このライブはニューアルバム「シンバイオシス」を携えて行われたツアーの後半戦。オープニングSEの再生と同時にオーディエンスがステージ前に押し寄せ、満員のフロアはいきなり白熱した雰囲気に変わる。モノトーンの衣装で現れたメンバーが堂々とした面持ちでステージに足を踏み入れ、三好春奈(B, Vo)が「HaKU」と描かれたタオルを客席に掲げるとひときわ大きな歓声が上がった。
「踊ろうぜ渋谷!」と辻村有記(Vo, G)が声を上げ、バンドは序盤からテンションの高いパフォーマンスを繰り広げた。リズム隊の2人が大きなうねるようなグルーヴを作り上げ、その上に藤木寛茂(G)のエフェクターを多用した表情豊かなギターサウンドと辻村のハイトーンボイスが鳴り響く。そして長谷川真也(Dr)の打ち鳴らすリズムにオーディエンスはジャンプと手拍子で応えた。
「『シンバイオシス』をここで今日完成させませんか!? ツアー後半戦、よろしく!」と威勢よく言い放つ辻村。彼の声に刺激されるかのように観客のテンションは上がり続け、合唱やモッシュまで巻き起こる展開となる。その一方でオーディエンスはスローなナンバーに身を揺らしながら静かに聴き入るなど、緩急をつけたHaKUのパフォーマンスに一体となって反応した。
この日は「dye it white」「masquerade」「the day」など、アルバム「シンバイオシス」収録曲を中心としたセットリストで進行。辻村はアルバム収録曲「透明で透き通って何にでもなれそうで」の制作に2年を費やしたことを観客に打ち明け、この場で「歌を共有することでようやく完成する」と語りかける。オーディエンスは切々と歌い上げる辻村の声に身を預けた。
続いて演奏されたナンバー「1秒間で君を連れ去りたい」では楽曲にあわせてメンバーとファンの頭上をレーザーの光が走り、客席から驚きの声が上がった。そして三好がメインボーカルを取る「listen listen」も織り交ぜながら、ライブ後半は疾走感のあるナンバーが連発される。本編終盤には辻村が「『シンバイオシス』と出会ってくれてありがとう!」と観客に感謝の気持ちを伝え、「一緒に歌ってくれ!」という掛け声で会場全体に合唱の声を巻き起こした。
「シンバイオシス」リリースツアーは残すところ6月21日の愛知・APOLLO BASE公演と22日に大阪・心斎橋Music Club JANUSで行われるツアーファイナルのみ。ツアー終了後には8月30日に東京・Gladで行われる“70分一本勝負”のワンマンライブ「HaKU Reincarnation Lev. 1 ~outbreak~」が実施される。チケットの発売は7月26日から。
HaKU Reincarnation Lev. 1 ~outbreak~
2014年8月30日(土)東京都 Glad
HaKU“シンバイオシス” Release TOUR 2014 ※終了分は割愛
2014年6月21日(土)愛知県 APOLLO BASE
2014年6月22日(日)大阪府 Music Club JANUS
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おしり虫 @oshirimushi2
ナタリー - HaKU、「シンバイオシス」ツアー完売公演で楽曲を“完成” http://t.co/eaZfETt9OS