竹内まりや感謝の涙、33年ぶりツアー武道館で完走

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竹内まりやが全国ツアー「souvenir 2014」のファイナルを12月20、21日に東京・日本武道館にて開催した。この記事では21日公演の模様をレポートする。

竹内まりや「souvenir 2014」日本武道館公演の様子。

竹内まりや「souvenir 2014」日本武道館公演の様子。

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彼女にとって33年ぶりの全国ツアーである「souvenir 2014」は開催発表時から話題を呼び、全6カ所9公演で7万5000人を動員。武道館公演は両日9500人が詰めかける盛況ぶりとなった。大きな期待感が場内にあふれる中、英語のアナウンスが流れて開演すると、ステージ上の白いベールが上がり、山下達郎のツアー「Maniac Tour ~PERFORMANCE 2014~」と同じメンバーによる10名編成のバンドが姿を現す。1曲目は2000年に行われた前々回のワンマンライブと同じく、アッパーなロックンロールナンバー「アンフィシアターの夜」だった。

主役の竹内はコバルトブルーのパンツスーツを着て舞台袖から登場。2曲目の「家(うち)に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)」ではエレキギターを弾きながら「本日の武道館で、このツアーもファイナルとなりました。メンバー一同張り切っておりますので、どうぞ最後まで楽しんで帰ってください!」と挨拶する。その後のMCでは「出会わなければ歌の道に進んでいない、憧れのThe Beatlesが立ったこの武道館に、まさか59歳の自分が立つなんて思っていませんでした。感慨無量でございます」と話し、35年のキャリアの始まりであるデビュー曲「戻っておいで・私の時間」と2ndシングル「ドリーム・オブ・ユー」を送った。

中盤に入ると、佐橋佳幸(G)、宮里陽太(Sax)、山下(Per)というアコースティック編成による「五線紙」、中森明菜に提供した曲のセルフカバーでライブ初披露となる「OH NO, OH YES!」、幅広い世代に人気の「元気を出して」、ムーディな「ウイスキーが、お好きでしょ」などを披露。観客は優しく深みのある竹内の歌声に酔いしれつつ、凄腕ぞろいのバンドのプレイも堪能していた。

またMCでは、竹内とバンドメンバーによるやり取りで笑いが起こることも多々あった。竹内はツアーのリハーサルで行っていた遊びを再現しようと、早口言葉やなぞなぞをメンバーに問いかけて回る。山下が早口言葉を言えずに噛んでしまうと「たっつぁん早口なのに早口言葉は苦手なのよね」と声をかけ、山下は「舌が短いから」と返した。さらに竹内が客席と会話する場面も多く、終始和やかなムードでライブは進行した。

後半はアップテンポな「幸せのものさし」や「Sweetest Music」で盛り上がる展開に。「プラスティック・ラヴ」では2コーラス目で突如山下がメインボーカルとして歌うサプライズ演出に歓声が上がる。ちなみに今年8月の「SWEET LOVE SHOWER 2014」では、同曲が山下と竹内のデュエットで披露されている。

本編終盤、最新アルバム「TRAD」収録の「静かな伝説(レジェンド)」を歌唱している最中、感極まり歌詞が詰まるシーンもあったこの日の公演。その後のMCでは「ツアーを始めるにあたって、33年ぶりで体力が持つのか不安でした。ただ、やろうと決心した理由はただ1つ。CDを聴いて応援してくださっている皆さんにお会いしたい、感謝の意を伝えたい。その一心だったのですが、今は本当にやってよかったと思います。本当にありがとうございました」とお礼を述べてツアーの“目的”を果たし、自身の人生を振り返って「運に恵まれてここまで来ました。歌は自分の思いだけでは続けられません。歌える環境があってこそのことです」と、この35年の活動を支えたパートナーの山下、バンドメンバー、スタッフ、メディア、リスナーに改めて感謝を述べる。ラストはそんな万感の思いを込めて「人生の扉」を熱唱した。

アンコール1曲目は、竹内とコーラス隊で「ケンタッキーフライドチキン」のクリスマスCMでおなじみの「すてきなホリデイ」。さらに初期のヒット曲「不思議なピーチパイ」「September」をメドレーで歌いながら竹内がステージ両翼へ手を振りに行くと、アリーナは総立ち状態に。次の「J-BOY」で場内のボルテージがピークに達した瞬間、銀テープが客席に放たれた。ライブの大成功を象徴するような光景をあとに、バンドメンバーはステージを去る。

その後、山下、竹内、コーラス隊の計5人がアカペラで「リンダ」を披露。続いて山下と竹内の2人で「Let It Be Me」をデュエット。どちらも卓越したハーモニーが武道館に響き渡り、拍手喝采が沸き起こる。竹内の夫でありバンドマスターを務める山下は、このツアーを総括して「33年ぶりのまりやのツアーでした。初めは私、正直言って不安な部分もあったんですが、全6カ所つつがなく終えることができまして、これもひとえに皆さんのおかげです。本人のがんばりもどうぞ褒めてやってください」と話し、竹内を1人残していった。

竹内は約3時間におよぶライブの最後に、ピアノ弾き語りで「いのちの歌」を歌唱。観客の拍手が鳴り止まない中、彼女は涙を拭いながら深く長いお辞儀をして33年ぶりのツアーを締めくくった。

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竹内まりや「souvenir 2014」
2014年12月21日 日本武道館 セットリスト

01. アンフィシアターの夜
02. 家(うち)に帰ろう(マイ・スイート・ホーム)
03. マージービートで唄わせて
04. Forever Friends
05. 戻っておいで・私の時間~ドリーム・オブ・ユー
06. 五線紙
07. たそがれダイアリー
08. OH NO, OH YES!
09. 元気を出して
10. ウイスキーが、お好きでしょ
11. 告白~シングル・アゲイン
12. 象牙海岸
13. 駅
14. 幸せのものさし
15. プラスティック・ラヴ
16. Sweetest Music
17. 静かな伝説(レジェンド)
18. 人生の扉
<アンコール>
19. すてきなホリデイ
20. 不思議なピーチパイ~September
21. J-BOY
22. リンダ
23. Let It Be Me
24. いのちの歌

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