片平里菜、笑顔と涙の完全生声ライブ完遂

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片平里菜が昨日7月11日、全国弾き語りツアー「片平里菜 あの場所で偶然 弾き語りツアー2014」のファイナル公演を東京・自由学園明日館で行った。

客席を歩き回りながら「Come Back Home」を歌唱する片平里菜。

客席を歩き回りながら「Come Back Home」を歌唱する片平里菜。

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5月12日に宮城・BLUE RESISTANCEからスタートしたこの弾き語りツアーは、約2カ月をかけて全国22会場を巡回。最終公演となったこの日のライブではマイクとアンプを一切使用しない、生声とアコースティックギターのみで2時間以上にわたるステージが展開された。

「片平里菜 あの場所で偶然 弾き語りツアー2014」自由学園明日館公演の様子。

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国の重要文化財にも指定された、歴史を感じさせる会場にはドレスコードに設定された制服や白いシャツを着用した約250名の観客が集結した。通常のライブとは異なりどこか厳粛な空気が漂う中、片平はシーンと静まり返った会場に何の前触れもなく登場。片平は床に予備のピックを1枚置き、そのまま抱えていたアコースティックギターをつま弾きながら、デビュー曲「夏の夜」からライブをスタートさせた。観客はスピーカーを使わない、ダイレクトに響く歌声とギターの音色に静かに耳を傾ける。ときに囁くように、ときに力強くと緩急を付けて熱唱する片平は、1曲歌い終えると「こんにちは。片平里菜です。不思議な雰囲気ですね」と笑顔で挨拶。いつもより若干静かに振る舞う観客に対し、彼女は「ちょっと緊張してます?(笑) 私もちょっと緊張してます」は微笑んでみせ、「一緒に、いい夜にしましょう」と最初のMCを締めくくる。

ライブの合間に観客と歓談する片平里菜。

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2曲目にエモーショナルな「心は」を披露すると、片平はチューニングをしながら観客に「今日はどこから来ましたか?」などと話しかける。そしてチューニングを終えると、それまでのスローナンバーから一転して「tiny room」「Hey boy!」といったミディアムテンポの楽曲を連発。歌やギター以外にも片平が足でリズムを取る音までもが響き渡る中、客席の熱気は徐々にヒートアップしていく。特に「Hey boy!」では片平が「遠慮してます?(笑) 大きい声出してもいいんですよ?」と観客を煽り、恒例となったコール&レスポンスでは片平の歌やギターをかき消すほどのレスポンスが会場中に鳴り響いた。いつも以上に熱の入ったレスポンスに対して、片平は最後に「ありがとうございます。負けました(笑)」とうれしそうに話す一幕もあった。

2階席で「Come Back Home」を歌唱する片平里菜。

2階席で「Come Back Home」を歌唱する片平里菜。[拡大]

キャロル・キングのカバー「You've Got A Frined」や、「ぺんぺん草」「最高の仕打ち」「teenage lovers」「あなた」といったじっくり聴かせるオリジナル曲を立て続けに歌唱したあと、片平は「退屈してませんか、静かな曲ばかりで?(笑)」と茶目っ気たっぷりに語る。すると彼女はアップテンポでギターをカッティングし始め、「どうしたいかわかりますか?」と観客に話しかける。そのまま手拍子の練習をすると、ヒットシングル「Oh JANE」になだれ込んだ。曲のサビでは事前に練習した手拍子もフィーチャーされ、会場は再び熱気を取り戻す。そのまま1stアルバム「amazing sky」収録曲「CROSS ROAD」を経て、ライブではおなじみのナンバー「Come Back Home」に突入。恒例となった観客との合唱もいつも以上に熱の入ったもので、それに感化されたかのように片平はステージ左右を動き回るだけでなく、客席に下りて歩き回りながら弾き語りを続ける。彼女は1階席のみならず、曲を続けながら2階席にまで移動して「Come Back Home」を歌い、多くの観客を喜ばせた。

この日一番と言える盛り上がりの中、片平は「めちゃめちゃ楽しいね! 1人で弾き語りやってるから、参加してもらえると楽しくて」と率直な感想を吐露。そして最後に「これからも皆さんの生活に寄り添うような歌を作っていきたいと思います」と宣言してから、1stアルバムのタイトルにも用いられた「amazing sky」を歌い上げてライブ本編を終えた。

