紅白幕が張られ、ダルマ、金の招き猫など“めでたい”アイテムが並んだステージにひときわ目立つ「祝 ふぇのたす メジャーデビュー」の文字。ふぇのたすが用意したサプライズに場内は開演前からざわめいていた。
開演時刻を少し過ぎた頃、スクリーンにふぇのたすメンバー出演のオープニングムービーが上映される。映像が終わり、みこ(Vo)、ヤマモトショウ(G, Syn)、澤"sweets"ミキヒコ(Dr)の3人が登場すると、みこは「来年の3月にメジャーデビュー決定しました! おめでたす!」と言いながら紅白のテープをカットして「おめでたす」でライブをスタートさせた。
三三七拍子や万歳三唱などをひとしきり行ったあと、サポートメンバーの高木祥太(B)、rionos(Syn, Cho)をステージに迎え入れるとバンドは「スピーカーボーイ」「ファッション戦争」の2曲を演奏し、会場の熱気をグンと引き上げる。ヤマモトが「この曲を渋谷QUATTROでやることに意味がある」と告げてから披露したのは「有名少女」。彼が敬愛するNUMBER GIRLが初のライブCD「シブヤROCKTRANSFORMED状態」を収録した会場で、「透明少女」のオマージュナンバーを演奏してみせた。その後バンドはアーケード版「太鼓の達人」に収録されている「電子ドラムの達人」をプレイ。澤は電子ドラムで“達人”のごとく高速リズムをたたき出し、みこはそのリズムに乗りながら早口で同曲を歌い上げた。
みこの振付に合わせて会場全体がダンスを踊る「おばけになっても」、ミドルチューン「チーズケーキコンプリーション」を経て、ライブはMCパートへ。ここでは酒好きを名乗るみこたっての希望で、メジャーデビューを祝した鏡開きが行われ、ふぇのたすメンバーは升を掲げて観客と乾杯した。
バンドはその後、各パートのテクニカルなプレイを見せつけた「たびたびアバンチュール」、みこがこぶしの効いた歌声を響かせながら会場中を練り歩いた「ヘッドホンガール」、観客も一緒に寿司を握る振付をする代表曲「すしですし」の3曲を披露。最後の1曲を残し、ヤマモトはこの日のために用意してきたという手紙を読み上げる。彼はふぇのたす結成からこれまでの経緯やメンバー、スタッフ、ファンへの感謝の言葉を語り、「今日は1つのスタートという気がしますが、僕らは何かタイムを競っているわけではないので、スタートもゴールも何回でもこれから決めることができます。これから先たくさんのスタートとゴールを一緒にメンバー、そして皆さんと楽しめたらと思っています。ありがたす!」と締めくくった。
そしてバンドは本編最後を「夜更かしメトロ」で彩る。曲中みこは「ふぇのたすはもっともっと前へ進んでいきますので、これからもお付き合いください!」と叫び、アウトロのトラックが流れる中、バンド全員はステージをあとにした。
アンコールを受け、ステージにみこ、ヤマモト、澤の3人が現れると、客席を背に記念撮影を実施。そしてそのまま3人は「たす+たす」へと突入していき、大きく会場を揺らす。サポートメンバーを再びステージに呼び込むと、ふぇのたすが主題歌および劇中歌を手がけた映画「おんなのこきらい」が2月14日より全国公開されることを告知してから、ラストナンバー「ありがたす」をプレイ。終始お祝いムードの中、観客の盛大な拍手をもってこの日のライブは終了した。
ふぇのたす「2014ねん、ふゆ~東京~」
2014年12月11日 渋谷CLUB QUATTRO セットリスト
01. おめでたす
02. スピーカーボーイ
03. ファッション戦争
04. 有名少女
05. 東京おしゃれタウン
06. かわいいだけじゃダメみたい
07. 電子ドラムの達人
08. おばけになっても
09. チーズケーキコンプリーション
10. たびたびアバンチュール
11. ヘッドホンガール
12. すしですし
13. 夜更かしメトロ
<アンコール>
14. たす+たす
15. ありがたす
リンク
- ふぇのたすオフィシャルホームページ
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ふぇのたす、終始“おめでたす”な渋谷QUATTRO公演 - 音楽ナタリー http://t.co/Yora8NHWix