「感謝してるよ」andymori、武道館で解散

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andymoriが10月15日、東京・日本武道館にて解散ライブを行った。

andymoriラストライブの様子。(撮影:佐藤哲郎)

andymoriラストライブの様子。(撮影:佐藤哲郎)

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昨年9月に予定されていた武道館公演で解散するはずだったが、小山田壮平(Vo, G)のケガの療養のため延期になり、改めて今年9月の「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2014」での解散をアナウンスしていたandymori。しかしこのステージ上で小山田が「もう1回ライブやろう!」と言ったことをきっかけに、1年越しの武道館で有終の美を飾ることとなった。正真正銘のラストライブとなったこの日、彼らは特別な演出は用いず、通常通りのシンプルなセットでアンコール含む全41曲をファンに届けた。

小山田壮平(Vo, G)(撮影:佐藤哲郎)

小山田壮平(Vo, G)(撮影:佐藤哲郎)[拡大]

藤原寛(B)(撮影:佐藤哲郎)

藤原寛(B)(撮影:佐藤哲郎)[拡大]

岡山健二(Dr)(撮影:佐藤哲郎)

岡山健二(Dr)(撮影:佐藤哲郎)[拡大]

定刻ぴったりにSEが流れ、大歓声を浴びながらメンバーが姿を見せる。客電が一気に点灯し場内がパッと明るくなったことを合図に、「ベンガルトラとウィスキー」からいよいよライブがスタートした。いっせいに手を挙げて踊り出すオーディエンスを前に、小山田は藤原寛(B)、岡山健二(Dr)の生み出す強固なリズムに乗せて声を張り上げる。小山田、藤原、岡山がアカペラで聴かせる「愛してやまない音楽を」では、武道館に3声のハーモニーと手拍子だけが響きわたり、会場の大きさを感じさせない親密な空気が流れた。

観客は1曲1曲を噛みしめるように耳を傾け、パフォーマンスが終わるごとに盛大な拍手を送る。曲間にはメンバーの名前やバンド名を呼ぶ声が多く飛び交った。「青い空」まで5曲を続けると、小山田はここで初めて「ありがとう」とつぶやく。「こんばんは、andymoriです」と切り出した1回目のMCでは、階層ごとに観客に呼びかけるも1階席を2階席、2階席を3階席と取り違えてしまい、ファンの指摘を受けてやり直すというほほえましい場面も見られた。さらに彼は赤いTシャツを着ていた藤原を「赤レンジャー」、黄色いTシャツの岡山を「黄レンジャー」と紹介。大舞台でも普段と変わらない、気取らない会話が客席を和ませた。

「みんなに歌いたいと思います」という小山田の言葉から始まったブロックでは、「ボディーランゲージ」「MONEY MONEY MONEY」「遠くへ行きたい」と緩急のついたセットリストが展開される。唐突に繰り広げられた、今日は「世界手洗いの日」であり広島東洋カープが初優勝した日だというたわいない話もそこそこに、バンドは続々と楽曲を繰り出していく。最後のオリジナルアルバムとなった「宇宙の果てはこの目の前に」のタイトル曲のときには、ステージ後方から照らされたライトによって全身で演奏する3人のシルエットが浮かび上がり、曲調ともあいまって感動的な光景が広がった。

「夢見るバンドワゴン」を終えて一息つくと、小山田は「本当にたくさんの人に感謝してます。みんなの力もらってやってきたし。スペースシャワーTVの『SWEET LOVE SHOWER』で解散する予定だったんですけど、わがままを言ってしまい、解散延期になった」と話し出す。スペシャアプリを通じて本公演が生配信されていることを説明し、「アプリの前のみんなに寛から贈る言葉を」と藤原にバトンを渡した。藤原は「感謝してます、ありがとう」と、言葉は少ないながらもまっすぐに思いを伝える。さらに岡山は「どこで観ようと関係ないと思うので、楽しんでください」とメッセージを送った。小山田が「ありがとうほんと、みんな。ありがとう。感謝してるよ」と告げたのち、バンドは「16」から一気にクライマックスへと突き進む。復帰後のライブで披露されていた新曲「おいでよ」が観客の心を揺さぶり、カラフルな照明と回るミラーボールが華を添えた「クラブナイト」が客席をダンスホールに変える。「すごい速さ」まで12曲を連続してプレイした彼らは、ミドルテンポの新曲「それでも夜は星を連れて」で場内をセンチメンタルなムードに包み、本編を締めた。

andymoriラストライブの様子。(撮影:佐藤哲郎)

andymoriラストライブの様子。(撮影:佐藤哲郎)[拡大]

アンコール曲が始まる前にファンの「最後だよー!」という声に「最後だねえ……」としみじみと応えた小山田は、再び「アリーナ!」と階層ごとの観客に呼びかけたものの「恥ずかしいね、ちょっと」と照れ笑いを浮かべる。そして喉を潰さんばかりの絶叫が胸を打った「andyとrock」、「バンドを組んでいるんだ すごくいいバンドなんだ」という歌詞が印象的に響いた「ユートピア」と続き、ラストナンバーには「Life Is Party」が選ばれた。切れ味の鋭いギターサウンドで軽快に幕を引き、「ありがとう!」と残して足早に舞台を去った3人。武道館を埋め尽くすファンに見守られながら、2007年の結成から約7年間にわたるandymoriとしての活動に終止符を打った。

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andymori ラストライブ
2014年10月15日 日本武道館 セットリスト

01. ベンガルトラとウィスキー
02. 愛してやまない音楽を
03. everything is my guitar
04. グロリアス軽トラ
05. 青い空
06. ハッピーエンド
07. スパイラル
08. ボディーランゲージ
09. MONEY MONEY MONEY
10. 遠くへ行きたい
11. ジーニー
12. 空は藍色
13. サンセットクルージング
14. 都会を走る猫
15. Sunny Side Diary
16. ダンス
17. ネオンライト
18. インナージャーニー
19. クレイジークレーマー
20. サンシャイン
21. 宇宙の果てはこの目の前に
22. 夢見るバンドワゴン
23. 16
24. おいでよ
25. Sunrise & Sunset
26. シンガー
27. カウボーイの歌
28. 路上のフォークシンガー
29. ベースマン
30. FOLLOW ME
31. クラブナイト
32. 兄弟
33. 投げKISSをあげるよ
34. すごい速さ
35. それでも夜は星を連れて
<アンコール>
36. 1984
37. andyとrock
38. ユートピア
39. 革命
40. Peace
41. Life Is Party

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コマツ(我々/デアデビ) @km2mkt2

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