11月に大阪・NHK大阪ホールにて、大阪公演を大盛況のうちに終了させた彼ら。「スーツケースの恋人たち」というサブタイトルが付けられた東京公演は早々にチケットがソールドアウトしており、ファンの期待値の高さが伺えた。
機材トラブルにより30分遅れて始まったこの日のライブは、田草川亮太(Cello)、宇津木あい(Violin)、禹貴惠(Violin)、田中景子(Viola)からなる4名のサポートオーケストラを交えた「Sweet Dreams」で華やかにスタート。躍動感のあるリズムに合わせてハンドクラップが湧き上がる中、紗幕が振り落とされると巨大なシャンデリアやバーカウンター、ソファが設置された贅沢なステージセットの中で演奏する金井政人(Vo, G)、リアド偉武(Dr)、柿沼広也(G, Vo)、安井英人(B)、東出真緒(Violin)の5人の姿があらわになった。
バンドは金井の「今日我々はありとあわゆる手を使って、皆さんを楽しませてみせます」という宣言通り、人気曲を序盤から惜しみなく繰り出していく。イントロが鳴らされるたびに客席からは歓喜の声が上がった。ライブの前半ではリアドと安井からなるリズム隊の巧みなプレイと、金井と柿沼の陽気なギターリフが特徴のパーティソング「Zoo at 2 a.m.」やファンとの掛け合いが一体感を高めた「alongside」、東出の叙情的な旋律が際立つロックチューン「かくれんぼ」などのナンバーが披露された。
中盤ではセンチメンタルなメロディが印象的な懐かしいナンバー「『それはきっと天使が長く勤まらない理由』」が披露されたり、ミドルチューン「君想う、故に我在り」「RAINBOW」がオーケストラを交えてスケール感たっぷりに届けられたりと、ホール会場ならではの“聴かせる”パートが繰り広げられる。拍手喝采がステージに贈られる中、金井はアコースティックギターをストロークしながら「春は風のように」を歌い出し、観客は軽やかなカントリー調のナンバーに身体を揺らした。
終盤のMCで金井はコーヒーショップを訪れた際に、カップに「BIGMAMA 金子さんへ」と書かれたというエピソードを話し、愛称である“金井王子”が“キムタク”のように略されたのではないかと独自の解釈を語る。会場中で笑いを起こしたのち、バンドは東海エリア限定でリリースした新曲「ワンダーラスト」をハイテンションにパフォーマンスした。その後BIGMAMAは「秘密」「Swan Song」とキラーチューンを畳み掛け、会場をさらに熱狂させていく。とどめに「荒狂曲“シンセカイ”」を投下し、客席の熱気がピークを迎えたところでライブ本編を終了させた。
アンコールでは2月25日にリリースするニューアルバム「The Vanishing Bride」の中から、唯一のバラードナンバーだという「Lovers in a suitcase」が初披露された。東出がサポートメンバーの4人を1名ずつ紹介したあと、バンドは彼らを交えた9名で「計算高いシンデレラ」をプレイ。この日最後の演奏曲となった「until the blouse is buttoned up」で金井は「ここにいる全員でBIGMAMAです! ありがとうございました! 一番デカい声聞かせて!」と言い、それに対して観客はタオルを掲げながらステージに向けて盛大なシンガロングを贈る。ハートウォーミングな雰囲気に包まれながら「Milkahoric 2014」東京公演は幕を下ろした。
BIGMAMA「"Milkahoric 2014" ~スーツケースの恋人たち~」
2014年12月14日 TOKYO DOME CITY HALL セットリスト
01. Sweet Dreams
02. Mr. & Mrs. Balloon
03. 最後の一口
04. Paper-craft
05. No.9
06. Zoo at 2 a.m.
07. alongside
08. かくれんぼ
09. Royalize
10. I'm Standing on the Scaffold
11. 『それはきっと天使が長く勤まらない理由』
12. 君想う、故に我在り
13. RAINBOW
14. 春は風のように
15. ワンダーラスト
16. 秘密
17. Swan Song
18. 荒狂曲“シンセカイ”
<アンコール>
19. Lovers in a suitcase
20. 計算高いシンデレラ
21. until the blouse is buttoned up
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