックを握れ! ベースを持て!」と一喝。「暴れ足りないの!」と言い、「不可逆リプレイス」を再度プレイする。曲中にはHiroが「やっとここまで来れたよ。ここまで連れてきてくれてありがとう。みんなが見てみたい景色、必ず俺らが作るからさ。絶対越えてみせるからさ!」と決意を言い放った。5人はさらにこの日2度目の「Second Limit」をドロップ。熱狂のうちに、自身最大キャパシティでのワンマンライブを終えた。メンバーが去ったあとも名残惜しそうにステージに残ったHiroは最後に、マイクを持たず肉声で「これがマイファスにとってただの通過点になるように、いつか東京ドームできるようにこれからも突き進むんで、応援よろしくお願いします!」と宣言し、大きな拍手の中ゆっくりとステージをあとにした。
なおMY FIRST STORYはメンバーのインフルエンザのため延期していたツアー4公演の振替公演を4月に行うことをアナウンスしている。対象公演に参加予定だった人はオフィシャルサイトで詳細の確認をお忘れなく。
MY FIRST STORY「虚言NEUROSE TOUR FINAL」
2015年1月17日 新木場STUDIO COAST セットリスト
SE monologue
01. 虚言NEUROSE
02. The Story Is My Life
03. 最終回STORY
04. ROOM
05. Black Rail
06. Fake
07. Zero Gravity
08. Awake
09. CHiLD -error-
10. Still
11. We Are Never Ever Getting Back Together(Taylor Swift Cover)
12. If I Am…
13. 「花」 -0714-
14. Love Letter
15. Drive me
16. Calling you
17. Someday
18. モノクロエフェクター
19. Second Limit
20. 不可逆リプレイス
<アンコール>
21. Bullet radio
22. Take it Back!!
23. 不可逆リプレイス
24. Second Limit
MY FIRST STORY「虚言NEUROSE TOUR」振替公演
2015年4月3日(金)熊本県 熊本B.9 V2
2015年4月4日(土)長崎県 DRUM Be-7
2015年4月6日(月)愛媛県 松山サロンキティ
2015年4月7日(火)広島県 広島CLUB QUATTRO
リンク
- MY FIRST STORY OFFICIAL WEB SITE
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慈陽 φφ jiyuu φφ living on a prayer🔯I'm a prayer🛐 @jiyuu_Arion
20曲以上もやってたんだ。
あっという間で、オールスタンディングも苦にならなかったどころか、跳ね回ったし。
MY FIRST STORY「大事な1歩」万感の新木場ワンマン - 音楽ナタリー http://t.co/v6dPre2MLP