パスピエ、思い出の下北沢GARAGE凱旋「ここがあってこその俺ら」

昨日11月17日、パスピエが全国ツアー「パスピエ TOUR 2014 "幕の外ISM"」の東京・下北沢GARAGE公演を行った。

下北沢GARAGEは、パスピエが初めてライブを行い、その後も頻繁に出演していた思い出のライブハウス。GARAGEの開店20周年も兼ねて実現した今回の“凱旋”公演は、180人のキャパシティに対して約10倍のチケット申し込みが殺到するというプレミアムな回となった。

満員の観客がスタンバイする中、大胡田なつき（Vo）、成田ハネダ（Key）、三澤勝洸（G）、露崎義邦（B）、やおたくや（Dr）は勢いよくライブを開始。序盤のMCは同会場にまつわる話題が中心で、「成田ハネダ」の芸名はGARAGEの元店長が命名したこと、当時バンドを探していたやおとドラマーを探していたメンバーを結び付けたのがGARAGEであることを告白し、成田は「私、成田ハネダはここGARAGEがなかったら存在してないのです！」と胸を張り、「お世話になった場所が20周年ということで華を添えられればいいなと思って、こういう形でやれてすげえうれしいです」と心境を述べた。

彼らは最新アルバム「幕の内ISM」の収録曲や11月15日に配信リリースされたばかりの新曲「贅沢ないいわけ」、ライブで鉄板のキラーチューンなどを惜しみなく演奏。中盤のある曲では大胡田が緊張しながらソプラノリコーダーを吹いて、貴重な楽器演奏を披露するというシーンもあったが、アッパーなナンバーの続く後半の場内はむせ返るほどの熱気であふれる。

リーダーの成田はそんな光景を見つめながら「大きなフェスやイベントにも出させてもらっていますが、こういう場があってこその俺らだし、ライブハウスシーンの力に少しでもなれればいいなって思ってるんです」と熱弁。「もしかしたら下北沢っていう場所やこういうライブハウスに初めて来た人もいるかもしれないけど、ここに出てるいろんなバンドにもぜひ興味を向けてほしいです。一緒に盛り上げていきましょう」とシーンの興隆を促すメッセージを送った。

なお、このツアーは今後12公演を予定しており、12月21日に東京・Zepp DiverCity TOKYOにてファイナルを迎える。