犬レイプも登場！灼熱の「日々ロックフェス」

昨日8月13日に東京・新宿JAMにてイベント「日々ロックFESTIVAL vol.4」が開催された。

これは映画「日々ロック」が11月22日より劇場公開されることを記念して行われたもの。イベントでは映画に楽曲提供をしている、細身のシャイボーイ、爆弾ジョニー、The SALOVERS、忘れらんねえよによるライブのほか、The SALOVERS扮する劇中バンド“犬レイプ”のライブや、入江悠監督と映画の音楽プロデュースを務めたいしわたり淳治によるトークショーなども実施された。なお劇中の舞台となるライブハウス「モンスターGOGO」が新宿JAMを参考していることからこの日の会場が決定。ライブハウスは大勢のファンで超満員となり、灼熱の中で各バンドによる熱演が行われた。

最初にステージに登場したのは細身のシャイボーイ。アコースティックギターによる弾き語りで「あの娘の恋がうまくいきませんように」を熱唱すると、「日々ロック」への思いを冗談を交えた独特の口調で熱弁した。そして最後に彼は劇中バンド“ザ・ロックンロールブラザーズ”のメンバーを演じた前野朋哉と黒猫チェルシーの岡本啓佑を急きょ呼び込み、豪華な編成で劇中歌「脳みそ」を披露する。会場は思わぬ光景に大盛り上がり。細身のシャイボーイは「日々ロックの世界に入ったみたいで、俺泣きそう」と感激した様子を見せ、ステージを後にした。

続く爆弾ジョニーは映画の主題歌「終わりなき午後の冒険者」からライブをスタートさせる。軽快なロックナンバーにあわせ、フロアからは手拍子とシンガロングが発生した。「おかしな2人」ではりょーめー（Vo, G）がフロアにクラッカーを投げ入れ一斉に鳴らさせたり、「キミハキミドリ」では忘れらんねえよを真似て、EXILEの「Choo Choo TRAIN」の振付のようにフロアの中央でファンを一列に整列させ順番に回らせたりと、観客を巻き込むパフォーマンスで会場を沸かせた。

The SALOVERSは登場するなり「ディタラトゥエンティ」「オールド台湾」を畳み掛けアグレッシブにライブを展開する。「犬レイプの前身バンド、The SALOVERSです」と自己紹介すると、バラード「ペンシルフィッシュ」を挟み、この日配信リリースされた新曲「喉が嗄れるまで」へ。古舘佑太郎（Vo, G）は同曲を映画「日々ロック」の撮影時に制作したと言い、「日々ロックの影響を受けまくってる」と説明。そしてストレートなロックチューンを、まさに“喉が嗄れ”そうになるほど熱く歌唱した。

ここでステージにはMCの高山都と芦沢統人が現れ、入江悠監督といしわたり淳治を呼び込みトークショーが始まる。2人は入江が今作を手がけるに至った経緯や、楽曲提供するバンドへいしわたりが細かい指示を記載した手紙を送ったエピソードなど、映画にまつわる裏話を次々と明かした。また草壁まもる役の前野朋哉、依田明役の岡本啓佑、新庄役の落合モトキも登場し和気あいあいとした雰囲気がライブハウスにあふれる。そこへ登場したのはThe SALOVERSと蛭子能収による劇中バンド・犬レイプ。The SALOVERSの4人は手ぬぐいをかぶり、アコースティックギターを手に横1列に並び、蛭子はバンドの“象徴”として犬のぬいぐるみを持ち4人の後ろをふらふらと歩き回る。「百姓勃起」のサビでは「一揆！ 一揆！」というコールが場内に響き渡った。歌唱後は高山と芦沢が再び現れ、犬レイプのトークへ。古舘は「百姓勃起」は予備のために3分で作った曲だと告白したほか、初演技の感想などを語った。するとステージに爆弾ジョニーのメンバーが「犬レイプを観逃した」と言いながら乱入。古舘は、もう1度観たいという彼らのリクエストに応え「百姓勃起」のサビを歌唱し、場内は再び「一揆！」コールに包まれた。

会場の熱気もそのままにいよいよ最後のアクト、忘れらんねえよへ。「アンパンマンのマーチ」が会場に流れると、客席後方のPAブースから「新宿JAMだけにジャムおじさんです」という声とともに、顔にメイクを施した柴田隆浩（Vo, G）が顔を出す。後方からステージへと移動した柴田に続き、梅津拓也（B）、酒田耕慈（Dr）も「アンパンマンのマーチ」に合わせて登場。3人は「CからはじまるABC」でライブを始め、2曲を終えると柴田は「改めましてDragon Ashです」とあいさつし笑いを誘う。優しい表情で「この高鳴りをなんと呼ぶ」を歌い上げると、「日々ロックの歌、歌いまーす」と紹介し「今夜いますぐに」を激しくパフォーマンスした。「ばかばっか」では柴田が、爆弾ジョニーが“Choo Choo TRAIN”を実施したことに言及。「俺は質より量だ」と言い放ち、サビで全員にその場で回らせるという異様な光景を生み出し、熱狂のうちに本編を終了させた。

アンコールで再び登場した柴田は集まったファンへ「あんたら最高のバカだね」と話し掛け笑顔を見せる。続けて試写会で主演の二階堂ふみと遭遇したときのエピソードを酒田と語り合った。そしてラストナンバー「バンドやろうぜ」をドロップ。「日々ロック最高ー！」と叫びステージを締めくくる。と思いきや、爆弾ジョニーのりょーめーが「これで終わると思うなよー」と言い、出演バンドが全員ステージに登場。ステージいっぱいの出演者全員でHOUND DOGの「ff（フォルティシモ）」を歌唱する。フロアにはステージからの煽りを受けてサークルができたり、なぜかりょーめーと柴田、酒田と爆弾ジョニーのタイチ（Dr）による相撲の取り組みが行われるなど、予測不能な結末に。場内は異常な熱気に包まれ、大団円のうちにイベントは終了した。

なお映画「日々ロック」は11月22日より公開される。