片平が笑顔でステージを降りると、客席からはすぐにアンコールを求める手拍子が発生。しばらくしてからステージに再登場した片平は力強い手拍子に対して、「やっと元気が出てきましたね(笑)」と冗談を口にした。そして「ライブ本編で触れなかったけど、ドレスコード。めちゃめちゃ素敵ですよ」と、ほぼ白一色に染まった客席を眺めながらうれしそうに話すと、そこから代表曲「女の子は泣かない」に突入。終始歌い続ける観客を前に、片平は笑顔で歌い続けるが、転調のタイミングで歌詞が飛んでしまう。そんな彼女をカバーするように、観客はさらに大きな声で合唱して「女の子は泣かない」は終了した。

ライブのエンディングで感極まる片平里菜。

ライブのエンディングで感極まる片平里菜。[拡大]

アットホームな空気に包まれたライブもいよいよエンディングを迎える。片平は「寂しいなあ……ツワー終わるんで……大変だったけど(笑)」と冗談を交えつつ、「あ、よいお知らせです。秋にワンマンツアーが決まりました!」と大事な情報をさらっと告知。観客を喜ばせたところで、ラストナンバー「始まりに」をしっとりと歌い始めた。心のこもった歌声に観客が聴き入っていると、片平が突如歌詞を詰まらせ、そのまま号泣するというハプニングが発生。何度も歌おうとするも涙で言葉にならない彼女を、観客は精一杯の合唱でフォローする。感極まりながらも最後まで歌い終えた彼女は、「めちゃめちゃ……うん、がんばります。楽しんで音楽をやっていこうと思うんで。ありがとうございました!」と再び笑顔を見せてからステージをあとにした。

片平里菜

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ライブはここで終わるはずだったが、それでも帰ろうとしない観客は再度アンコールを求める手拍子を始める。するとすぐステージに戻ってきた片平が「何も考えてないんだけど……どうする? 質問コーナー?(笑)」と、チューニングをしながら客席に語りかけた。そして客席からおのおの聴きたい楽曲のタイトルが上がり、「まだあんまり練習してないんだけど」と前置きしてから新曲「HIGH FIVE」を1コーラスのみ披露した。その後、どうしていいかわからなくなった片平は近くにいたマネージャーに相談を持ちかけ、「『女の子(はなかない)』。さっき泣いたから」とリクエストされると、若干気まずそうな顔をする。最終的に「みんなでセットリストを作ろう」ということになり、複数リクエストのあった「小石は蹴飛ばして」「片思いの味」をワンコーラスずつ歌い、最後に再び「Come Back Home」をフルコーラス歌うことに。高揚感あふれる「小石は蹴飛ばして」、切ないスローナンバー「片思いの味」という対照的な2曲を歌い終えると、片平は「最後だから立ちましょうか!」とそれまで着席でライブを観ていた観客を総立ちさせ、「Come Back Home」で一体感を得て2時間以上にわたるツアーファイナルを締めくくった。

自身2度目の全国弾き語りツアーを大成功のうちに終えた片平は、8月6日に初のアルバム「amazing sky」をリリース。7~8月には多くの夏フェスやイベントに出演するほか、アルバム発売記念フリーライブも全国6都市で開催する。そして11~12月には全6公演にわたる2ndワンマンツアーも控えており、2014年後半も彼女の勢いはさらに加速することになりそうだ。

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片平里菜 あの場所で偶然 弾き語りツアー2014
2014年7月11日 自由学園明日館 セットリスト

01. 夏の夜
02. 心は
03. tiny room
04. Hey boy!
05. You've Got A Frined
06. ぺんぺん草
07. 最高の仕打ち
08. teenage lovers
09. あなた
10. Oh JANE
11. CROSS ROAD
12. Come Back Home
13. amazing sky
<アンコール>
14. 女の子は泣かない
15. 始まりに
<ダブルアンコール>
16. HIGH FIVE
17. 小石は蹴飛ばして ~ 片思いの味 ~ Come Back Home

diffusy presents 片平里菜 2ndワンマンツアー2014 "amazing sky"

2014年11月16日(日)愛知県 ell.FITS ALL
2014年11月18日(火)宮城県 enn 2nd
2014年11月23日(日)大阪府 umeda AKASO
2014年11月24日(月・祝)東京都 LIQUIDROOM ebisu
2014年12月6日(土)福岡県 Queblick
2014年12月13日(土)福島県 Live Space C-moon

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読者の反応

Rihwa @Rihwa_Park

素敵なレポート(;_;)✨RT @natalie_mu: 片平里菜、笑顔と涙の完全生声ライブ完遂 http://t.co/rLSeb2hMcr #katarina

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